50代夫婦、貯金「2000万円」に対して住宅ローンは「1000万円」。私は今すぐ完済したいのですが、妻は「老後のために現金を残したい」と反対…。老後を考えるならどちらがよいのでしょうか?
本記事では、判断する際に確認したいポイントを分かりやすく解説します。
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住宅ローン「1000万円」を完済しても大丈夫? 残る貯金と今後の支出を確認
現金と住宅ローンだけを比較すれば、完済前は「現金2000万円-住宅ローン1000万円」、完済後は「現金1000万円-住宅ローン0円」となり、差し引き後の金額はどちらも1000万円です。
ただし、完済しない場合は今後も利息を支払う必要があります。一方、完済すれば住宅ローン残高にかかる将来の利息を抑えられ、毎月の返済もなくなります。そのため、金銭面だけを見れば、繰り上げ返済には一定のメリットがあります。
完済する場合は貯金の半分を一度に使うことになるため、その後の生活に残りの1000万円で対応できるかが重要です。老後までに予定している支出や急な出費を考えず、住宅ローンをなくすことだけを優先する場合は慎重に判断したほうがよいでしょう。
2026年9月は変動金利が約0.9%、今後は1.25%程度まで上昇する見通しも
どちらが有利かを判断するには、現在借りている住宅ローンの金利タイプを確認する必要があります。
2026年9月時点の変動金利は、多くの銀行で0.9%程度となっています。実際の適用金利は金融機関や借入条件などによって異なるため、最新の金利や適用条件を確認することが大切です。
一方、2026年6月に日銀が政策金利を引き上げたことを受け、多くの銀行は同年10月から住宅ローンの変動金利の基準金利を引き上げるとされています。また、2026年内に変動金利が1.25%程度まで上昇するかもしれません。
変動金利で借りている場合、金利が上昇すると支払う利息が増えます。ローン残高が1000万円残っているなら、早めに返済することで、今後の金利上昇による負担を避けられる可能性があります。
ただし、現在の適用金利や残りの返済期間が分からなければ、完済によって具体的にいくら得をするかは判断できません。まずは返済予定表などを確認し、今後支払う予定の利息を把握する必要があります。
「5年ルール」があっても安心とは限らない! 現金1000万円を残す価値
変動金利の住宅ローンには、金利が上昇しても一定期間は毎月の返済額を据え置く「5年ルール」や、見直し後の返済額をそれまでの125%以内に抑える「125%ルール」が設けられている場合があります。
しかし、これらは毎月の返済額の増加を緩やかにする仕組みであり、金利や利息の増加そのものを抑えるものではありません。返済額が変わらなくても、その中に占める利息の割合が増え、元金が減りにくくなる可能性があります。
一方、固定金利の場合は、選択した固定期間中の金利と返済額が確定しています。全期間固定金利なら完済まで金利が変わらないため、金利上昇を理由に急いで完済する必要性は、変動金利の場合より低いでしょう。
完済するか、現金を残すかという二者択一にする必要はありません。例えば、今後必要となる現金を確保したうえで、一部だけ繰り上げ返済する方法もあります。ローン残高と利息を減らしながら、老後に備える現金も残せるため、夫婦双方の考えを反映しやすい選択肢です。
まとめ
住宅ローンを完済すれば、将来支払う利息を抑え、毎月の返済負担をなくせます。特に変動金利で借りている場合は、金利上昇への備えとして効果が期待できます。しかし、貯金2000万円の半分を使ってしまうため、老後に必要な現金が不足しないかを慎重に考えなければなりません。
現在の適用金利、残りの返済期間、今後支払う利息、老後に残したい現金を確認したうえで、1000万円全額ではなく、一部を繰り上げ返済する方法も含めて決めるのが現実的です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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