更新日: 2020.11.04 その他ローン
今さら聞けない自動車ローンのこと。仮審査通過がポイント?
ただ自動車を購入しない人にとってはあまり意識することなく、身近ではないものと思っている方も多いのではないでしょうか。意外な側面もあるので、少しのぞいてみましょう。
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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金融機関経由の自動車ローンの魅力は低金利
自動車販売代理店に行って購入する車を決めたら、販売員の方からディーラー経由でのローンを提案されますね。
ディーラー経由のローンは申込書を書いて比較的簡単にローン契約が締結されるので気軽ですが、その前に金融機関や損害保険会社経由での自動車ローンも検討してみましょう。実は金融機関系や損害保険会社系のローンは概して金利が低いものです。
例えば、銀行の実質年率は2%を下回るものがよく見られますが、ディーラー経由の実質年率は10%前後のものが多いです。さらに、すでに口座を開設していて、住宅ローンも契約している場合、給与振込を利用していると優遇金利が適用されることがありますのでチェックしてみましょう。
自動車ローンの適用範囲は意外と広い
さらに自動車ローンとひと口に言っても、ただ自動車購入だけではなく意外と適用範囲は広いものです。例えば、運転免許取得費用、船舶免許取得費用だけでなく、車検や車の修理にも使えますので、詳細を確認してみてください。
結局どこでローン契約を結べばいいか
金利という数字で比較するほどシンプルではありません。まず実質年利という言葉に注目してください。単純に金利で比較するのではなく、「保証料を含めた」金利を実質年利と言いますが、実質的にはこちらで比較しましょう。
次に自動車ローンは金利以外に、借入可能額や返済最長期間も重要です。これらは人によって違いますから、それらを併せて比較検討してください。それ以上に注目するポイントは、返済のしやすさです。
住宅ローンと同様、自動車ローンも日々の家計を圧迫しないように、低めの返済額を設定して、余裕が出たときに「繰り上げ返済」を併用するのが望ましいですが、ローン会社によっては、繰り上げ返済をする際の手数料が無料な場合、繰り上げ返済の金額についても柔軟に対応している場合があります。また返済についても、ATMで簡単にできれば便利ですね。
いざ契約するときの仮審査通過がポイント
さて、これらをひととおり見比べて、いざ契約するときに注意する点は仮審査です。ウェブサイトで対応している自動車ローンはとても多いですが、そこでは仮審査を通過することが前提です。
よくサイトでは「審査は即日」など記載がありますが、その審査の前の仮審査では、細かい個人情報を記載したり身分証明書をアップロードしたりするなどの作業が求められ、数日かかることを知っておきましょう。
ここで、ほかにローンがあって返済が滞っていたり、転職が多かったりすると通過できなかったり、別のローン(フリーローン)に誘導されたりして金利が高くなる可能性があります。
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者