更新日: 2021.05.25 住宅ローン
住宅ローンには「年齢の上限」がある? 45歳以上の場合はここに注意!
今回は、住宅ローンは何歳まで申し込むことが可能なのかといった情報や、年齢によっては住宅ローンを申し込む際に発生するリスクがあることなどについて解説します。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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目次
住宅ローンは70歳まで組むことが可能?!
多くの金融機関において、住宅ローンの申し込み年齢については、20歳から70歳頃までと設定しています。
例えば、みずほ銀行の住宅ローンでは、「満20歳以上71歳未満で、最終返済時の年齢が満81歳未満の方」が利用できるとしています。
三菱UFJ銀行では、「年齢が借入時に20歳以上70歳の誕生日まで、完済時に80歳の誕生日までのお客さま」となっていますし、りそな銀行においても同様に「お借入時の年齢が満20歳以上満70歳未満の方で、最終ご返済時の年齢が満80歳未満の方」としています。
したがって、住宅ローンの申し込みについては70歳まで可能です。
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高齢で住宅ローンを組むとどんなリスクがある?
多くの金融機関において完済年齢が定められていることから、あまり高齢で申し込むと、借入可能期間がそれだけ短くなることに注意が必要です。
借り入れる期間が短いということは、借り入れる金額にもよりますが、毎月の返済額が大きくなるということにつながります。
もちろん、それでも毎月返済できるだけの支払い能力があれば問題ありませんが、住宅ローンはできれば定年までに完済しておくべきという考え方が主流となっていることからも、できるだけ若いうちから住宅ローンを組むことをおすすめします。
特に完済年齢を80歳と定めている金融機関が多いことから、それから最大の借入年数35年を差し引いた45歳がボーダーラインといえるでしょう。
年齢が原因で審査に落ちる場合がある?
住宅ローンの審査では、その人の属性(年齢や年収、勤続年数など)や信用情報などを総合的にみて判断します。したがって、年齢だけが原因で審査に落ちるということはありません。ただし、退職までの期間が短いと、どうしても支払い能力の点で評価が低くなることはあります。したがって、そのような場合は、審査に落ちる可能性が高くなります。
また、年齢が高まるとともに健康状態が悪化するというリスクも見逃せません。特に生活習慣病などにかかるリスクは40代から一気に増えていきますし、がんなどの発症率も年齢に比例して大きくなります。
そうなると、住宅ローンの申し込みの必須要件である団体信用生命保険に加入できないという事態を招く恐れがあります。そういった場合はもちろん審査を通過することは難しくなる可能性が高まります。
団体信用生命保険に加入できなくても、「フラット35」を利用できますが、若干金利が高くなることや、頭金を用意しなければならないというように、選択肢の幅が狭くなります。
相談事例
今までに60代で住宅ローンを組まれた方からの相談の多くは、「子供たちの成長に伴い、広い家を持て余すようになった。築年数も古いことから、いっそ売却して今後の生活に便利な場所へ引っ越して家を建て替えたい」というような案件です。
このような場合であれば、リースバックを活用するとともに、その売却費用で足らなかった部分を住宅ローンで補うという方法をおすすめしています。そうすれば、自宅の完成までは今まで住んでいた家に住み続けることができます。
さらに、高齢者向けの住宅ローン「リ・バース60」といった商品が住宅金融支援機構から発売されていますので、活用を検討してみるのもよいかもしれません。
さらに、まちづくり融資の1つである「高齢者向け返済特例制度」を併せて利用することを提案しています。
この「高齢者向け返済特例制度」は、高齢者(借入申込時満60歳以上)の方が自ら居住するために住宅の建設または購入をされる場合に利用できる返済方法で、亡くなるまでの間は利息のみの返済だけでよいことから、毎月の返済負担を軽減できます。
このように、いくつかの商品や制度を組み合わせることで、高齢の方でも安心して住宅ローンを組むことができ、返済の負担も軽減されたというケースがあります。
(参考:住宅金融支援機構「リ・バース60」(※1)/「まちづくり融資(高齢者向/返済特例)」(※2))
45歳以上でローンを組む場合の注意点とは?
45歳というのは、上でも説明したとおり、借入期間を最大限活用し、多くの金融機関の条件である80歳までに完済するためのボーダーラインです。したがって、それまでの年齢で住宅ローンを組む場合と比べ、以下の点に注意する必要があります。
1.借入金額をできるだけ少なくする
頭金を多く入れるなど、借入金額をできるだけ少なくすることは、住宅ローンを組む際のポイントですが、45歳以上であれば、なおさらこの点についてはシビアに対応する必要があります。通常頭金は物件金額の10~20%といわれていますが、45歳から住宅ローンを組むのであれば30%以上は用意しておくとよいでしょう。
2.借入するコストをできるだけ少なくする
これも住宅ローンを組むすべての人にいえることですが、諸経費などについては、できるだけ少なく済むような金融機関を探しましょう。不動産業者に対する仲介手数料などは交渉しだいで安くできるケースもあります。コスト1つひとつの内容をよく確認し、削減できるものは積極的に削減するように自ら行動することも大切です。
上記2つの注意点に加え、返済余力=所得の推移の確認として、キャリアプランやライフプランの再確認も必要になります。ローンを組む前にしっかり検討することをおすすめします。
老後に苦労しないためにできること
住宅ローンの返済については、その返済においてボーナスや退職金、そして年金を財源にしないことが老後の生活を送るための大切なポイントです。ボーナスや退職金についてはある程度は返済に充ててもよいですが、全部を返済に充てることはやめましょう。
特に、今後の経済情勢によっては、ボーナスが支給されなかったり、さらには退職金が予定額よりも少なかったりすることが予想されます。年金生活における住宅ローンの返済はかなりの負担になります。そしてそれが老後破産という事態を引き起こす可能性も否定できません。そういった状況を想定しながら、ボーナスや退職金、年金に頼らない、しかりとした返済計画を立てることが大切です。
さらには、老後のライフプランの変更に備え、リバースモーゲージやリースバックなどの知識もきちんと持ち合わせておくようにしましょう。
まとめ
住宅ローンは、一般的に70歳まで申し込むことが可能です。ただし、利用するのであれば、それに伴う注意点をしっかりと理解しておく必要があります。借入額を少なくしたり、借入期間を短くしたりすることはもちろん、繰り上げ返済が可能なタイミングがあれば、できるだけ繰り上げ返済を利用して総返済額を少なくするように努力することが大切です。
また、高齢の方が利用できる制度についても正しい情報を入手し、上手に活用していくようにしましょう。最近は高齢者向けの住宅ローンの商品も登場しています。そのような商品や制度の特徴、そしてメリット・デメリットをきちんと理解したうえで、自分に合った住宅ローン商品を選び、上手に返済していくようにしてください。
(※1)住宅金融支援機構「リ・バース60」
(※2)住宅金融支援機構「まちづくり融資(高齢者向返済特例)」
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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