65歳ですが貯金が300万円しかありません…。「医療費」を削ればゆとりのある生活を送れるでしょうか？
配信日: 2025.03.18
本記事では、最初に65歳で貯金300万円という状況について、データをもとに解説します。その後に、医療費の削減について説明していきます。
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ）
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65歳で貯金300万円という状況
総務省の「家計調査報告 家計収支編 2024年（令和6年）平均結果の概要」によると、65歳以上で夫婦のみの無職世帯の実収入（月平均）は25万2818円、単身無職世帯は13万4116円となっています。
可処分所得（収入から税金や社会保険料などを差し引いた額）に関しては、夫婦のみ無職世帯が22万2462円、単身無職世帯が12万1469円です。
一方、支出は夫婦のみ無職世帯が25万6521 円、単身無職世帯が14万9286 円となっており、それぞれ月3万4059円、2万7817円の赤字という結果でした。
次に、ベンチャーサポートコンサルティング株式会社（東京都中央区）が実施した「老後資金に関する調査」（調査期間：2024年9月30日、有効回答数：1010人）によると、65歳までに貯蓄した金額は「500万円未満」が最多で31.3%です。
また、4割近くの人が年金で生活をカバーできているものの、「貯蓄額に不安を感じている」と回答しています。老後資金の使い道として、日常生活以外に医療費と旅行が多いということも分かりました。
このように、毎月3万円前後の赤字が発生する一方で、多くの人が500万円未満の貯蓄額となっています。上記の調査結果から考えた場合、貯蓄300万円は決して多くはないものの、極端に少ない金額ともいえないでしょう。
医療費を削れば生活に余裕は生まれる？
前述した総務省の資料によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の「保健医療費」の月平均額は1万5348円、単身無職世帯では8502円です。約8000〜1万5000円の費用を削減できれば、一定の余裕が生まれる可能性があります。
しかし、同資料によると、医療費よりも交際費や教養娯楽費のほうが大きな支出となっています。
そのため、まずは交際費と教養娯楽を見直すほうがよいかもしれません。この2つの費用を削減できれば、月の赤字を解消できる可能性があります。ただし、医療費の負担も少なくはないため、健康維持の努力なども考えましょう。
具体的には、食生活の改善や適度な運動を取り入れ、定期的な健康診断を受けて予防医療に努めることが大切です。健康状態がよければ医療機関にかかる頻度が減るため、結果的に医療費を抑えられます。
まとめ
65歳で貯金300万円という状況は、決して珍しくありません。医療費を削ることでゆとりを生むことは可能ですが、完全になくすのは現実的といえないでしょう。
まずは交際費や教養娯楽のような他の出費を抑えつつ、余裕のある範囲で医療費を抑える努力を行ってみてください。全体のバランスを考えながら、老後の生活をより安心できるものにしていきましょう。
出典
総務省 家計調査報告 家計収支編 2024年（令和6年）平均結果の概要
ベンチャーサポートコンサルティング株式会社 老後資金に関する調査
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
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