地方に住む親に介護が必要になりましたが、親は「こちらに来たくない」と言っています。遠距離介護になると交通費がかなりかかります。交通費を節約する方法はありますか?
親の希望を尊重して遠距離介護を選ぶ場合、気になるのが交通費です。新幹線や飛行機を何度も利用すれば、家計への負担は次第に大きくなります。本記事では、遠距離介護を無理なく続けるために利用できる割引や介護サービスについて紹介します。
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遠距離介護では交通費の負担をどう抑える?
遠距離介護では、親のもとへ通うための交通費が継続的にかかります。交通費を節約するには、「1回の移動費を安くすること」と「移動する回数を減らすこと」の両方を考えることが大切です。
例えば、1回の往復に2万円かかり、月2回帰省する場合、交通費は月4万円、年間で48万円に達します。介護が数年にわたれば、家計への影響はさらに大きくなるでしょう。そこで、まずは半年程度の交通費を試算してみましょう。1回の往復に必要な金額と帰省する頻度を整理できれば、どの部分で費用を抑えられるのかも見えてきます。
一方で、交通費を抑えることだけに意識を向けると、家族の介護負担がかえって大きくなるおそれがあります。無理なく遠距離介護を続けるには、親が暮らす地域の介護サービスも活用し、家族が現地へ足を運ぶ回数そのものを減らす工夫が必要です。
こうした支援を取り入れれば、必要な介護を続けながら交通費も抑えやすくなり、家族にとっても継続しやすい介護体制を整えられるでしょう。
遠距離介護の移動費を抑えるための工夫
遠距離介護で飛行機を利用する場合は、航空会社の介護向け割引を確認しておきましょう。
例えば、JALには「介護帰省割引」を設けており、要介護または要支援の認定を受けた人を介護する一定範囲の親族などが利用できます。対象となる運賃から10%割引されますが、利用には事前の登録が必要です。登録時には、親の介護保険証や親族関係を確認できる書類などが必要になるため、早めに必要書類をそろえておくと安心です。
ただし、介護向け割引が必ずしも最安とはかぎりません。早期購入運賃やセール運賃、LCCのほうが安い場合もあるため、予約前に複数の運賃を比較することが大切です。帰省日がある程度決まっている場合は、早めに料金を調べておくと、より安い便を選びやすくなるでしょう。
一方、新幹線には、遠距離介護をする家族が一律に利用できる「介護帰省割引」はありません。ただし、インターネット予約の早期購入商品を利用すれば、通常より交通費を抑えられる場合があります。
例えば、東海道・山陽・九州新幹線では「EX早特7」「EX早特21」などの早期予約商品が用意されており、JR西日本でも区間によって「WEB早特7」などの商品があります。これらは、席数や利用日、変更条件に制限があるため、帰省日が決まったら早めに通常運賃と比較してみるとよいでしょう。
離れて暮らす親を支えるためにできること
交通費を大きく減らしたい場合は、1回あたりの運賃だけでなく、帰省回数そのものを減らせないか考えることも大切です。
その際は、親が住む地域の「地域包括支援センター」に相談するのも有効です。地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、介護や福祉について専門職に相談できる場所です。離れて暮らす家族からの相談にも対応しており、必要に応じて介護サービスにつなげてもらえます。
例えば、訪問介護やデイサービスなどを利用し、日常的な支援を現地の専門職に任せれば、家族が頻繁に帰省しなくても親の生活を支えやすくなります。担当のケアマネジャーと連絡方法を決め、電話やオンラインで状況を共有できる体制を整えておくと、離れていても変化に気づきやすくなるでしょう。
なお、親が通院したり、一定の介護サービスを利用したりする際の交通費は、医療費控除の対象になることがあります。一方、子どもが介護のために実家へ帰省する際の交通費は、原則として対象になりません。遠距離介護にかかる帰省費用は、医療費控除で軽減できるものではないと考えておきましょう。
遠距離介護は交通費と帰省回数の両方を見直そう
遠距離介護では、新幹線や飛行機の割引、早期予約などを活用することで、1回あたりの交通費を抑えやすくなります。一方で、介護が長期化すれば、移動費だけでなく時間や体力の負担も増えていきます。
そこで、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、訪問介護やデイサービスなどを取り入れるのも一つの方法です。帰省回数を減らせれば、家族の負担軽減にもつながります。親の希望を尊重しながら、家族も無理なく続けられる介護体制を整えていきましょう。
出典
日本航空株式会社 JAL ディスカウントご利用案内
日本航空株式会社 JAL 介護帰省割引のお客さま情報登録のご案内
東海旅客鉄道株式会社 JR東海 EX予約 EX早特7
東海旅客鉄道株式会社 JR東海 EX予約 EX早特12
西日本旅客鉄道株式会社 JR西日本 JRおでかけネット WEB早特7
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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