母の介護で仕事を月「3日」休むことに。夫は「有給を使えば収入は減らない」と言いますが、介護のために休む場合も有給を使うのがよいのでしょうか? 利用できる制度と収入への影響を確認
しかし、月3日のペースで休めば年間では36日です。有給休暇だけで対応し続けるのは難しい可能性があります。
一方で、介護をする労働者には、有給休暇とは別に「介護休暇」や「介護休業」などの制度があります。この記事ではそれぞれの特徴や収入への影響を確認していきます。
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目次
月3日を有給休暇だけで休むと年間36日になる
有給休暇を使えば、給与への影響を抑えながら介護のために休めます。ただし、今回のケースのように毎月3日休むと、1年間では合計36日になります。
年次有給休暇は、一定の条件を満たした労働者に対し、勤続年数などに応じた日数が付与される制度です。週5日勤務などの一般的な労働者の場合、雇い入れから6ヶ月で10日が付与され、その後増えていき、6年6ヶ月以上では年間20日となります。
そのため、毎月3日の介護をすべて有給休暇だけでまかなうのは難しいでしょう。介護のために有給休暇を使い続けると、自分の病気や急用などで休む必要が生じた際に、利用できる有給休暇が残っていないことも考えられます。
介護が長引きそうなら、有給休暇だけで対応せず、介護向けの制度を組み合わせることが大切です。
通院の付き添いなどには年5日の「介護休暇」が使える
介護のために単発で仕事を休む場合は「介護休暇」を利用できます。
厚生労働省によると、要介護状態にある対象家族が1人なら年5日、2人以上なら年10日まで取得できます。1日だけでなく時間単位で取得できるため、通院の付き添いや介護サービスの手続きなどにも利用可能です。
例えば、午前中に母親を病院へ連れて行き、午後から働けるのであれば、時間単位で介護休暇を利用する方法があります。有給休暇を1日分使わずに済むため、有給休暇を残しやすくなります。
ただし、介護休暇中の給与を有給とするか無給とするかは勤務先の規定によります。「介護休暇」という名称でも必ず給与を受け取れるわけではないため、就業規則などを確認しておきましょう。
長く休むなら「介護休業」、継続的な介護には時短勤務なども検討する
ある程度まとまった期間が必要なら「介護休業」を利用できる場合があります。対象家族1人につき通算93日まで、3回まで分けて取得できる制度です。
厚生労働省は、介護休業について、自分だけで介護をする期間ではなく、仕事と介護を両立できる体制を整える期間として活用することを案内しています。
例えば、休業中にケアマネジャーなどへ相談し、デイサービスやショートステイなど利用するサービスを決めれば、復職後の負担を抑えやすくなるでしょう。
介護休業中は勤務先から給与が支払われない場合がありますが、一定の条件を満たせば雇用保険の「介護休業給付」を受けられます。給付額は原則として「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」です。
例えば、休業前の平均月額が30万円程度で、休業中に勤務先から賃金が支払われない場合、給付額の目安は月額20万1000円程度です。実際には給付額に上限があり、勤務先から賃金を受け取ると減額される場合があります。
また、仕事を完全に休む以外にも、短時間勤務等の措置や残業免除といった制度があります。介護サービスと組み合わせれば、仕事を続けながら介護できる体制を作りやすくなります。
有給休暇だけに頼らず、介護の状況に合わせて制度を使い分けよう
月3日休むと年間では36日になります。すべてを有給休暇で対応すると、有給休暇が足りなくなったり、自分の病気や急用に備えて休みを残せなくなったりする可能性があります。
通院の付き添いなどには介護休暇、介護体制を整えるためにまとまった期間が必要なら介護休業を利用するなど、目的に合わせた使い分けを考えましょう。
さらに、毎月繰り返す介護については、ケアマネジャーなどに相談し、介護サービスへ任せられる部分がないか検討することも重要です。有給休暇だけで乗り切ろうとせず、勤務先の両立支援制度や介護サービスを活用しながら、無理なく仕事を続けられる体制を整えていきましょう。
出典
厚生労働省 育児・介護休業法 令和6年(2024年)改正内容の解説(25ページ)
厚生労働省 介護休業制度 法改正のポイント
厚生労働省 雇用保険制度 Q&A~介護休業給付~
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
