国家公務員の叔父が「定年後も働かないと生活できない」と話していました。退職金があっても、再任用を選ぶ人が多いのはなぜなのでしょうか?

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国家公務員の叔父が「定年後も働かないと生活できない」と話していました。退職金があっても、再任用を選ぶ人が多いのはなぜなのでしょうか?
「定年後も働かないと生活できないのか」との問いに対しては、それぞれの家族構成、生活レベル、ライフプランなどが関係してくるため、一概に答えを出すことはできません。
 
一般的には、定年まで国家公務員として勤め上げた場合に、それ相応の退職金やその後の年金収入が見込まれます。
 
本記事では、国家公務員の再任用に関する現状などについて確認していきます。
高橋庸夫

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

国家公務員の定年、再任用の制度

令和5年4月1日から「国家公務員法等の一部を改正する法律」が施行され、制度が大きく変わっています。
 

(1)定年年齢の段階的な引き上げ

図表1

図表1

出典:人事院「人事行政に関する政策 給与・生涯設計 定年・役職定年・再任用」
 
図表のとおり、定年年齢を段階的に65歳に引き上げている最中であり、令和13年度以降は、65歳定年となります。
 

(2)役職定年制

管理監督職の職員は、原則、60歳に達した日後における最初の4月1日までに降任または降給を伴う転任となります。
 

(3)60歳超の給与水準

俸給月額は、原則として、60歳前の7割に引き下げます。
 

(4)60歳以後定年前の退職手当

60歳以後定年前に退職する場合に不利とならないよう退職手当を算定します。
 

(5)定年前再任用短時間勤務制

60歳以後定年前に退職する方に、本人の希望で短時間勤務の官職に採用することを可能とします。
 

(6)定年退職後の暫定再任用制度

定年の段階的引き上げ期間で、65歳までフルタイムまたは短時間勤務で再任用できます。
 

国家公務員の再任用の状況

人事院の広報誌「人事院月報」(令和4年11月1日発行 通巻第879号)の人事行政報告によると、令和3年度の前年度定年退職者の再任用希望状況は、69.6%と7割近くとなっています。
 
この割合は年々増加傾向にあり、平成25年度と比較すると、49.0%から20.6ポイントも上昇しています。
 
また、国家公務員の再任用の特色として、勤務形態の違いが挙げられます。令和2年度に定年後に再任用された方のうち、フルタイム勤務は38.8%、短時間勤務は61.2%との構成となっています。これは、民間企業の再雇用と比較すると、令和2年度の民間企業における再雇用者の91.8%がフルタイム勤務となっており、顕著な違いが見られます。
 

退職国家公務員の生活状況調査

人事院「令和5年退職公務員生活状況調査」によると、「定年後も働きたい」と回答した割合は、83.3%と高くなっています。
 
その理由は、「生活維持のため」が85.7%、「社会との接点や生活の張り・生きがいを持ちたい」が44.0%、「社会や職場に貢献したい」が34.4%、「健康維持のため」31.4%などが挙げられています。
 
また、退職後の家計・生活状況については、「ゆとりはないが赤字ではない」が38.8%、「時々赤字」が23.3%、「常に赤字」が18.2%となっています。
 

まとめ

定年まで公務員として勤め上げた方の多くは、仕事一途で、退職後の生活や生涯設計について、勤務時代に十分に検討していなかった場合もあるのかもしれません。元気なうちは定年後も現役として働き続けるとの選択は素晴らしいことです。
 
それに併せて、できるかぎり若い段階から、退職後の老後資金の確保や年金、保険制度の理解、資産運用の実践などの「備え」に取り組んでいただくことが重要かと思います。
 

出典

人事院 人事行政に関する政策 給与・生涯設計 定年・役職定年・再任用
人事院 広報誌 人事院月報(令和4年11月1日発行 通巻第879号) 人事行政報告 国家公務員の再任用の現状
人事院 令和5年退職公務員生活状況調査の調査結果について
 
執筆者 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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