夫の死後、年金「月15万円」の受け取り口座を息子に管理してもらっています。友人は「家族でも任せきりは危ない」と心配しますが、このまま管理を任せても大丈夫なのでしょうか?
本記事では、親の口座を家族が管理する際の注意点や、管理状況を分かりやすくするための方法について解説します。
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家族への任せきりが招く3つのリスク
信頼している息子であっても、財産管理をすべて任せる場合には、いくつか注意しておきたい点があります。具体的には、主に3つのリスクが考えられます。
1つ目は「生活費以外の目的への流用」です。月15万円、年間180万円の年金口座から、息子の個人的な買い物や事業資金などに少しずつお金が引き出されてしまうケースがあります。
2つ目は「他の親族とのトラブル」です。兄弟姉妹がいる場合、「息子が勝手に母の遺産を使い込んでいるのではないか」と家族間で認識の違いが生じ、将来の相続トラブルに発展することがあります。
3つ目は「認知症進行時の口座凍結」です。本人の判断能力が低下した際、銀行窓口で代理人手続きを行っていないと、たとえ実の息子であっても預金の引き出しができなくなります。
口座凍結やトラブルを防ぐ3つの対策
口座管理の安全性を高めるためには、公的な制度や金融機関の仕組みを活用することが効果的です。
厚生労働省が推進する成年後見制度や各種財産管理サービスを活用することで、トラブルを未然に防ぐことができます。代表的な手段とお金の目安は次の3つです。
(1)代理人カード(代理人指名手続き)
銀行で手続きを行うことで、息子が正式な代理人としてキャッシュカードを持てます。費用はほぼ0円で手軽です。
(2)任意後見制度
将来の判断能力低下に備え、あらかじめ息子などを後見人に指名しておく契約です。公証役場での手数料が数万円程度かかり、制度利用開始後は監督人への報酬として月額数万円が必要となります。
(3)家族信託
自身の財産の管理権限を息子に託す契約です。初期費用として司法書士への報酬などで数十万円がかかりますが、月々の維持費を抑えながら柔軟な資金管理が可能です。
家族の負担を減らしつつ透明性を高める具体的な運用ステップ
大掛かりな制度を利用する前に、まずは親子間で透明性の高い運用ルールを作ることから始めましょう。
最初の手順として、金融機関指定の委任状や代理人登録を行い、息子が正当な権限で手続きしている状態を作ります。次に、月15万円の年金のうち、食費や光熱費などの固定費として毎月いくら使うのかを一覧表にして整理します。
例えば、毎月の生活費が12万円であれば、残りの3万円は予備費として口座に残すといった明確な予算設定を行いましょう。さらに、月に1回、息子と一緒に通帳の記帳内容を確認する日を設けましょう。
「息子を疑うため」ではなく、「息子の管理負担を減らし、感謝を伝えるため」という名目で一緒に確認することで、息子側の心理的負担も軽減され、お互いに気持ちよく財産管理を継続できます。
家族と話し合い適切なルールのもとで財産を管理しよう
毎月受け取る15万円の年金は、これからの豊かなセカンドライフを支える大切な財産です。息子に口座管理を任せること自体は決して悪いことではありませんが、信頼関係だけに頼った運用は、将来のトラブルや息子の負担につながる恐れがあります。
お互いが安心できるルールを設けることが、結果として円満な親子関係と安定した老後資金の保全につながるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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