更新日: 2020.07.20 その他年金

年金加入記録に漏れがあった……そんな場合はどうすればいい?

年金加入記録に漏れがあった……そんな場合はどうすればいい?
最近では、定期的に送られてくる「ねんきん定期便」の他、「ねんきんネット」でご自身の年金の加入記録が確認できます。
 
その際、加入記録に漏れを発見した場合、どのような手続きを取ればいいのでしょうか? 今回はそのようなケースにおける対処法について説明します。
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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年金加入記録で一番にチェックする箇所は?

加入記録において漏れが多いのが、「国民年金加入期間の納付状況」や「厚生年金加入期間における標準報酬月額の大幅な変更」です。
 
自分の加入記録をきちんと確認し、国民年金保険料を納付しているにも関わらず未納付となっていないかどうか、厚生年金の標準報酬月額についてきちんとしたものになっているかを、必ず確認するようにしましょう。
 
特に、転職などで標準報酬月額が大幅に減少となった場合や、昇給などで大幅な増額となった場合は注意が必要です。年金加入記録で漏れが発見される主なケースについて、以下に挙げておきますので参考にしてください。
 

1.転職のたびに年金手帳が発行された方または勤務先の会社が、
  その後、合併、社名変更、倒産した方
特に年金手帳(オレンジ色、青色)を複数持っているという方は、これまでの年金記録が1つの基礎年金番号に統合されていない可能性がありますので、今一度、年金記録を確認するようにしましょう。

 

2.同じ会社(グループ)内で転勤や出向を繰り返していた方、
  あるいは試用期間中に退職した方、または保険の外交員、期間工などとして勤めていた方
この条件に該当する方は、加入期間の短い年金記録が未統合となっている可能性が高いといわれています。そのため、今一度確認をするようにしてください。

 

3.特殊な名前の読み方の方、または退職後結婚し、姓が変わった方
基礎年金番号に統合した年金記録の中には、「旧氏名」が登録された年金記録が多くみられます。結婚後姓が変わったにもかかわらず、旧氏名で登録されたままである場合は、必ず現在のものに変える手続きを行うようにしましょう。
 
漢字は合っているけれどフリガナが違うという場合もしかりです。自分の年金記録の漢字、そしてフリガナに間違いがないか、必ず確認してください。

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年金加入記録に漏れおよび間違いを発見した場合の手続きは?

加入記録を確認し、漏れや誤りを発見した場合は「年金記録の訂正請求手続き」が必要です。この手続きを行わなかった場合、将来受け取る年金額も少なくなってしまうことがありますので、必ず手続きを行うようにしましょう。手続きは、管轄の年金事務所にて行います。

■年金記録の訂正請求ができる人

実は年金記録の改正請求については、誰でもできるわけではありません。年金記録の改正請求ができるのは、年金に加入している(もしくは加入していた)本人に限られます。もし、本人がなくなっている場合については、その方の死亡により遺族年金等を受けることができる遺族の方となっています。

■訂正請求に必要な書類

改訂請求に必要な書類は以下のとおりです。

必要な書類
  • 1.年金記録訂正請求書 兼 年金記録に係る確認調査申立書
  • 2.同意書
  • 3.請求の概要
  • 4.請求内容に関する状況が分かる資料
  • このうち、1~3については日本年金機構の公式サイトよりダウンロードして利用することが可能です。(参考:日本年金機構「年金記録の訂正請求手続き」)

 
4の資料につきましては、できるだけ多くのものを集める必要があります。
 
例えば、「年金手帳」「国民年金手帳」「厚生年金保険被保険者証」「確定申告書(控)」の他、「源泉徴収票」などです。古い資料だと、残っていないものもあるかもしれませんが、できる限り集めて提出してください。

まとめ

年金記録訂正の手続きには5ヶ月程度かかるといわれています。書類を提出した後、事業主から資料の請求や、請求者本人への聞き取りも行われるからです。面倒だからと投げやりになる方もおられますが、年金は請求しないともらうことはできません。
 
つまり自己責任だということをきちんと理解し、正しい額の年金を受け取るようにしましょう。
 
(参考)日本年金機構「年金記録の訂正請求手続き」
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員


 

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