ハンドメイド収入が「年130万円」を超えそうです。夫の扶養から外れることになりますか?扶養から外れる場合、社会保険料がいくら増えるのか教えてください。
ただし、ハンドメイドの売上が130万円を超えたからといって、必ずその時点で扶養から外れるとは限りません。特に自営業の場合、健康保険がどの金額を「収入」として扱うかを確認する必要があります。
扶養を外れると、自分で年金や健康保険の保険料を負担するケースがあるため、売上だけでなく手取りがどの程度変わるかまで考えておきましょう。
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ハンドメイドの売上が130万円を超えただけでは判断できない
会社員などの健康保険で配偶者の扶養に入る場合、一般的な収入要件は年間130万円未満です。
ただし、ハンドメイド販売のような自営業では、「130万円の売上になった」というだけで結論を出せない場合があります。たとえば年間売上が140万円でも、作品を作るために材料を購入しているでしょう。
仮に材料費が20万円かかり、その全額を扶養判定上差し引けるなら、収入は120万円として扱われることになります。生地や金具など商品を作るために直接必要な支出については、健康保険が収入を判定する際に差し引ける場合があります。
一方、税金の計算で必要経費として認められるものが、社会保険の扶養判定でもすべて差し引けるとは限りません。健康保険では、税金とは経費の扱いが異なるためです。
つまり、「確定申告では所得100万円だから扶養に入れるはず」と自己判断するのは避けたほうがよいでしょう。
また、社会保険の「年間収入」は、単純に1月から12月までの実績を合計して判断するものではありません。日本年金機構では、被扶養者に該当する時点や、それ以降の年間の見込み収入額を基準としています。
夫の勤務先を通じて、加入先の健康保険に「ハンドメイド販売をしている」「年間売上と経費の見込みはこのくらい」と伝え、扶養判定で認められる経費や収入の考え方を確認することが重要です。
扶養を外れて国民年金に加入する場合は年間約21万5000円かかる
夫の社会保険の扶養から外れ、自分の勤務先で厚生年金や健康保険に加入しない場合、一般的には国民年金と国民健康保険に加入します。2026年度の国民年金保険料は月1万7920円です。12カ月支払うと、
1万7920円×12カ月=21万5040円
となります。つまり、国民年金だけでも年間約21万5000円の負担が新たに発生する計算です。
さらに国民健康保険料が必要になります。国民健康保険料は全国一律ではありません。住んでいる市区町村、前年の所得、年齢、世帯の加入人数などによって変わります。
そのため、このケースで全国共通に示せる負担増は国民年金の年約21万5000円で、国民健康保険を含めた総額は居住地や所得などが分からなければ算出できません。
売上が数万円増えた一方で、国民年金や国民健康保険の負担が年間数十万円増えるケースも考えられるため、130万円前後では手取りの変化を事前に計算しておくことが大切です。
税金の扶養と社会保険の扶養は別のルールで考える
もう一つ注意したいのが、「税金の扶養」と「社会保険の扶養」は同じ制度ではないという点です。税金では、夫が配偶者控除や配偶者特別控除を受けられるかどうかを、配偶者の所得などによって判断します。
2026年分の所得税では、配偶者の合計所得金額が62万円以下などの条件を満たせば、夫は配偶者控除を受けられます。また、62万円を超えても133万円以下であれば、夫の所得など一定の条件のもと、配偶者特別控除を受けられる場合があります。
ここでいう金額はハンドメイド商品の「売上」そのものではなく、基本的には必要経費を差し引いた所得です。一方、社会保険の扶養では一般的に年間収入130万円未満という基準があり、自営業者の経費の扱いも税金とは異なる場合があります。
そのため、夫が税金の配偶者特別控除を受けられる一方で、社会保険では妻が扶養から外れるケースもあります。
売上が130万円に近づいてきたら、まず年間売上と材料費などを整理しましょう。そのうえで、夫の勤務先や健康保険へ扶養条件を確認し、住んでいる自治体の国民健康保険料も試算すると、扶養を外れた後の手取りを把握しやすくなります。
まとめ
ハンドメイドの売上が130万円を超えそうだからといって、それだけで夫の扶養から外れると決まるわけではありません。
自営業の場合、健康保険側が認める経費を差し引いて収入を判断することがあります。ただし、その経費の範囲は税金の必要経費と同じとは限らないため、夫の加入する健康保険への確認が必要です。
扶養から外れて国民年金に加入する場合、2026年度の保険料は月1万7920円で、12カ月分なら21万5040円です。これに国民健康保険料も加わるため、家計への影響は小さくありません。
130万円を超えそうになった段階で売上と経費を整理し、健康保険と自治体に確認して実際の負担額を試算しておけば、「思ったより手取りが減った」という事態を避けやすくなるでしょう。
出典
日本年金機構 従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き
日本年金機構 国民年金保険料
国税庁 No.1191 配偶者控除
国税庁 No.1195 配偶者特別控除
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
