年商1000万円でも「家族でハワイ100万円」「毎月10万円の家族外食」を経費にすれば“所得ゼロ”で「住民税非課税世帯になれる」という義兄夫婦に、税務調査が直撃!「500万円の私的支出」を否認で“重加算税35%”になる罠とは

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年商1000万円でも「家族でハワイ100万円」「毎月10万円の家族外食」を経費にすれば“所得ゼロ”で「住民税非課税世帯になれる」という義兄夫婦に、税務調査が直撃!「500万円の私的支出」を否認で“重加算税35%”になる罠とは
「経費を増やせば所得をゼロにでき、住民税非課税世帯になれる」と聞けば、本当にそんな節税が可能なのか疑問に思う人もいるでしょう。年商1000万円でも、家族旅行や外食を経費にすれば所得を減らせるように見えるかもしれません。
 
しかし、事業と関係のない私的支出は原則として必要経費になりません。税務調査で否認されれば本来の税金に加えて加算税や延滞税が発生し、隠蔽・仮装が認定されれば重加算税の対象になる可能性もあります。
 
本記事では、経費の概要や、事業に関係ない経費を計上するとどうなるかなどを解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

個人事業主の「経費」とは?

個人事業主の事業所得は、基本的に「総収入金額-必要経費」で計算します。国税庁によると、必要経費とは収入を得るために直接必要な売上原価や販売費、管理費などです。衣食費などの家事上の費用は必要経費になりません。
 
自宅の家賃や水道光熱費のように事業用と私用の両方に使う「家事関連費」は、業務上必要な部分を合理的に区分できる場合、その部分だけを経費にできます。
 
つまり、「領収書がある」「事業主が支払った」というだけでは経費になるとは限りません。
 

家族旅行や家族との外食は経費になる?

例えばハワイ旅行中に仕事をしたからといって、家族全員の航空券やホテル代、観光費まで自動的に必要経費になるわけではありません。展示会への参加や取引先との商談など業務目的があり、その費用を客観的に区分できる場合に、業務部分について経費算入を検討することになります。
 
外食も同様です。取引先との業務上の会食などであれば経費になり得ますが、家族だけの食事を毎月10万円計上しても、事業との関連性を説明できなければ否認される可能性があります。
 

所得をゼロにすれば住民税非課税世帯になれる?

必要経費が正当に多く、結果として所得が低くなれば、住民税が非課税になる場合はあります。
 
ただし、住民税の非課税基準は扶養人数などによって異なります。また「住民税非課税世帯」は、原則として世帯員それぞれの課税状況を確認する必要があり、事業主本人の所得だけで決まるわけではありません。
 
何より、私的支出を経費にして意図的に所得を小さく申告しても、正当な節税にはなりません。税務調査で経費が否認されれば事業所得が増え、所得税だけでなく住民税にも影響する可能性があります。
 

500万円の私的支出を否認されたらどうなる?

仮に500万円の私的支出を必要経費としていたところ、税務調査で全額否認されれば、その500万円を反映して所得と税額が再計算されます。
 
ただし、「500万円×35%=175万円の重加算税」と単純計算するわけではありません。税務調査後の修正申告などでは、原則として新たに納める税額に10%、一定額を超える部分には15%の過少申告加算税が課される場合があります。
 
さらに、架空の領収書を作るなど、課税の基礎となる事実を隠蔽・仮装して申告していた場合には、過少申告加算税に代えて、対象となる税額を基礎に35%の重加算税が課されます。
 
納付が遅れれば延滞税もかかります。2026年中の延滞税率は、原則として納期限後2ヶ月まで年2.8%、それ以降は年9.1%です。
 

まとめ

家族旅行や家族だけの外食は、事業との関連性がなければ原則として必要経費になりません。私的支出を500万円計上して所得をゼロにしても、税務調査で否認されれば所得税や住民税などが再計算される可能性があります。
 
また、重加算税35%は経費が否認されただけで自動的に課されるものではなく、隠蔽・仮装が認定された場合に問題となります。
 
節税は「経費を増やすこと」ではなく、税法上認められる経費を正しく計上することが基本です。判断に迷う支出がある場合は、申告前に税理士や税務署へ確認しましょう。
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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