2017.11.28年金

老後の資産形成としてiDeCoが注目!?

Text : 末次 祐治

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2017年度から20歳以上60歳未満の基本全ての方が老後の資産形成を目的として、個人型確定拠出年金(iDeCo:以下イデコ)に加入することができるようになり、加入者数も毎月増えております。(平成29年9月時点で約65.2万人:イデコ公式サイトより)

その中で、第3号被保険者である専業主婦(夫)(以下専業主婦)の方は加入した方がいいか?
迷っている方のために、メリットとデメリットを確認しておきましょう。

目的は節税ではなく老後の資産形成!

 
夫が会社員で妻の井上さん(仮名)は43歳で、夫に扶養されていて年収103万円以下でパート勤務をしています。最近老後のためにとイデコを検討中ですが、イデコを始めるメリットは
 
(1)掛金が全額所時控除(税金がやすくなる)
(2)運用益が非課税(運用益に税金がかからない)
(3)受取時に優遇(退職所得控除、公的年金等控除が使える)

がありますが、この中で今回の井上さんは第3号被保険者なので(1)の所得控除のメリットはありません。しかし、本来の目的は節税ではなく老後の資産形成なので、出来る範囲でまずは始めた方が賢明な選択かと思います。

むしろ60歳まで現金化できないイデコを活用して自動的に毎月積立を行うことができる仕組みを作ることが老後の資産形成では重要です。
 

所得控除以外の税制優遇のメリットは使える

 
専業主婦である井上さんは、所得控除のメリットはないですがそれ以外は使えます。運用益非課税は、NISA(少額投資非課税制度)や2018年から始まるつみたてNISAと同じ効果がありますし、最長70歳までは運用益非課税で運用を継続することも可能です。(掛金拠出は60歳まで)

また、退職所得控除も使えるので「自分の退職金」としてイデコを活用することもできます。イデコは公的年金の上乗せ制度なので他の制度や金融商品と比較をした場合でも税制優遇が手厚いことから、老後資金対策として考えるのならやはり優先して選択したい制度です。
 

税制メリットの他にもこんなメリットもあります

 
3つの税制メリット以外には、イデコは老後資金専用なので、「差し押さえが禁止」されています。(確定拠出年金法32条)
 
また将来離婚があった場合、「年金分割の対象外」になるので自分の資産として守られます。注意点としては、イデコは自分専用の口座ですから掛金の引き落とし口座も本人の口座に限定されます。

よって夫名義の口座からは引き落としができません。さらに夫が掛け金を払っても夫の所得控除にはなりませんし、現段階ではクレジットカードでの支払いはできません。井上さんの場合は、本人名義の口座引き落としのみとなります。
 

デメリット(注意点)は?

 
一方、デメリットとしては

(1)60歳まで年金資産の引き出し(現金化)ができない。
(2)口座管理手数料がかかる。(金融機関によって異なります)
(3)60歳から受取れない場合がある。(通算加入者等期間が10年未満の場合)
(4)運用成果によっては、元本が下回る場合もある。

などがありますが、これは専業主婦である井上さんに限ったことではなく全体に言えることなのです。NISA、2018年度からスタートするつみたてNISAなど国が推奨している制度や年金保険商品などメリット、デメリットを考えて自分に合う方法で、じぶん年金づくりを始められたらいかがでしょうか?
 
Text/末次祐治 (すえつぐ・ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会)、企業年金管理士(確定拠出年金)。
http://mbp-fukuoka.com/fpsuetsugu/

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末次 祐治

Text:末次 祐治(すえつぐ ゆうじ)

FP事務所 くるみ企画 代表
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会)、企業年金管理士(確定拠出年金)

大学卒業後、旅行会社、外資系生命保険会社勤務を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。
「老後資金の不安をゼロにする」特に中小零細企業の退職金を大企業、公務員並みの2000万以上にするというミッションのもとマネーセミナーや個別相談、中小企業に確定拠出年金の導入支援を行っている。金融商品は出口が大事。「一生のお付き合い」がモットー。