「利回りってなに?」お金の素朴な疑問にFPが答えます!
配信日: 2019.09.28 更新日: 2020.04.07
執筆者:岡田文徳(おかだふみのり)
認知症大家対策アドバイザー
人生100年時代を生き抜くために大家さんの認知症対策と不動産賃貸経営のサポートを行なっている。
祖父が認知症になり、お金が下ろせない、賃貸業はストップ、収益の出ない物件を買わされそうになる。
祖父の死後、両親と認知症対策を行い、自ら賃貸経営ノウハウや人脈を構築し、日々改善している。
現在は、大家さん向けにセミナーやコンサルティングを行なっています。
利回りとは何か?
利回りと聞いて、どのようなことを思い浮かべるでしょうか?
預金の利率、株式の配当金利回り、不動産の利回りなどを思い浮かべるでしょうか。どれも正解です。言うまでもないことかもしれませんが、利回りは、次の式で表すことができます。
利回り[%] = 得られる利益 /投資額
しかし、上記の式は、「表面利回り」という言葉で表現するべきものです。それは、得られる利益のすべてが自分のふところに入るわけではないからです。預金の利息が源泉徴収されることを忘れてはいけません。
15.315% + 5% = 20.315%
が源泉徴収されますので、手元に残る分は79.685%ということになります。利息の100%が手元に残るわけではないということです。
株式の配当金についても、預金の利息と同様です。手元に残る分は、79.68%ということになります。
つまり、得られる利益から税金などを差し引いて、実質的に手元に残るお金を元に計算する「実質利回り」を考慮して、投資するべきかどうかを検討する必要があるということです。
表面利回り[%] = 得られる利益 /投資額
実質利回り[%] = 手元に残るお金 /投資額
株式投資の場合には、さらに確認しなければならないさまざまな項目があります。実質利回りだけで購入することは、オススメできません。
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不動産投資の利回りを考える!
不動産投資の場合にも、利回りを検討することになります。不動産投資の場合、不動産会社が作成するチラシに書かれている利回りはどちらだと思いますか?
チラシに書かれている利回りは、表面利回りになります。表面利回りと書かずに利回りと書かれています。これは、慣習といってもよいでしょう。投資目的で不動産を購入する人であれば、チラシに書かれている利回りが表面利回りであることは分かっていて当然だと、不動産会社は考えているからです。
しかし、チラシに書かれている利回りをうのみにしてはいけません。それは、表面利回りだからです。不動産投資において、特に重要になるのは表面利回りではなく、実質利回りになります。
不動産投資の場合、株式投資と異なり、得られる利益から出ていくものが多いからです。
・ 金融機関への返済利息
・ 管理委託費
・ 固定資産税、都市計画税
・ 火災保険
・ 光熱費
・ 原状回復費
・ 修繕費
などまだまだ挙げられます。
株式投資の配当金のように、源泉徴収される税金だけではありません。出ていく費用を計画しておかなければ、実際に不動産を購入して、手元にお金が残るかどうかは分かりません。考えられる費用は、すべて見込んで、甘い試算をすることがないようにするべきです。
不動産投資の場合には、利回りだけでなく、さまざまなことを想定して経営を行わなければならないことを頭に入れておいていただきたいと思います。
まとめると、
・表面利回りについて、理解する。
・実質利回りについて、理解する。
・甘い試算を行わない。
ということになります。
出典(※)国税庁HP
No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)
執筆者:岡田文徳
認知症大家対策アドバイザー