投資初心者が知っておきたい「単純移動平均線」の日数設定

配信日: 2022.02.08 更新日: 2022.09.05

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投資初心者が知っておきたい「単純移動平均線」の日数設定
前回は、「循環軌道」と「巡航速度」といった抽象度の高い説明となって少し分かりにくかったかもしれません。
 
簡単にいうと、相場にはある一定の軌道があり、その軌道を軸にして相場が上に行っては元に戻り、下に行ってはまた元に戻るといった、まるでシーソーのような動きをするということです。
 
この原理を活用したテクニカルツールの1つに単純移動平均線がありますが、今回は、単純移動平均線の日数設定についてお伝えしていきたいと思います。
重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

単純移動平均線の設定について

単純移動平均線(SMA)の基礎知識については、以前の記事を参照していただければと思いますが、実際に単純移動平均線を使う際は、過去何日、何週、何ヶ月といった設定を行う必要があります。
 
よく、「5日単純移動平均線(5SMA)」、「10日単純移動平均線(10SMA)」といった表記がされますが、日足チャートで見る場合は日数で、週足チャートでは週の数で、月足チャートの場合は月数で設定を行います。
 

〇単純移動平均線の日・週・月の設定

日足の場合
5日・7日・9日・10日・15日・20日・25日・50日・75日・90日・100日・200日……
 
週足の場合
9週・13週・26週・52週……
 
月足の場合
6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月・60ヶ月……
 
このように日足、週足、月足により、過去何日間、何週間、何ヶ月間の移動平均とするかが異なります。
 
しかし相場の実践では、チャート面で何本もの移動平均線があると、パソコンやスマホの画面が非常に見にくくなる可能性があります。そのため一般的には、日足のチャート面にて、2週間程度の短期投資の場合は15日、50日程度の中期投資では50日、200日程度の長期投資では200日といった設定を行います。
 
日足チャートを見る場合は、短期で1ヶ月未満、中期で半年未満、長期で1年未満が1つの目安と考えて差し支えありませんが、自分の投資スパンに合わせて設定していくといいでしょう。
 
ここ近年では、iDeCoやつみたてNISAなどを利用する方が増え、投資を始められる方も年々増えていますが、最低でも1年に1回は運用状況を確認し、例えば単純移動平均線などのテクニカルツールを用いて、相場のトレンドをチェックしてみるのもいいかもしれません。
 

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1年以内の投資期間の場合、50SMAと200SMAを活用する

前回、循環軌道が上値や下値のめどを探る上で有効であるということをお伝えしましたが、例えば、1年以内の投資を実践する場合、中期の単純移動平均線(SMA)である「50SMA」と、長期の単純移動平均線(SMA)である「200SMA」の2本の線をチャート面に描き、それらを基にトレンドを見ながら割高感・割安感を探るというのがいいように思います。
 
特に、投資経験が浅い方や、忙しくて資産運用について考える時間がないといった方の場合、どうしてもほったらかし投資が前提になりがちです。
 
相場は日々動いているため、本来なら毎日、最低でも値動きぐらいはチェックする必要がありますが、それが難しいという場合、1年未満の管理・運用を前提に状況の確認をするという意味で、このような単純移動平均線を活用するといいでしょう。
 

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まとめ

今回は、単純移動平均線の設定についてお伝えしました。
 
一般的には日足チャートの下、日数の設定を行いますが、次回は実際の株価と単純移動平均線の関係性について、もう少し深く掘り下げていきたいと思います。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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