更新日: 2022.05.19 NISA
まだ認知度が低いNISA 使わないともったいない?
今回は、NISA制度はどのくらい活用されているのかをご紹介します。また、まだNISA制度を利用していない人へ、NISA制度のお得な使い方をご紹介します。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
NISAの口座開設状況
日本証券業協会が公表している調査結果(※1)によると、2021年末の証券会社の、一般NISAとつみたてNISAのNISA総口座数は1108万口座となっており、2020年末と比較しますと、21.2%増加しています。
そのうち、特に、つみたてNISA口座の開設数が飛躍的に伸びています。2021年末のつみたてNISA口座数は339万口座で、2020年末の172万口座から、2倍近く口座開設数が伸びました。
年代別に見てみますと、一般NISAとつみたてNISAの口座数が最も多いのは、20~30代です。20~30代のNISAの口座開設数は、約300万口座となっています。30代では、他の年代に比べて、つみたてNISAが占める割合が大きく、つみたてNISAが少しずつ若い世代に普及している状況が分かります。
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まだNISAを知らない人もいる
しかし、NISAについてよく理解していない人がまだ多くいるのも現状です。日本証券業協会が行った別の調査(※2)によると、NISAについてよく分からないと回答している人は、41.7%います。
そして、現在、預貯金のみを保有している人たちのうち、約半数の49%は、NISAのことを知らないと答えています。年々、口座開設数を伸ばしているNISAですが、残念ながらその制度内容を理解していない人は、まだ半数近くいることが分かります。
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NISAの魅力をチェック
まだNISA制度を利用していない方に、NISAのポイントを簡単に解説します。NISAの最大の魅力は「運用でもうかった利益が非課税となる」という点です。
通常、投資信託などを購入した場合、もうかった分配金や売却益には約20%の税金がかかりますが、NISA制度ではこの税金がタダとなります。投資をする場合、NISAの非課税メリットを使わなければ、もったいないといわれているのは、これが理由です。
つみたてNISAは、もちろん投資なので損をする可能性もありますが、長期的な投資を続けますと、将来的にお金を増やすことができる可能性があります。
なお、NISA制度には、年間120万円まで5年間非課税となる一般NISAと、年間40万円まで20年間非課税となるつみたてNISAの2種類があります。
特に、先ほどの調査で若い世代の口座開設数が増えているつみたてNISAは、少額から投資を始めてみたいと考えている方にぴったりです。楽天証券やSBI証券などのネット証券で、簡単に口座を開設することができますので、ぜひチェックしてみましょう。
いかがだったでしょうか。「投資に興味を持っているけれどなかなか始められない」「NISAって難しそう」「今更NISAを始めるなんて恥ずかしい」などの先入観を持っている人は、まだ多くいらっしゃいます。
投資を始めるのは、思い立った時が始め時です。日本証券業協会や金融庁、各ネット証券にも詳しくNISAが解説されていますので、まずはNISA制度を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
出典
日本証券業協会 NISA口座開設・利用状況調査結果 (2021年12月31日現在)【詳細版】について(※1)
日本証券業協会 証券投資に関する全国調査 2021年度調査報告書(個人調査)(※2)
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者