更新日: 2022.05.26 その他資産運用

投資をすれば老後が豊かになるわけではないの?

執筆者 : 秋口千佳

投資をすれば老後が豊かになるわけではないの?
「貯蓄から投資へ」というスローガンが掲げられ、投資の活用が求められている日本ですが、まだまだ投資が広がっているとは言えません。しかし、高校での投資教育が始まるなど、これから投資への注目度は以前にも増して高まっていきそうです。
 
その一方で、「投資をすれば老後は安心です」などという誤ったメッセージが一部で流れているのも事実です。
 
そこで今回は、そもそも投資とは何なのか、というところから、投資や老後の備えについて考えてみたいと思います。

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秋口千佳

執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)

CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士

投資をしたから老後が安心なのではない

「老後30年間で約2000万円が不足する」という問題提起が取りざたされて以降、老後資金のためにも投資を始めなければならないと考える人が増え、結果として多くの人が投資を始めました。しかしながら、投資をしているからといって老後が安心なわけではありません。投資というものは、必ずしもお金が増えるわけではないからです。
 
投資の基本は長期分散投資ですが、その実践は簡単ではありません。昨今では、世界経済の落ち込みにより、投資商品によっては価値が減少し、含み損を抱えている人もいます。投資を始めたばかりの人のなかには、このような事態を想像しておらず、不安になり、長期保有せずに売却してしまうという人も多いようです。
 
誰もが、「投資は損をすることもある」という認識はしているでしょう。しかし、実際に自分の投資している商品の残高が減少することは恐ろしいです。そのため売却という行動に出てしまうと、投資した金額より低い金額が戻ってくるので、結果として老後のお金が減少したことになります。つまり、老後の生活に困ることにつながるのです。
 

投資の商品選びは慎重に

投資商品の数は今や無数にあります。投資を始めて、そのなかから商品を選ぶときは、まず以下の点を確認しましょう。
 
投資商品は大きく分けて、「元本保証あり」と「元本保証なし」の2種類の商品が存在します。
 
「元本保証あり」の商品とは、文字通り、投資した金額(元本)より減ることはない、という商品のことです。減らないというメリットの一方、増える率(利率)は低いというデメリットがあります。代表的なものが「定期預金」です。節税ということでも注目されているiDeco(個人型確定拠出年金)でも、元本保証の投資商品として紹介されています。
 
一方で「元本保証なし」の商品は、投資した金額より減る可能性があるということが最大のデメリットです。しかし、利率は高く設定されているものが多いです。
 
したがって、商品を選ぶときに一番に考える必要があるのは、「元本保証があるかないか」というところです。元本保証なしの商品を選ぶということは、「万一損をしても何も言いません」ということになります。
 

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元本保証のある商品を選ぶ勇気は必要

投資は、「お金を増やしたい」という思いから始めることがほとんどです。そのため、「元本保証のある商品」と「元本保証のない商品」を提示されると、増え方が大きくなる可能性があると言われる「元本保証のない商品」を選びがちです。
 
金融機関から商品の提示をされるときは、「100万円を投資すると、20年後は、A商品は110万円ですが、B商品は今の流れからいけば135万円になります」などと言われます。このように具体的な金額を言われるとB商品を買いたくなるでしょう。でもポイントは「今の流れからいけば」ということです。
 
数年前の「今の流れ」には、新型コロナウイルスの猛威や、ロシアのウクライナへの侵攻は想定されていないのです。100万円が20年後に80万円になる可能性もあることを決して忘れてはいけません。これにためらいを覚えるのであれば、「A商品を買います」と言うべきでしょう。
 
投資は家計とともに心も豊かにするために行うものです。時には、おすすめに乗らずに元本保証のある商品を選ぶ勇気が、将来のあなたの心を豊かにするかもしれないことを、忘れないでください。
 

投資はしなければならないものではない

人は楽をしてお金を増やしたいものです。そのため、投資が脚光を浴びるわけで、これが間違いだとは決して思いません。
 
しかし、知識がないまま投資を始めてしまうと、自分の心のコントロールがうまく取れず、投資をしたことを後悔したり、投資をすすめた金融機関に対して不信感を募らせたりと、結果として自分自身が傷つくこともあります。
 
投資は心を豊かにするためのものであり、心を痛めてまでしなければならないものではありません。豊かな将来のためにも、正しい知識を持って投資について考えましょう。
 
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士

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