更新日: 2022.06.10 NISA

どうやって決めたらいいの? つみたてNISAの積立額

執筆者 : 廣重啓二郎

どうやって決めたらいいの? つみたてNISAの積立額
NISAやiDeCoの積立額をいくらにしたらいいか、迷われている方はいませんか? または、家計の負担にならない程度で始めた方もいらっしゃるかもしれません。そのような方にご紹介したいのが、「ゴールベースアプローチ」という考えです。
 
今回は、積立額をいくらにしたらいいか迷われている方や、勢いで投資を始めた方向けに、「ゴールベースアプローチ」について解説したいと思います。

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廣重啓二郎

執筆者:廣重啓二郎(ひろしげ けいじろう)

佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー

立命館大学卒業後、13年間大手小売業の販売業務に従事した後、保険会社に転職。1 年間保険会社に勤務後、保険代理店に6 年間勤務。
その後、コンサルティング料だけで活動している独立系ファイナンシャルプランナーと出会い「本当の意味で顧客本位の仕事ができ、大きな価値が提供できる仕事はこれだ」と思い、独立する。

現在は、日本FP協会佐賀支部の副支部長として、消費者向けのイベントや個別相談などで活動している。また、佐賀県金融広報アドバイザーとして消費者トラブルや金融教育など啓発活動にも従事している。

ライフプランが先

「ゴールベースアプローチ」は、あまり聞きなれない言葉だと思います。これは、「将来を計画して、現在やるべきことを逆算して考えること」です。
 
つまり、将来の目標を設定し、いつ、いくら必要か明確にして積立額を算出します。よって、すべてはライフプラン作りから始まります。【目標・ゴール】の具体例は以下のとおりです。


【夢・希望】

3年後に独立したい
 
【目標・ゴール】
独立資金に×××万円必要なので、3年間で貯めたい


【夢・希望】

5年後に〇〇に家を買いたい
 
【目標・ゴール】
××××万円の家を買いたいので、5年間で頭金×××万円を貯めたい


【夢・希望】

65歳で引退したい
 
【目標・ゴール】
100歳まで生きることを前提に、65歳までに××××万円貯めたい

 

ライフプランって意味あるの?

前述したように「ゴールベースアプローチ」は、まず、自分のライフプランを作ることからスタートします。
 
しかし、ライフプランを作って意味あるの? という質問を受けることがあります。1年先のことも分からないのに、数十年も先の計画を立てる意味があるのか? ということだと思います。例えば


・まさか、会社が倒産するとは思ってなかった。
・まさか、こんなに収入が減るとは思わなかった。
・まさか、こんなに長期入院するとは思ってなかった。

人生は、小さなことから大きなことまで「まさか」の連続で、むしろ計画どおりにいくことが少ないかもしれません。人生は、そんな、「まさか」の連続だからこそ、ライフプランを作成することが大切だと思います。
 

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自分だけのシナリオを作ろう

企業の場合、事業継続のために複数のシナリオを作成し、不測の事態に備えます。個人の場合も同じように、あらかじめ複数パターンのシナリオを準備することで、不測の事態に備えることができます。
 
ライフプランに複数のシナリオを反映させるために、下記の項目を検討するとよいでしょう。


・家族構成、結婚、離婚、子供の数、死別、再婚など
・収入:収入減、転職、起業、リストラ、休業、副業など
・住宅:持ち家、住宅ローン、賃貸など
・教育:公立、私立、大学院、留学、浪人、留年など
・そのほか:相続、介護、病気など

特に、上記の項目の中でも収入減によるシナリオは、最低限考慮しておく必要があります。例えば


(1)標準のシナリオ(最も想定される収入の推移)
(2)10%収入減のシナリオ〔(1)の収入を10%減としたシナリオ〕
(3)30%収入減のシナリオ〔(2)の収入を30%減としたシナリオ〕

といったようなシナリオです。
 

ライフプランを現実のものにするために

「ゴールベースアプローチ」は、自分の夢や希望に近づけるためにゴールを設定します。このゴールは定量的に数字でとらえ、ゴールを達成するために毎月の積立額を設定していきます。
 
ただし、目標から逆算すると積立額が大きくなり、現実的に捻出できない場合があります。そのときは、将来の優先順位や現在の支出の見直しなどが必要になります。このように、長期的視野のもと総合的に計画を立てることが求められます。
 

まとめ

毎月の積立額を根拠のあるものにするために、「ゴールベースアプローチ」の考え方をご紹介しました。「ゴールベースアプローチ」を実現するためには、ライフプラン作成が不可欠です。
 
ライフプランは、一度作って終わりではなく、定期的な見直し、自分の夢や希望が変わったとき、外的変化(インフレや社会保障の変化など)が生じたときなど何度でも作成し直すことが必要です。そうすることで、ライフプランは人生の道しるべとなるでしょう。
 
執筆者:廣重啓二郎
佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー