投資でよく聞く「一目均衡表」ってなに?
配信日: 2022.06.17
今回から、日本人の投資家にとって昔からなじみの深い「一目均衡表」について、数回に分けてお伝えしていきたいと思います。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
一目均衡表の由来
一目均衡表は、ペンネーム「一目山人(いちもくさんじん)」という日本人が考案したテクニカル分析の手法です。相場が均衡状態から大きく外れた時に、買い時、売り時がいつなのかが一目で分かるというのが、一目均衡表の名前の由来となっています。
今では、海外でも「Ichimoku」という名で有名になっていますが、戦前に日本人がテクニカル分析のツールを考案していたことに敬意を表します。
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一目均衡表のイメージ
それでは、一目均衡表がチャートでどのように表されているのか確認していきましょう。以下は日経平均株価指数の日足チャートですが、チャート面に一目均衡表を重ね合わせて表示しています。
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
いきなり見ても何だかよく分からないと思いますが、一目均衡表は他のテクニカル分析ツールと比べて複雑な仕組みになっており、パッと見ただけでは意味が分からないのは当然です。
少なくとも見た限りでは、カラフルに色がついた線に何か意味がありそうだということは感じます。
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一目均衡表の基準線とは
それでは、一目均衡表を少し細かく分解しながら眺めていきましょう。
一目均衡表では、4つの線と1つの帯があります。そして、これらがどのような関係にあるかを理解していく必要があります。それぞれを細かく説明すると長くなるため、今回は「基準線」について解説します。
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
上のチャートの赤茶色の線が、基準線と呼ばれるものです。一目均衡表では、この基準線を軸に他の線と絡めて考えていくことになるため、まず、この意味について理解する必要があります。基準線の計算式は次のとおりです。
基準線=(当日を含めた過去26日間の最高値+過去26日間の最安値)÷2
意味としては、過去26日間の最高値と最安値の移動平均線と考えておきましょう。過去26日間といいますと、おおむね1ヶ月程度です。つまり、基準線だけで相場との関係性を見ますと、相場が基準線を上回っていると割高、逆に下回っていると割安と判断することができます。
ただし、1つの移動平均線だけで相場との関係性をひも解かないのが、一目均衡表の特徴です。そのため、基準線以外の線や帯についても理解する必要があります。
まとめ
今回は、一目均衡表のさわりとなる部分だけを見てきました。
一目均衡表は、4つの線と1つの帯によって形作られているテクニカル分析の手法ですが、これらの意味を1つ1つ分解しながら知っていくことが重要となります。
次回は、一目均衡表に見られる「転換線」について確認していきたいと思います。
出典
TradingView Inc. TradingView
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)