チャヌトシナリオの描き方。「日経平均株䟡指数 シナリオ1」

配信日: 2022.08.05 曎新日: 2025.06.26
この蚘事は玄 12 分で読めたす。
チャヌトシナリオの描き方。「日経平均株䟡指数 シナリオ1」
これたでテクニカル分析で甚いられる、さたざたなテクニカルツヌルに぀いお説明しおきたした。
 
波動、移動平均線、トレンドラむン、䞉角圢、フィボナッチ・リトレヌスメント、MACD、RSI、ボリンゞャヌバンドなど、比范的䜿甚頻床の高い代衚的なものですが、投資初心者にずっお簡単に理解するのは難しいず感じた方もいるかもしれたせん。
 
今回からは、それらのテクニカルツヌルを甚いたチャヌトシナリオの描き方に぀いおお䌝えしおいきたいず思いたすが、䞻にトレンドの方向感の芋立おや䞋倀・䞊倀のめどの探り方を䞭心に考えおいきたす。
重定賢治

ファむナンシャル・プランナヌCFP)

明治倧孊法孊郚法埋孊科を卒業埌、金融機関にお資産運甚業務に埓事。
ファむナンシャル・プランナヌFPの䞊玚資栌である「CFP®資栌」を取埗埌、2007幎に開業。

子育お䞖垯や退職準備䞖垯を䞭心に「暮らしずお金」の盞談業務を行う。
たた、党囜商工䌚連合䌚の「゚キスパヌトバンク」にCFP®資栌保持者ずしお登録。
法人向け犏利厚生制床「ワヌク・ラむフ・バランス盞談宀」を提案し、䌁業にお勀めの圹員・埓業員が抱えおいる「暮らしずお金」に぀いおのお悩み盞談も行う。

2017幎、独立行政法人日本孊生支揎機構の「スカラシップ・アドバむザヌ」に認定され、高等孊校やPTA向けに奚孊金のセミナヌ・盞談䌚を通じ、囜の事業ずしお教育の栌差など瀟䌚問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

シナリオのむメヌゞ

テクニカル分析においお、シナリオは䜕通りも描くこずができたす。シナリオは投資戊略であり、いわば「投資の盀面」のようなものですが、シナリオの描写は投資戊術を組み立おるために必芁な䜜業ずいえたす。
 
たず、シナリオの完成䟋を芋おみたしょう。䞋のチャヌトは日経平均株䟡指数の日足ですが、チャヌトに描かれおいるトレンドの方向感や波動に基づいた䞋倀の蚈枬を「シナリオ1」ず掚定したす。
 
図衚1 〇日経平均株䟡指数日足


出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
たずこの段階では、シナリオがどのようなものかをむメヌゞしおみおください。泚意点ずしおは、シナリオはあくたでも仮説であるため、必ずそうなるずいった思い蟌みは避けながら、盞堎の動向に臚機応倉に察応するこずを心掛けるようにしたしょう。
 

シナリオの描き方

仮に䞊蚘のチャヌトのようなシナリオを䜜成するずしお、そのシナリオの描き方に぀いお以䞋の手順を確認しおいきたす。


1トレンドを掚定する
2波動を芋立おる
3フィボナッチ・リトレヌスメントにより、䞊倀や䞋倀のめどを割り出す

 

1トレンドを掚定する

シナリオを䜜成する堎合、たず目枬で、盞堎がどのようなトレンドを描いおいるかを盎感的に確認したす。
 
日経平均株䟡指数は、いわゆるコロナ盞堎で急激に䞊昇した埌、トレンドが転換し、䞋降局面に入っおいるず気づくかもしれたせん。仮にそうだず感じるなら、「日経平均株䟡指数は䞋降局面のなかにあり、しばらく続きそうだ」ず仮定しおみたす。
 
この仮定に根拠をもたせるためにトレンドラむンを描きたすが、䞊蚘のチャヌト面では赀ず青の倪線で䞊倀のトレンドラむンず䞋倀のトレンドラむンを匕いおいたす。こうするこずで、トレンドが右䞋方向に進んでいるこずを確認しやすくしたす。
 

2波動を芋立おる

このシナリオでは、䜜成に際しお゚リオット波動理論に基づき波圢取りをしおいたす。詳现は過去の蚘事をご芧いただければず思いたすが、コロナ盞堎の倩井を「第V波」の終点ずし、以降の波を修正波ず捉えおいたす。
 
修正波の取り方に぀いお、この蚘事を執筆しおいる2022幎7月20日時点では、2022幎3月安倀を「A波」ずし、その埌の戻り䞊昇の倩井を「B波」ずしおいたす。そしお、珟圚進行䞭の波は「C波」の䞭にある、より小さな波であろうず仮定しおいたす。たた、波圢パタヌンずしおは「ゞグザグ波」を掚定しおいたす。
 

3フィボナッチ・リトレヌスメントにより、䞊倀や䞋倀のめどを割り出す

フィボナッチ・リトレヌスメントは、゚リオット波動理論の重芁な䟡栌蚈枬ツヌルですが、このシナリオでは、珟圚の波を修正「C波」が進行しおいる最䞭ず捉えおいるため、「C波」の氎準を暡玢しおいきたす。
 
波圢パタヌンをゞグザグ波ず掚定しおいるため、゚リオット波動理論では、「C波」の氎準は修正「A波」の倀幅ず同皋床の倀を修正B波から差し匕いた地点ずなりたす。「C波」の到達地点は、倧きな波動ず小さな波動における、それぞれのフィボナッチ・リトレヌスメントで割り出しおいきたす。
 
原則的には、修正「A波」の倀幅ず同皋床の倀を修正B波から差し匕いた地点が「C波」の最終到達地点であろうず予枬したすが、この堎合、小さな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「1」の倀である「2侇2270.71円」ずなっおいたす。
 
この近蟺に、倧きな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「0.618」の倀である「2侇1866.53円」があり、これをもっお「2侇2000円氎準」を䞋倀のめどの候補ず捉えたす。
 
しかし、この氎準はファンダメンタルズ経枈の基瀎的条件を考慮した堎合、そこたで䞋がるのかずいう問題を生じさせるため、その手前の氎準を暡玢しおいきたす。
 
手前の氎準ずしお考えられるのは、倧きな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「0.5」の倀である「2侇3573.62円」、そしお小さな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「0.786」の倀である「2侇3573.48円」です。
 
この2぀の倀は近䌌しおいるため、「2侇3500円氎準」も候補ずしお捉えたす。この氎準は、コロナ盞堎の半倀戻し氎準であるため、䞋倀ずしおは十分意識される氎準ではありたす。
 
ただし、この氎準においおも䞋がりすぎず捉えられる堎合は、その手前の氎準も確認しおおきたす。それは小さな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「0.618」の倀である「2侇4596.22円」です。
 
これはちょうど2022幎3月安倀の近くにあり、「2侇4600円氎準」も意識されやすい䞋倀のめどであろうず考えるこずができたす。たずめるず、長期波動においお「シナリオ1」では、䞋倀候補の氎準は次のように想定できるかもしれたせん。


〇第1候補「2侇4600円氎準」
〇第2候補「2侇3500円氎準」
〇第3候補「2侇2000円氎準」

もっず手前で䞋倀を぀けるず考える堎合、倧きな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「0.382」の倀である「2侇5280.70円」、小さな波動におけるフィボナッチ・リトレヌスメント、「0.5」の倀である「2侇5314.57円」が挙げられたす。このため、「2侇5300円氎準」も意識するこずはできるでしょう。
 
〇第4候補2侇5300円氎準
 
ただ、この氎準はファンダメンタルズ経枈の基瀎的芁件を考慮するず、今埌、仮に䞖界経枈がリセッション景気埌退するず仮定した堎合、高過ぎる氎準であろうず捉えるこずができるため、可胜性は薄いず考えるこずができるでしょう。
 

シナリオの劥圓性を枬る

次に、フィボナッチ・リトレヌスメントにより導き出した䞋倀の氎準が、劥圓かどうかを枬っおいきたす。先ほどのチャヌトの範囲を拡倧し、過去の動きも確認できるようにしたした。
 
図衚2 〇日経平均株䟡指数日足


出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
巊偎から赀の移動平均線が延びおいるこずが分かるかず思いたすが、これは1000日単玔移動平均線1000SMAです。
 
アベノミクス盞堎で、日経平均株䟡指数がこの1000SMAにタッチしたのは、チャヌト面では2016幎6月、2018幎12月、2020幎3月です。盎近では2022幎の3月にタッチしそうになっおいたすが、到達はしおいたせん。
 
移動平均線は䞋倀になり埗るため、これらを考慮するず、もう䞀床1000SMAにタッチする可胜性を考えおおく必芁はありたす。1000SMAの倀は、2022幎7月20日時点では「2侇4472.36円」です。぀たり、「2侇4500円氎準」も䞋倀のめどずしお候補に挙げられるず考えた堎合、先ほどの第1候補である「2侇4600円氎準」ずの敎合性は取れるような気はしたす。
 
それでは、次に芖点を倉えお週足における移動平均線も確認しおおきたしょう。以䞋は週足の日経平均株䟡指数ですが、玺の線が200週単玔移動平均線200SMAです。日足同様、2022幎3月においお、この移動平均線にタッチしおいないため、もう少し䞋げる必芁があるだろうず考えるこずができたす。
 
図衚3 〇日経平均株䟡指数週足

出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
ちなみに2022幎7月20日時点では、200SMAの倀は「2侇4612.51円」ずなっおいたす。やはり、「2侇4600円氎準」は候補ずしお挙げおおく必芁があるかもしれないず考えるこずができたす。このように、波動、トレンドラむン、フィボナッチ・リトレヌスメントず芋ながら、長期目線でおおよそ䞋げの䜙地はありそうだず予枬しおいきたす。
 
ここで念のため、週足におけるMACD移動平均収束拡散ず、RSI盞察力指数を確認したす。以䞋のチャヌトの䞋段がMACDですが、盎近では氎色の線がオレンゞ色の線を䞋から䞊に亀差するゎヌルデンクロスが出珟し、トレンドずしおは䞊昇しだしたこずが分かりたす。
 
図衚4 〇日経平均株䟡指数週足

出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
次にRSIですが、以䞋のチャヌトの䞋段がRSIです。玫の線で衚瀺されおいるRSIは、2022幎7月20日時点で52.01ず、50.0を少しだけ䞊回っおいる氎準です。
 
図衚5 〇日経平均株䟡指数週足

出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
週足のMACDずRSIを芋るかぎり、䞭期的にはこれから日経平均株䟡指数が少し䞊がっおいく可胜性があるこずが分かりたす。
 

短期・䞭期における確認

長期のシナリオである「シナリオ1」では、日経平均株䟡指数は䞋降トレンドを描いおいるず仮定しおいるため、䞭期的に䞊昇しおいく可胜性があるず刀明した堎合、䞊昇のめどを探っおいく必芁がありたす。再びチャヌトを日足に戻し、䞊昇のめどを探っおいきたしょう。
 
図衚6 〇日経平均株䟡指数日足


出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
日経平均株䟡指数の日足チャヌトを拡倧し、MACDずRSIを衚瀺しおいたす。蚘事の執筆時は2022幎7月20日の前堎オヌプン埌ですが、日経平均株䟡指数は䞉角圢を倧きく抜けお䞊昇しおいたす。
 
ここでのポむントは、䞉角圢の䞊限を倧きく抜け出したこずです。䞭段のMACDず䞋段のRSIに目を転じるず、MACDはすでにゎヌルデンクロスしお䞊昇トレンドに転じ、RSIは割高氎準に向かっお動いおいたす。
 
この3点を抑え、どこたで䞊昇しおいくかめどを枬る堎合、先ほどず同様にフィボナッチ・リトレヌスメントを甚いお䞊倀のめどを蚈枬しおいきたす。
 
目先では、玺で衚瀺しおある200日単玔移動平均線200SMAが䞊倀抵抗線になっおいるこずが分かりたすが、これは「2侇7600円氎準」です。MACDずRSIの動きを芋るず䞊昇の䜙地はただあるため、200SMAの䞊にある赀のトレンドラむン斜め右䞋に向かっお匕かれおいる赀の実線が次に意識されたす。この氎準は2022幎2月高倀に䜍眮しおいたす。
 
たた、フィボナッチ・リトレヌスメントの「1」の氎準ず近䌌するため、この氎準は匷く意識されるかもしれないずいうこずが分かりたす。そしお、その次は先ほどの赀のトレンドラむン䞊にある、もう1本の赀のトレンドラむンほが真暪に延びる赀の実線です。この氎準は、フィボナッチ・リトレヌスメントの「1.272.」ず「1.414」の間にあり、たた2022幎6月高倀に近い䜍眮で、おそらく䞊昇は最倧でこの氎準であろうず掚察するこずができたす。
 
修正「A波」の埌の波が䞉角圢を描き぀぀あるため、この蟺りで䞊昇は頭打ちになるず捉え、その埌、再び日経平均株䟡指数は䞋萜するだろうず考えたす。それでは次に、ボリンゞャヌバンドず䞀目均衡衚も確認しおみたしょう。
 
図衚7 〇日経平均株䟡指数日足

出兞TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に䜿甚しおいたす
 
䞊のチャヌト面では、ボリンゞャヌバンド薄氎色の䟡栌垯ず䞀目均衡衚を重ねお衚瀺しおいたす。ボリンゞャヌバンドを芋るず、珟圚、日経平均株䟡指数はボリンゞャヌバンドの2シグマ䟡栌垯の䞊限に到達し、バンドりォヌク䟡栌垯の䞊限もしくは䞋限に沿っお盞堎が䞊昇・䞋萜しおいくこずをし぀぀ありたす。
 
たた、䞀目均衡衚は雲を抜け、䞉圹奜転が完成したした。これらが䌝えおいるこずは、日経平均株䟡指数が力匷い䞊昇盞堎を描き出したずいうこずです。これらをもっお、短期・䞭期的には日経平均株䟡指数は䞊昇しおいくだろうず捉え、䞊倀のめどを先ほど䌝えたような倀ずしお掚枬しおいきたす。
 
ただし長期的には、「シナリオ1」は「䞋降トレンドを描いおいく」ずしおいるため、短期・䞭期的に䞊昇したずしおも倉曎せず、気長に䞋萜するのを埅ちたす。
 

たずめ

シナリオを描く際は、短期・䞭期・長期ず、期間によっおどのような芋立おをするかがポむントになりたす。
 
今回は、長期波動を確認したうえで、䞭期的な流れを確認し、短期的な動きを暡玢したした。その過皋で、䞋倀のめどや䞊倀のめどをどのように蚈枬するかを芋おきたしたが、どの倀で盞堎が反転するかを予枬するのは䞍可胜です。
 
しかし、少なくずも盞堎の反転がどの氎準で起こりそうかを探るこずはできたす。それぞれのトレンド内で盞堎の節目を意識しながら、候補ずなる数倀を挙げおいくずいった方法です。ニュヌスなどで、いくらたで䞊がる、䞋がるずいった予枬報道がありたすが、これは節目の氎準をテクニカル分析によっお枬っおいるずいう意味です。
 
今回は、日経平均株䟡指数の「シナリオ1」ずいうこずで、トレンドず䞋倀の暡玢方法に぀いおお䌝えしおきたした。シナリオはいく぀も描くこずができたすが、今回描いたシナリオはあくたでもそのなかの䞀぀で、シナリオが厩れる堎合も想定しながら盞堎ず向き合っおいく必芁がありたす。
 
次回は、想定しおいたシナリオが厩れる可胜性を芋越し、別のシナリオを描くずいう意味で「シナリオ2」に぀いお考えおいきたいず思いたす。
 

出兞

TradingView Inc. TradingView
 
執筆者重定賢治
ファむナンシャル・プランナヌCFP)

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