更新日: 2022.10.04 株・株式・FX投資
元手資金が少なくても株式投資をやってみたい!それなら「単元未満株」を検討しよう
それなら、まずは「単元未満株」から始めてみるのもひとつの方法です。通常の株式投資よりも少額(例えば数百円など)からスタートできるので、気軽に挑戦できますよ。
単元未満株とは何なのか、メリットやデメリットもあわせて解説します。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
数百円でも株式投資に挑戦できる!「単元未満株」とは
株式投資では、「100株」をひとつの単位(1単元)として取引するのが基本です。例えば株価1万円(=1株の値段が1万円)の企業に投資するなら、最低でも1万円×100株=100万円が必要だということです。株価が高い企業なら、500万円以上のお金が必要になることもあります。
リスクがある商品に一度に数百万円を投入するのは、投資に慣れている人なら可能かもしれませんが、投資初心者にとってはかなり勇気がいるでしょう。
「ハードルが高すぎて挑戦できない……」そんなときに検討したいのが、単元未満株の取引です。単元未満株は「1単元(100株)に満たない株」という意味で、1株から売買できます。
同じ企業への投資でも、「100株100万円」より「1株1万円」のほうが手を出しやすいのではないでしょうか。もっと株価が低い銘柄なら、数千円や数百円で投資を始めることも可能です。証券会社によっては、買い物などで貯めたポイントを使って投資できる場合もあります。
わずかな金額の投資でも、証券会社の口座を開設したり、投資する企業を選んだり、売買の手続きをしたり、値動きを確認したりする一連の工程は通常の株式投資とほぼ同じです。
まずは、失敗しても笑って許せるくらいの少額から単元未満株に投資してみて、練習して知識や経験を積んでから本格的な株式投資に挑戦するというのもよい方法です。少しずつ投資していって合計100株に到達したら、通常の1単元として取引することもできます。
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単元未満株取引のデメリット・注意点
元手が少なくても気軽に株式投資にチャレンジできる単元未満株ですが、以下の点には気を付けましょう。
■単元未満株の売買ができない証券会社もある
証券会社によっては、単元未満株の売買に対応していないところもあります。取引用の証券口座を開設する前に、そこが単元未満株の取引ができる証券会社なのか確認しておきましょう。
なお、単元未満株もNISA(少額投資非課税制度)の対象ですが、なかには「単元未満株の取引はできるけどNISA用の口座は開設できない」という証券会社もあります。ちなみに、混乱しやすいのですが、単元未満株の呼び方(サービス名)は証券会社ごとに違います。
・プチ株……auカブコム証券
・ワン株……マネックス証券
・S株……SBI証券
など
「1株から投資可能」という点は同じでも、それぞれ取り扱っている銘柄や手数料などに差がありますので要注意です。
■手数料がかさむ場合がある
単元未満株の取引にかかる手数料は証券会社ごとに違いますが、通常の株式投資より割高に設定されていることが多いです。同じ100株でも「100株を1回」買うより「1株を100回」買ったほうが手数料がかさむ可能性があります。
■株主優待
株主優待に魅力を感じて、株式投資をやってみたくなった人もいるでしょう。ただ、株主優待はすべての企業が実施しているものではありませんし、実施していても「保有株数100株から」などの制限がある場合もあります。株主優待の条件はあらかじめよく確認しておきましょう。
■売買の方法やタイミングが限定的
単元未満株の取引では、通常の株式投資と違ってリアルタイムでの取引ができません。1日数回の決められたタイミングで売買が行われるため、「今急激に上がったから売りたい!」と思ってもすぐに実行できない場合もあります。
また、「指値注文(売買時の株価を指定する注文方法)」はできず「成行注文(売買時の株価を指定しない注文方法)」のみです。
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まとめ
単元未満株なら、わずかな資金でも始められます。大きい金額で自由に売買をしたい人や投資に慣れた人には合わないかもしれませんが、株式投資初心者でも気軽に挑戦しやすいのは大きなメリットです。
最初からいきなり大金を投じて失敗したら、挽回するのが大変です。まずは「お試し」感覚で、失敗しても気にならないくらいの金額から経験を積んでいくのがおすすめです。
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表