更新日: 2023.02.02 NISA
つみたてNISAに「年齢上限」はある? 80・90歳からでも開始可能なの?
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執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
つみたてNISAとはどんな制度?
つみたてNISAとは、投資の経験や知識のない方でも安心かつ堅実に資産形成が行える少額投資非課税制度です。
つみたてNISAでは、年間40万円までの投資枠について、資産運用によって得た利益が最大20年間で非課税となり、投資対象となるのは、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託とETF(上場投資信託)に限られています。
つまり、数十年先に必要となる老後資金などの確保を目的に、時間をかけて資産形成を行うのに向いているのが、つみたてNISAという制度です。
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つみたてNISAに年齢制限はあるの?
つみたてNISAを始めるのに当たって気になるのは年齢制限です。
老後資金のための資産形成としてよく比較されるiDeCo(個人型確定拠出年金)には、65歳までという年齢制限があります。一方、つみたてNISAには年齢制限がありません。制度上は、例えば80歳や90歳などであっても利用を開始することができます。
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つみたてNISAに年齢制限はないが早期に始める方がいい
つみたてNISAは何歳からでも始められるとはいえ、80歳や90歳からでは大きなメリットを得ることが難しく、高齢の方が新たに始めるのはおすすめできないというのが現実です。その理由は主に次の2点にあります。
非課税期間が短くなる可能性が高い
つみたてNISAにおける最大のメリットは、最大20年間、運用によって得た利益が非課税となることです。
しかし、80歳や90歳といった年齢から開始した場合、一非課税期間である20年以内に亡くなる可能性も高くなるので、その恩恵を最大限受けられずに運用が終了してしまうことが考えられます。
損失を出す可能性が高い
高齢の方は寿命などの問題もあり、10年や20年といった長期間での運用を続けることは難しいでしょう。
つみたてNISAは、あくまでも投資による資産運用です。10年20年といった長期スパンで見れば、運用方針にもよりますが、例えば毎年5%前後の資産の増加も見込むことができます。その一方で、世界情勢や経済状況の変化によっては、一時的に資産が目減りすることもあります。
そういった投資リスクを時間によって分散させ、限りなく小さくすることができるのがつみたてNISAのメリットです。しかし、高齢の方の場合、十分な投資期間が確保できないのでリスクが分散化されず、老後資金として資産の切り崩しが必要なタイミングで資産が目減りし、損失を出してしまう可能性があります。
つみたてNISAとNISAってどう違うの?
つみたてNISAのほかに一般NISAがありますが、一般NISAはいわば上級者向けのつみたてNISAだと思ってください。
一般NISAでは年間120万円まで非課税での運用が可能で、非課税期間は最大5年間となります。
年間の非課税枠が多い反面、非課税期間が短いのが特徴ですが、選択できる金融商品の幅が広く、投資信託やETFのほかに企業の個別株式も購入することができ、短期間で利益を得られる可能性があります。そのため、一般NISAはリスクを許容できる投資に慣れた方向けの制度ともいえます。
なお、NISAは2024年から新しい制度に移行しますが、現行の制度と新制度の非課税枠は別物として扱われます。
つみたてNISAは80歳や90歳からでも開始可能だがリスクに注意
つみたてNISAの利用には年齢制限がないため、80歳や90歳からでも開始することができます。しかし、つみたてNISAは長期間の積立・分散投資で運用することが前提であり、高齢者が始めた場合、その恩恵を最大限に受けられない可能性があります。
投資は資産が増えることもあれば、減るリスクもある行為です。基本的には老後資金を除いた余剰資金で、リスクを許容した上で運用したいというケースでない限り、高齢者がつみたてNISAを始めることはおすすめできません。こうした点を踏まえ、利用については十分に検討するようにしてください。
執筆者:柘植輝
行政書士