更新日: 2020.04.07 その他資産運用
投資のリスクはやっぱり怖い!?よく知れば外債投資(外貨建債券)でさえ怖いイメージは変わるもの!
そこで考えたいのが、「外債投資」です。外貨建というと、為替リスクの怖いイメージがあると思いますが、リスクと運用の仕方を理解していれば、怖いものではありません。
執筆者:大堀貴子(おおほり たかこ)
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員
2008年南山大学法学部法律学科卒業後、大手証券会社で、営業として勤務。主人のタイ赴任がきまり、退社。3年間の在タイ中、2人をタイで出産、子育てする。本帰国後、日本で3人目を出産。現在、3人の子育てと長女の国立小学校受験に奮闘中。子供への早期教育の多額の出費、住宅ローン、子供の学資資金、また老後資金準備のため、いろいろな制度を使って、資産運用をしています。実際の経験を踏まえた、お金に関する、役立つ情報を発信していきたいと思います。
債券とは?
債券とは、発行体にお金を貸して、貸している間、利息を受け取り、満期に元本が返却されるものです。発行体とは、個人向け国債で言えば国、社債で言えば企業です
例えば、100万円の額面で年利1%満期5年の債券を購入すると、年間8000円(税引後)の利息が出て、満期までに利息4万円と満期時に100万円の元本が返ってきます。
発行体が潰れず、途中売却しなければ、元本が割れることはありません。発行体が潰れないかどうかを見る指標としては、S&Pもしくはムーディーズなどが発表している格付けがあります。
格付けは、上から順番に、AAA(トリプルエー)、AA(ダブルエー)、A(シングルエー)、BBB(トリプルビー)、BB、B、CCCなどの記号で評価されます。BBB以上が投資適格といって、投資に適している債券です。できれば、A以上が安心ですね。
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外貨建債券とは?
例えば、満期5年、金利2%のドル建債券を1ドル110円のときに1万ドル購入します。今回、為替手数料と税金は考えませんが、為替手数料は円から外貨、外貨から円に替える時にかかります。
税金は利息が20%の源泉徴収、満期時の償還差益が20%の申告分離課税です。
ここで為替リスクについて考えます。5年後、為替が変わらず1ドル110円のとき、満期までの利息が1000ドル(約11万円)、元本110万円と合わせて約121万円になります。
利息分の11万円がプラスになるのです。極端ですが、1ドル90円の円高になった場合、元本は90万円、利息は9万円で合わせて99万円、11万円ほどのマイナスになります。これが、為替リスクです。
為替リスクを回避する方法
為替は、世界情勢や国の状況で急激に変わります。満期のときに円高になれば大きな損をします。為替リスクを回避するには、利息と満期金を外貨で受け取ればいいのです。
そんなに長くは待ってはいられないという場合は、その利息と満期金を「外貨建MMF」に入れるといいでしょう。外貨建MMF とは、米ドルなどの外貨で運用する投資信託です。
その通貨の国債や優良企業の社債で運用されています。
海外の休場以外はいつでも換金できますし、翌日引き渡しで手数料無料、債券よりは金利が低く、外貨定期預金より高い金利がつきます。
元本保証ではありませんが、為替を考えなければあまり元本が割れることはない商品です。
外貨建債券で金利が非常に高いものは注意
外貨建債券は方法によっては低リスクです。しかし、金利が高い通貨の債券には注意が必要です。
例えば、7%以上する高金利の新興国通貨建債券があります。新興国通貨の金利が高いのは、その国の物価が高いからでもあります。
物価が高いことをインフレといいますが、7%のインフレだと、100円の商品が来年には107円になり、通貨価値が7%下がります。
ただ、その国の成長性などによって、上がる可能性はあります。リスクが高いということを承知の上で、成長性に投資するのであればいいでしょう。
金利の低い時代、外債投資で上手に資産運用しましょう
外債投資は為替リスクと満期までの所有期間を考えると、今すぐ必要な資金の調達には向きません。
ただし、中・長期で運用する資金であれば、メリットを享受できます。ぜひご検討ください。
Text:大堀 貴子(おおほり たかこ)
CFP(R)認定者
第Ⅰ種証券外務員