小学生の子どもが毎月1000円を積み立てたら? 大人になるころには総額いくらになる?

配信日: 2023.06.09

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小学生の子どもが毎月1000円を積み立てたら? 大人になるころには総額いくらになる?
単なる貯金ではなく、お金を毎月一定の金額で継続的に貯めることを「積立」と呼んでいます。なかには積立が苦手で、ある程度貯まると使ってしまう人もいるでしょう。
 
しかし、少額でも長期的に積み立てることで、ある程度まとまった金額になることが実感できれば、意欲が高まるかもしれません。
 
そこで本記事では、小学生の子どもが1000円を積み立てた場合の具体的な金額を計算します。これから積立を始めたい人や、積立で失敗した経験がある人は参考にしてみてください。
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毎月1000円の積立額はどれくらいになるのか

利回りが見込める金融商品の積立もありますが、個人的な預貯金としての積立元金で、どれくらいの金額になるのかを確認してみます。預貯金であれば利息が付く可能性はありますが、元金だけの積立金額で計算しています。
 
積立期間は小学校1年生から高校卒業までと考えて、6歳から18歳までの12年間(144ヶ月)とします。
 

6歳から18歳になるまで(12年間)の総額

毎月1000円ずつ12年間積立をすると、元金は以下の金額となります。
 
1000円×144ヶ月=14万4000円
 
1000円で14万4000円であれば、5000円なら単純に5倍で計算して72万円です。
 

20年から50年積み立てると元金総額は?

1000円を12年間積み立てると約14万円ですが、図表1では金額と年数をさらに増やして比較しました。
 
【図表1】

積立金額/年数 20年 30年 40年 50年
5000円 120万円 180万円 240万円 300万円
1万円 240万円 360万円 480万円 600万円
3万円 720万円 1080万円 1440万円 1800万円
5万円 1200万円 1800万円 2400万円 3000万円

 
積立の元金だけでも上記の金額になります。50年の積立は現実的でないように思えますが、15歳から65歳まで1万円を積み立てると考えると、不可能なことではないでしょう。
 

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月1000円の積立投資では総額いくらになる?

積立投資は、主に証券会社が提供する投資商品の1つです。個人で積み立て預貯金をする場合は、預貯金の利息しか付かないので、低金利の相場では大きな利回りを期待できません。
 
しかし、積立投資は金利相場の影響を受けない高い利回りも期待できます。もちろんリスクも伴いますが、長期で積み立てることを前提にすれば、リスクを抑えることもできます。
 
本項では、積立投資の概略、NISAで1000円の積立投資をすると、元金だけの場合に比べてどれくらいの違いがあるのか解説します。
 

積立投資とは

投資には株式投資や投資信託、金投資などがありますが、これらの投資を毎月少額の金額で行う手法が積立投資です。手元に大きな資金がなくても始められるので、若い人が長期的に行える投資手法として知られています。
 
また、一定金額で積立投資する場合、価格が高いときは少なく、安いときは多く購入できるので、長期的にみるとリスクを抑えられるのがメリットです。
 

18歳以上ならNISAで非課税

投資による利益は所得とみなされるので、所得税の対象となります。一般的な投資利益には20.315%の税率がかかりますが、NISA口座を利用すれば非課税です。
 
NISAを利用するためには一定の条件を満たす必要がありますが、2023年の税制改正により、内容が大幅に変更されました。2023年までと2024年以降のNISAを図表2で比較しました。
 
【図表2】

変更項目 2023年まで 2024年以降
種類 ・つみたてNISA
・一般NISA
・ジュニアNISA
・つみたて投資枠
・成長投資枠
非課税保有期間(口座開設機関) ・つみたてNISA…20年
・一般NISA…5年
・ジュニアNISA…5年
無期限
年間非課税枠 ・つみたてNISA…40万円
・一般NISA…120万円
・ジュニアNISA…80万円
・つみたて投資枠…120万円
・成長投資枠…240万円
非課税保有限度額(総枠) ・つみたてNISA…800万円
・一般NISA…600万円
・ジュニアNISA…400万円
800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)
※簿価残高で管理(枠の再利用が可能)
対象年齢 ・つみたてNISA…18歳以上
・一般NISA…18歳以上
・ジュニアNISA…20歳未満
18歳以上
投資対象 ・一般・ジュニアNISA…上場株式、ETF、公募株式投信など

・つみたてNISA…長期の積立と分散投資に適した一定の投資信託

・つみたて投資枠…つみたてNISAと同じ

・成長投資枠…上場株式、投資信託など

備考 ・一般、つみたてNISAは選択制

・2023年1月以降は18歳以上利用可能

2023年末まで投資した一般・つみたてNISAは新制度の枠外となり非課税措置もそれまでどおり

 

つみたてNISAの利回り

つみたてNISAの利回りの高い銘柄ベスト10を見ると、10〜18%と高利回りです。しかし、NISAは高利回りの銘柄だけを購入するわけではなく、一般的に20年間の平均利回りは1〜7%の範囲内だといわれています。
 
20年の間には経済危機と呼ばれる時期も含まれているので、長期的な投資はリスクが軽減されることがよく分かります。
 

月1000円で積立投資をした場合の利回り別・年数別の総額

金融庁の「資産運用シミュレーション」を利用し、毎月1000円を利回りが1%単位で1〜7%、それぞれ12・20・30年積み立てた場合の総額が図表3です。
 
【図表3】

利回り・年数 12年 20年 30年
1% 15万2929円 26万5561円 41万9628円
2% 16万2597円 29万4797円 49万2725円
3% 17万3074円 32万8302円 58万2737円
4% 18万4435円 36万6775円 69万4049円
5% 19万6764円 41万1034円 83万2259円
6% 21万150円 46万2041円 100万4515円
7% 22万4695円 52万0927円 121万9971円

 
図表3の金額は、それぞれの年数と利回りでの総額です。12年間1000円を積み立てたときの元金は14万4000円なので、利回り1%でも8929円、7%では8万695円増えています。税金がかからないことを考えると、18歳以上の人が積立投資をするなら、NISAは必須だといえるでしょう。
 

月1000円の積立には限度があるが、成人後はNISAの活用で資産形成が可能

1000円ずつ積み立てて預貯金をしても、預貯金の利息しか付かないので、低金利の相場では大きな利回りを期待できません。しかし、2024年以降18歳以上の人は積立投資をすることで、同じ1000円の積立でも利回りや年数によっては高額な資産形成が見込めます。
 
さらに生活に支障のない範囲で積立金額を増やすことで、十分な資産形成の可能性が高くなります。資産形成を考えている人は積立投資も検討してみましょう。
 

出典

金融庁 NISAとは?
金融庁 資産運用シミュレーション
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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