更新日: 2023.06.12 NISA
投資を始める第一歩! つみたてNISAの6つの魅力とは?
執筆者:水上克朗(みずかみ かつろう)
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー
目次
月100円の少額からでも始められる投資信託が対象
1つ目は、投資対象が少額から投資可能な投資信託[ETF(上場株式投資信託)含む]に絞られていることです。最低積立額は金融機関によって変わります。月1000円からが一般的ですが、ネット証券では月100円からでも積み立てられるところもあります。
積立頻度を「毎月」「毎日」「毎週」から選べたり、ボーナス時に投資額を増やせたりするところもあります。また、口座からの自動引き落としで決めた額が投資されるため、手間がかかりません。
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投資信託の運用益が非課税
2つ目は、投資で得られる運用益(分配金や譲渡益)が非課税になることです。通常の投資では運用益に対して20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAでは税金が引かれることなく利益をそのまま受け取ることができます。さらに、確定申告も不要です。
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非課税で保有できる期間は20年(2024年から無制限)
3つ目は、非課税投資枠です。現行では、非課税投資枠の上限が年間40万円、非課税で保有できる期間が最長20年間です。長期間コツコツ積立投資することにより、資産が目減りするリスクが低くなります。
なお2024年からスタートする新NISAでは、非課税投資枠が年120万円になります。保有期間も無制限になり、最大1800万円まで積み立てられます。また、現NISAは新NISAとは別枠で運用を継続できるため、2023年のうちに現NISAを始めておくと投資枠が40万円増えるのでおトクです。
厳選された投資信託で運用できる
4つ目は、投資の商品が厳選されていることです。つみたてNISAで選べる商品は、金融庁の基準を満たした、手数料が安い公募株式投資信託・ETF(上場株式投資信託)のみです。低コストで長期的な運用ができるインデックスが基本です。
公募株式投資信託の場合は、「長期・積立・分散投資」に適した商品になるよう、投資信託では販売手数料が0円(ノーロード)で、保有コストである信託報酬も一定の水準の低さに抑えることなどが定められています。また、運用による複利効果を受けられる可能性の低い、毎月分配型の商品も対象外です。
投資信託はいつでもいくらでも売却できる
5つ目は、積み立て資産はいつでもいくらでも自分のタイミングで自由に引き出せることです。教育資金・住宅資金・老後資金など好きな用途に合わせて活用することができます。
金融機関の手数料は一切かからない。商品ラインアップを確認
6つ目は、どの金融機関でも手数料は一切かからないことです。よって、金融機関選びで重要になるのは取扱商品のラインアップです。特に、信託報酬の安い商品が豊富かどうかの確認を第一にしましょう。
ちなみに、つみたてNISA向けの投資信託は、銀行や店舗型の証券会社では数本~数十本程度なのに対して、ネット証券では150本以上あるなど、商品数に差があります。
さらに、最低積立額や積立頻度の自由度がどうかも確認しましょう。なお、投資への不安が大きければ、銀行や店舗型の証券会社には、分からないことを対面で相談できるサポート体制があります。自分に合わせて決めるといいでしょう。
年率3~4%で増やすことは可能
つみたてNISAで資産を「年率3~4%」で増やすことは可能です。金融庁資料[つみたてNISAの実績「国内外の株式・債券に積立・分散投資した場合の収益率(実績)」]によると、保有期間5年では損失がでることも利益がでること(-8%~14%)もありますが、保有期間が20年になるとプラス(2~8%)に収れんし、さらにそのバラツキも小さくなり、同時に0%以下が消えています。
投資期間のなかで上げ下げはありますが、期間が長くなればなるほどまとまった資産が構築できる可能性が高くなります。このような結果になる理由は、運用中で暴落が来ても、毎月の積み立てだと下がったときも買い付けるので安値で買えること(ドルコスト平均法)、さらに長期的に株価は右肩上がりの値動きになるためです。
まとめ
投資に興味があっても、「資金がない」「分からない」「損しそう」などといった理由で、投資をしてこなかった人が多いのではないでしょうか。6つの魅力のある「つみたてNISA」は、まさに、初心者が投資を始める第一歩としてうってつけです。
出典
金融庁 つみたてNISA早わかりガイドブック
執筆者:水上克朗
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー