更新日: 2023.06.22 NISA

2024年の新NISA制度について今から考えておくことは? いくら積み立てる?

2024年の新NISA制度について今から考えておくことは? いくら積み立てる?
2024年1月より、新NISA制度がスタートします。現在、現行制度のつみたてNISAを利用しており、2024年以降も新制度のつみたて型でNISAを継続したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では現行NISAと新NISAの違いなどをお伝えしていきますので、今のうちから新NISA制度の利用について考えておきましょう。
杉浦詔子

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

現行NISAと新NISAの違い

2023年までの現行NISAと2024年からの新NISAでは何が違うのでしょうか。現行NISA制度は18歳以上の人を対象とした「つみたてNISA」と「一般NISA」、18歳未満の人を対象とした「ジュニアNISA」の合計3種類あり、それぞれ年間投資枠や非課税保有期間などが異なっています。
 
つみたてNISAは年間投資枠が40万円で非課税保有期間は最大20年間、一般NISAは年間投資枠が120万円で非課税保有期間は最大5年間、ジュニアNISAは年間投資枠が80万円で非課税保有期間は最大5年間です。なお、つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方の選択方式となっています。
 
一方、新NISA制度では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類となります。いずれも対象年齢は18歳以上のため、18歳未満の人は新NISA制度を利用することができません。
 
この2つの枠は併用が可能であり、非課税となる範囲は、つみたて投資枠の年間投資枠が120万円、成長投資枠の年間投資枠が240万円、総枠の非課税保有限度額が1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)となります。
 
つみたて投資枠と成長投資枠、2つの枠を合計して年間360万円まで非課税となるため、現行NISA制度より多くの金額を投資することが可能となります。
 

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つみたてNISAから新NISAのつみたて投資枠へ

現行のつみたてNISAを利用しており、2024年以降は新NISAのつみたて投資枠でNISAを続けたい人は、現在の投資枠や口座が今後どうなるかを知っておきましょう。
 
まず投資枠について、現行NISA制度での積立期間は2023年までのため、現在のつみたてNISAや一般NISAの投資枠の残りを2024年以降に使用することはできなくなります。そのため、2024年からは新NISA制度の投資枠を新たに利用することになります。
 
口座については、現在開設しているつみたてNISAや一般NISAの口座をそのまま新NISAの口座として利用することが可能です。金融機関で自動的に口座開設されるため、金融機関を変更するつもりがなければ申し込み手続きは不要です。
 
また、新NISAのつみたて投資枠で購入できる投資対象商品は現行のつみたてNISAの商品と同様となっています。新NISAになっても現行のつみたてNISAと同じ商品で積み立てが可能なため、変更したいという希望が特になければ、あまり悩まずに新NISAへ移行することができるかと思われます。
 

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つみたて投資枠ではいくら積み立てるか?

新NISAでは現行のつみたてNISAより年間投資枠が増えますが、毎月いくら積み立てていくかは悩みどころです。現在、つみたてNISAの年間投資枠40万円を最大限に利用し、毎月3万3000円の積み立てを行っている人もいらっしゃるかもしれません。
 
しかし、そんな人でも新NISAのつみたて投資枠に移行した際、120万円に増えた年間投資枠を最大限に利用し、毎月の積み立てを10万円まで増額するかというと、少し考えてしまうでしょう。
 
投資枠が増えるのはありがたいことですが、現実問題、毎月の積み立てを大幅に増額して10万円にすることは少々ハードルが高いかもしれません。新NISAの切り替え時に積立額を増やしたいが、急な増額は家計を圧迫しそうだと思う人は、少しずつ金額を増やしてしていきましょう。
 
例えば、現在毎月3万3000円積み立てている場合、2024年は3万5000円、2025年は3万7000円、2026年は3万9000円、といったように毎年少しずつ金額を増やしていくと、家計への影響は最小限で、なおかつ非課税のメリットも受けられます。
 
新NISA制度開始時に年間投資枠をどこまで使うか、家計の支出とのバランスを今から考えておきましょう。
 

出典

金融庁 新しいNISA
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

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