更新日: 2019.01.10 NISA

2018年末にNISAの非課税期間が終了する人はどうすればいい? 2つの選択肢とそれぞれの注意点

執筆者 : 新美昌也

2018年末にNISAの非課税期間が終了する人はどうすればいい? 2つの選択肢とそれぞれの注意点
2014年からNISA(少額投資非課税制度)を始めた人は、2018年末、非課税期間である5年間が終了することになります。非課税期間終了後、基本的に、2つの選択肢があります。翌年の非課税投資枠に移行(ロールオーバー)するか、特定口座等の課税口座に移行するかです。
 
ロールオーバーの手続きをしない場合は、自動的に特定口座等の課税口座に移行します。ロールオーバーする場合、課税口座に移行する場合のそれぞれについて主な注意点を確認しておきましょう。
 

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新美昌也

Text:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

NISAの変遷

NISAについて簡単に復習しておきましょう。
 
2014年に始まったNISA(他のNISAと区別して一般NISAとします)は、20歳以上の人が対象ですが、2016年からは19歳以下の人を対象とするジュニアNISAが開始しました。この年から一般NISAの投資上限額が100万円から120万円に引き上げられました。
 
ジュニアNISAは投資上限額が80万円、18歳までは原則、払い出しが不可など、一般NISAとの違いがあります。
 
2017年にはロールオーバー時の上限が撤廃され、2018年からは、つみたてNISAが開始しました。つみたてNISAは、非課税期間が20年、対象商品が信託期間や投資対象、コストなど一定の要件を満たした投資信託等に限られている点、ロールオーバーできない点が、他のNISAとは異なります。
 
年間投資上限額は40万円です。なお、一般NISAとつみたてNISAは同じ年に併用することはできません。
 
いずれのNISAも投資に対する収益が一定期間、非課税であることがメリットです。一方、収益が出ない場合は、メリットはありません。また、損益通算や損失の繰り越し控除など、課税口座で受けられるメリットがNISAでは受けられない点は留意しましょう。
 

ロールオーバーをする場合の注意点

NISAの非課税枠で購入した投資信託等を非課税期間終了後に、翌年の非課税枠に移行することをロールオーバーといいます。ただし、翌年のNISA勘定区分がつみたてNISAだとロールオーバーできません。また、金融機関を変更した場合、変更前の金融機関のNISA口座で保有している資産を変更後の金融機関のNISA口座に移すこともできません。
 
ロールオーバーするときは、非課税期間終了時の保有資産の時価が基準になります。具体例で見てみましょう。
 
一般NISAの非課税期間終了時の保有資産の時価80万円をロールオーバーした場合は、翌年(6年目)40万円(120万円-80万円)の範囲内で新規購入が可能です。
 
保有資産の時価が年間投資上限額を超える130万円の場合、この130万円全額をロールオーバーできます。ただし、年間投資上限額120万円を超えていますので、翌年(6年目)は一般NISA口座での買い付けはできません。
 

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課税口座に払い出す場合の注意点

非課税期間満了時の保有資産の時価が、課税口座における取得価格になります。
 
たとえば、60万円で購入したものが非課税期間終了時に30万円に値下がりしていたとします。課税口座に払い出すときの取得価格は30万円になります。その後、50万円に値上がりしたところで売却した場合、10万円の利益が出たとされ、課税されます。実際には損をしているのに課税されてしまうということになります。
 
ロールオーバーする場合、課税口座に移行する場合のそれぞれについて主な注意点を確認してきました。現在の保有資産の状況を確認して、ロールオーバーするかどうか検討してみましょう。損失が出ている場合は、ロールオーバーして値上がりを期待するという手もあります。利益が出ていれば売却して利益を確定するというのも有効な手段です。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

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