更新日: 2023.10.17 その他資産運用

コロナショックとコロナバブル その1 新型コロナ・パンデミックが株式市場に与えた影響

コロナショックとコロナバブル その1 新型コロナ・パンデミックが株式市場に与えた影響
2019年12月、中国武漢市で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が確認され、2020年1月には世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。そして、2023年5月にWHOは約3年3ヶ月にわたる緊急事態宣言の終了を発表しています。
 
株式市場では、コロナショックによる2020年3月の株価の暴落、その後の金融政策の緩和でコロナバブルが発生しました。また、2022年1月3日に米国S&P500指数は史上最高値(4796.56)を記録しましたが、ウクライナ戦争により同年2月からは下降に転じています。
 
この記事では、新型コロナウイル氏の緊急事態宣言の終了までの間の株価の動きと、その原因や影響について説明します。
浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。

現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。

ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。

FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。

2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。

現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。

早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。

サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow

コロナショック、コロナバブルとは?

コロナショックは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響によって引き起こされました。以下、コロナショックと、その後のコロナバブルの概要を説明します。
 

コロナショックの概要

2020年初頭、新型コロナウイルス感染症が中国から世界各国へと急速に広がり、パンデミックが発生しました。感染拡大の防止策として、多くの国がロックダウン(都市封鎖)や渡航規制、行動制限を導入したため、企業活動や国際貿易が鈍化し、経済活動は大きな打撃を受けました。
 
世界中の株式市場は大幅な暴落を経験しました。2020年3月には世界的な株式指数が急落していますが、これは過去数十年間で最も急激な下落となっています。多くの投資家がリスクを回避し、株式を売却することで市場の不安定さが高まりました。
 

コロナバブルの概要

コロナショックによる株価の暴落後、多くの国が経済活動を再開し、政府や中央銀行が大規模な経済刺激策を導入したことにより、株式市場は急速に回復しました。2020年3月から2022年1月までの株式市場の回復を「コロナバブル」と呼びます。
 
コロナバブルでは、株式市場の価格が経済の実態を反映しているとは言い難く、投資家の多くが市場の先行きに対して過度に楽観的になっていたとされています。
 
テクノロジー企業やオンラインサービスなど、特定のセクターがとりわけ好調で、これらの企業の株価が急騰して市場全体の指数は回復しました。その一方で、一部の企業やセクターにおいては過剰な評価が進んでいたと考えられます。
 

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コロナショックとコロナバブルが生じた原因

パンデミックの経済への影響

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて実施されたロックダウンや行動制限などにより、多くの企業が営業を停止し、需要の減少や供給連鎖の混乱が発生しました。その結果、企業の収益や成長の見通しが不透明になり、投資家のリスク回避が進みました。
 

政府や中央銀行の経済刺激策

各国の政府や中央銀行は大規模な経済刺激策を導入し、金融市場に資金が供給され、株式市場が急速に回復しました。しかし、この急速な回復は必ずしも企業価値の実態を反映しているとは言えませんでした。
 

投資家の楽観視

コロナバブルの期間中、一部の投資家が株式市場の回復に対して楽観的に捉え、先行きに過度な期待を抱いていたといえます。この点は特に、テクノロジーやオンライン関連企業の成長に対する楽観視が株価の急騰につながったと考えられます。
 

金融市場の流動性

中央銀行の刺激策により金融市場の流動性が高まったことで、低金利環境が続き、株式市場への資金が引き寄せられました。

以上の要因が組み合わさり、2020年初頭のコロナショックと、その後のコロナバブルが生じたと考えられています。
 
次回「その2」ではコロナショック・コロナバブルの影響について、さらに詳しく解説したいと思います。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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