更新日: 2023.10.17 その他資産運用

コロナショックとコロナバブル その4 ウクライナ戦争の影響

執筆者 : 浦上登

コロナショックとコロナバブル その4 ウクライナ戦争の影響
コロナバブル後、2022年2月に勃発したウクライナ戦争は、エネルギー価格の上昇やグローバルサプライチェーンの分断をもたらし、株価は再び下落しました。
 
戦争開始から1年半が経過した2023年8月時点では、S&P500指数をはじめとする株価は回復の兆しを見せていますが、この期間における世界経済の推移を確認してみたいと思います。

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浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。

現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。

ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。

FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。

2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。

現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。

早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。

サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow

コロナバブル後のウクライナ戦争が世界経済に与えた影響

1. エネルギー価格の上昇
ウクライナはロシアとの間で重要なエネルギー輸送ルートの一部を担っており、欧州諸国はロシアからのガスの供給に依存しています。
 
ウクライナ戦争の影響でエネルギー供給への不確実性が高まり、エネルギー価格が上昇しました。エネルギー価格の上昇は世界経済全体に影響を及ぼし、企業や消費者にエネルギーコストの増加をもたらしています。
 
2. マーケットの不安定性
ウクライナ戦争によって世界的な地政学的リスクが高まり、株式市場や金融市場に不安定性が生じました。投資家の心理にも影響を与え、市場の不安定性はさらに増すことになりました。
 
3. 国際貿易への影響
ウクライナは穀物や鉄鉱石など、重要な農産物と資源の生産国であり、戦争の影響でその供給が不安定になりました。国際貿易にも影響が及び、物流の遮断や供給チェーンの混乱が発生しました。
 
4. ロシアへの金融制裁と経済制裁
ウクライナ戦争への対応として、多くの国がロシアに対して金融制裁や経済制裁を実施しました。これによりロシア経済は打撃を受け、その影響は世界経済全体にも波及しています。
 
5. 国際関係への影響
ウクライナ戦争は国際社会の安定と関係に影響を与えています。国と国との関係に緊張が生じ、地域の政治的な不安定さが増しました。
 
これらの要因により、ウクライナ戦争は世界経済に多大な影響を及ぼしました。
 
また、コロナショックがもたらしたグローバルサプライチェーンの混乱は、ウクライナ戦争でさらに悪化し、欧米日をはじめとする諸国にインフレをもたらしています。
 

ウクライナ戦争勃発後の株価の推移

米国株式市場に対して時価総額の約80%を占めている代表的な株価指数のS&P500指数は、2022年1月3日に史上最高値となる4796.56をつけたのち、2022年2月のウクライナ戦争の勃発を契機に下げに転じました。
 
2022年10月12日に3585.61をつけてからは少しずつ上昇に転じ、2023年7月には史上最高値の約95%のレベルまで戻しています。
 
この株価回復の要因は次のようにいわれています。
 
1. 経済の回復
2022年初頭から2023年にかけて、世界経済はコロナショックからの回復が進みました。ロックダウンや行動制限など感染拡大防止措置の緩和により、経済活動が段階的に再開されたことで企業の業績が改善し、株式市場も回復の兆しを見せました。
 
2. 政策刺激策の継続
多くの国が経済回復を促進するため、さまざまな政策刺激策を実施しました。中央銀行の金融刺激策や政府の財政政策によって資金供給が増加し、市場の流動性が高まりましたが、これらの政策が株式市場に対してポジティブな影響を及ぼしたといえます。
 
3. 企業の業績改善
2022年以降は多くの企業で業績が改善しました。需要の回復やコスト削減で企業収益が増加し、好調な企業の株式が市場全体の回復に寄与しました。
 
4. 低金利環境
中央銀行が低金利政策を継続したことで、株式市場への投資が促進されました。低金利環境は株式への投資を魅力的にし、資産の再配分が進んだ可能性が考えられます。
 
5. 投資家の楽観主義
株式市場は投資家の心理にも大きく影響されます。コロナショック後に株式市場が回復し始めると、一部の投資家が楽観的な見方をして、リスクを取って投資を行った可能性があります。
 

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まとめ

ウクライナ戦争は、経済的にはエネルギー価格の上昇の要因となりました。また、グローバルサプライチェーンの分断により物価の上昇をもたらしましたが、インフレが進行したため、株価も上昇に転じたということかもしれません。
 
当面の焦点は、米国S&P500指数が最高値を更新するかどうかですが、株式市場は多くの要因から影響を受けるため、今後の展望も慎重に観察する必要があります。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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