更新日: 2023.10.28 NISA
低収入の新卒です。1ヶ月5000円の貯金をしているのですが、同額をつみたてNISAで20年運用した場合、差額はどれほどでしょうか。
また、そんなわずかな額を投資に回したところでほとんど意味がないと思っている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、毎月5000円を貯金した場合とNISAで運用した場合、20年後にはどれほどの差があるのか詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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銀行に預金した場合
まず、毎月5000円を20年間銀行に預金した場合、貯金額はいくらになるのでしょうか。単純計算すると「5000円×240ヶ月」なので120万円です。銀行にお金を預けた場合には金利がプラスされますが、大手銀行の場合、2023年現在で普通預金の金利はわずか0.001%です。
そのため単純計算で、多くても金利はわずか1200円しかつきません。結果として、貯金額は120万1200円になります。
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NISAで運用した場合
それでは、NISAで運用した場合はどうなるでしょうか。投資利益は投資期間や利率によって異なります。本記事では、金融庁の「資産運用シミュレーション」を使用して運用利益の計算を行います。
今回は3%の利率で運用したとしましょう。その場合、2年目には4000円の運用収益を得られます。10年後になると、運用収益は9万9000円です。10年後には、5000円の約20倍の運用収益を貯金とは別に得られるわけです。さらに、20年後になると運用収益は44万2000円になります。
そのため、毎月5000円をNISAで運用した場合、最終的な積立金額は164万2000円になるのです。銀行に預金した場合の約1.4倍です。しかも、NISAで運用した場合、年間120万円の範囲内で購入した金融商品からの利益や配当金、分配金には税金がかかりません。
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どうして大きな差が出るのか?
それでは、貯金した場合と運用した場合でなぜこれほどまでの差が出るのでしょうか。その理由はいくつか挙げられます。まず、預金は元本保証型の確定利回り商品だということです。銀行預金は元本保証型なので、預けたお金が減ることはありません。
ただし、0.001%のように金利が低い状態だと、いくら預金をしてもそれでお金が増えることはありません。1年後の利息は0円、20年たっても利息はわずか1200円です。本来のお金(元本)に利息を足したものを元利といいますが、超低金利の銀行預金の場合、いつまでたっても元利は元本とそれほど変わりません。
一方、投資には複利効果があります。複利効果とは、運用で得た利益を再投資することで利益が利益を生み、元利合計が増える効果のことです。毎月5000円ずつであっても、毎月3%の利益が出れば1年後には元利は6万775円になります。元本は銀行預金と同じでも元利は大きく異なることが分かるでしょう。
そのため、投資の方がよりお金がたまるというわけです。ただし、投資にはリスクが伴います。投資をすれば必ず利益が出るというわけではありません。場合によっては元本が減ってしまうこともあります。そのため、始める場合はリスクについてしっかり理解しておくことが大切です。
少しずつでもNISAで投資を始めよう!
毎月わずか5000円であっても、3%の利率で20年間投資すれば、およそ44万2000円の差が出ます。より長期間運用したりより高い利率で運用したりすれば、差額はもっと大きくなるでしょう。年収が低い人でも、将来のために少しでも多くのお金を残したいのであればNISAがおすすめです。
ただし、投資は必ず収益が上がるというものではありません。始める際にはリスクについてもしっかりと理解しておきましょう。
出典
金融庁 資産運用シミュレーション
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー