更新日: 2024.06.14 NISA
【新NISA】本当はデメリットしかない?メリットも徹底解説!
国が用意している制度の1つとしてNISAが挙げられますが、NISAとは投資によって得られる利益が非課税になる制度です。しかし、NISAはデメリットしかないのではないかといわれることが多く、NISAに取り組んで本当に資産形成ができるのか不安を感じている方は少なくありません。
本記事では、NISAがデメリットしかないとうわさされている理由に加えて、メリットやリスクを抑える工夫について解説するので、NISAを始めるか迷っている方は参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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●株式投資初心者。
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目次
そもそもNISAはどんな制度?
NISAは2014年1月からスタートした非課税制度であり、少額からでも長期・積立・分散投資による積極的な資産形成が目的となります。投資初心者や投資未経験者でも取り組めて、幅広い年代の方が安心して利用できるようにさまざまな工夫がされています。対象となっている金融商品は金融庁の基準を満たしているものに限定されているため、専門的な知識やノウハウを持っていなくても比較的リスクが低いです。
NISAは2024年から抜本的拡充・恒久化が図られた新NISAが導入予定で、旧NISAよりも資産形成がしやすいように内容変更されています。新NISAと旧NISAの変更点については、以下の図表1・図表2を参考にしてみてください。
図表1
つみたてNISA | 一般NISA | |
---|---|---|
年間投資可能額 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有期間 | 20年間 | 5年間 |
口座開設期間 | 2023年まで | 2023年まで |
投資対象商品 | 金融庁の基準を満たした投資信託に限定 | 上場株式・投資信託など |
金融庁「新しいNISA」を基に筆者作成
図表2 2024年からのNISA(新NISA)
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
年間投資可能額 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無期限化 | 無期限化 |
非課税保有限度額 | 1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで) | |
口座開設期間 | 恒久化 | 恒久化 |
投資対象商品 | 金融庁の基準を満たした投資信託に限定 | 上場株式・投資信託など |
金融庁「新しいNISA」を基に筆者作成
旧NISAではつみたてNISAと一般NISAのどちらかを選択して取り組んでいましたが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の両方を併用することが可能となります。
そのため、投資額も旧NISAでは最大800万円でしたが、新NISAでは最大1800万円まで非課税保有限度額が引き上げられています。
今からNISAを始める際には新NISAの内容を意識しましょう。
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NISAに取り組むリスクやデメリット
NISAは国から認められている非課税制度ですが、当然メリットだけではなく、利用する際のリスクやデメリットも存在します。
リスクやデメリットについて把握していないと、思わぬトラブルや問題に発展するかもしれません。
具体的なデメリットとしては、以下が挙げられます。
●金融庁が定めた投資対象商品しか投資できない
●損失が発生した際に損益通算や繰越控除が認められない
●余剰資金がないと投資が続けられない
●NISA口座は1つしか開設できない
それぞれのリスクやデメリットについて詳しく解説していきます。
運用次第では元本割れするリスクがある
NISAでの投資に限らず投資には元本割れするリスクがあるため、投資総額に対して受け取れる金額が少なくなる可能性があります。
投資信託は元本保証されているわけではなく、ローリスクローリターンのものでも元本割れするかもしれません。
相場は社会情勢や企業の売り上げなどに大きく影響を受けて常に変動しており、具体的にいつ上がり下がりするかを読み取るのは非常に難しいとされています。
NISAは金融庁が長期投資・分散投資に適している銘柄を選択していますが、どのような銘柄でも元本割れする可能性は視野に入れておきましょう。
一般的には短期投資のほうがリスクが高くなるとされており、NISAでは少しでも投資リスクを抑えられるように長期投資を前提としています。
長期投資での資産形成がNISAでは前提とされているため、一時的に評価額が下がって元本割れしても焦らないことが大切です。
相場では常に運用益が出ている銘柄はほぼなく、基本的には相場は上がり下がりを繰り返しながら推移します。
NISAでは評価額が下がったとしても焦らずに推移を見守る必要がありますが、さまざまな事情で一時的に元本割れしても長期的な資産形成を確保するようにしましょう。
金融庁が定めた投資対象商品しか投資できない
NISAでは自由に投資できるわけではなく、金融庁が定めた投資対象商品しか投資できません。
そのため、自分が投資したいと考えている銘柄が対象外になっているケースもあるため、定められている範囲で投資する意識が大切です。
NISAで投資対象商品になっていない投資商品に投資したいなら、NISA以外の方法を検討してください。
限られた範囲でしか投資できないのは考え方によってはデメリットですが、投資初心者や投資未経験者でも安心して投資できる環境が整えられているともいえます。
金融庁の基準のもと、対象として定められている投資信託商品は、手数料が低水準・頻繁に分配金が支払われない・長期分散投資などに向いている公募株式投資信託や上場株式投資信託(ETF)などです。
損失が発生した際に損益通算や繰越控除が認められない
一般的な投資については損益通算や繰越控除が認められていますが、税制の優遇を受けている非課税制度であるNISAには認められていません。
NISA口座でしか投資をおこなっていない場合、損益通算や繰越控除は特に気にしなくても問題はありません。
ただし、一般的な証券口座で投資をしているなら損益通算や繰越控除には大きなメリットがあるため、証券口座とNISAを両方使用している場合は注意しましょう。
「損益通算」
商品Aで100万円の利益が発生し商品Bで100万円の損失が発生した際に、利益100万円と損失100万円を相殺して運用利益を0円と計算する仕組みです。このように損益通算ができると最終的な課税額が少なくなるため、複数商品で投資をしている場合は重要です。
「繰越控除」
その年に控除しきれなかった損失を最大3年間繰り越せる制度で、今年に100万円の損失が発生して翌年に100万円の利益が発生した場合に、今年の損失を繰り越して翌年の利益と相殺して運用利益を0円で計上できます。このように損益通算や繰越控除は税制上において、利益が出た場合でも損失が出た場合でもメリットが大きいといえます。
NISAは非課税制度なので、そもそも運用益に課税はされません。そのためNISAだけで投資をしているなら、損益通算や繰越控除は気にしなくても問題はありません。また、確定申告も不要となります。
余剰資金がないと投資が続けられない
余剰資金がないと投資は続けられないため、ある程度収入がないとNISAを始めても積み立てができなくなります。NIASは基本的な考え方として毎月積立投資を続けながら、長期投資で少しずつ資産形成をしていくことです。そのため、手元資金に余裕がなくて一度投資した後に、短期で売却を繰り返しているとNISAの強みを生かせません。
どの投資方法においても余剰資金でおこなうのが重要であり、生活資金を削ってまで取り組むのはリスクが高いです。資産形成は長期的な視点を持って取り組む必要があるので、少しずつ積み重ねながら投資を進めていく意識を持ちましょう。ただし、NISAはどれくらいの金額を投資するかは自分で決定できるため、ボーナスなどでまとまった資金が手元に入った際には投資して、生活資金などに余裕がないときは毎月の投資金額を抑えるなどということも可能です。
一般的に投資はまとまった資金がないとできないと考えられていますが、実際には少額から始めても問題ありません。NISAは数百円・数千円から始められる証券会社も多数あり、自分の状況に合わせながら柔軟に対応できます。
NISA口座は1つしか開設できない
NISA口座は1人につき1つしか開設できないため、複数の金融機関での運用ができません。これからNISA口座を開設しようと考えている場合、開設先の金融機関が提供しているサービス内容や投資対象商品も確認しておきましょう。
多くの場合で事前に証券口座の開設が必要となるため、各金融機関で定められている開設手続きにのっとって、まずは証券口座の開設を進めていきます。証券口座開設と同時にNISA口座開設の申し込みができる場合もあるため、少しでも早くNISAを始めたいなら同時申込ができる金融機関がおすすめです。
NISA口座が1人につき1つしか開設できない理由としては、税務署へNISA口座開設の申請をおこなうためです。たとえ複数の金融機関でNISA口座開設の申し込みをしても、税務署で承認が下りず開設不可となります。NISA口座の運用をする金融機関を変更したい場合は、新規開設手続きではなく金融機関の変更手続きをする必要があります。変更手続きについても各金融機関が定めている内容にのっとって、提出書類や添付書類を間違えないようにしましょう。
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NISAに取り組むメリット
NISAに取り組むリスクやデメリットが存在している一方で、非課税制度であるNISAにはさまざまなメリットも存在します。NISAのリスクやデメリットとメリットとを比較して、どちらのほうが自分にとって重要か判断することは大切です。
具体的なメリットとして、以下が挙げられます。
●運用益が非課税で資産形成が効率的
●投資コストが低く抑えられる
●好きなタイミングで売却できる
●非課税保有限度額を何度でも利用可能
●少額からでも投資ができる
NISAに取り組むメリットについて理解するのは重要であり、具体的なメリットを理解してから活用することで効率的な投資ができます。それぞれのメリットについて解説するので、リスクやデメリットと比較してNISAを始める際の判断材料にしてみてください。
一度設定すると後は放置でも運用できる
NISAは積立投資が基本的な方法となっているため、一度設定しておけば後は放置していても運用は可能です。引き落とし口座に引き落とし金額を入金しておけば自動的に買い付けしてくれ、自分で買い付けするタイミングの判断や手続きが必要ありません。
どうしても仕事やプライベートが忙しく何度も設定する時間や手間が面倒な場合でも、NISAでは気軽に投資が始められます。
投資を最も効率よくおこなうためには価格変動を見極めて最適なタイミングでの売買が求められます。しかし、価格変動を見極めるのは専門的な知識やノウハウを持っている専門家でも難しいです。NISAは専門的な知識やノウハウを持っていなくても取り組みやすい制度であり、積立投資で自動的に手続きをしてくれます。
また、一度設定した後で投資商品を変更したり、投資金額を変更したりすることもできるため、必要なタイミングで手続きをすれば問題ありません。
運用益が非課税で資産形成が効率的
NISAでは運用益や分配金が非課税のため、資産形成が効率的におこなえます。発生した運用益や分配金を再投資するとさらに効率が高まるでしょう。
一般的な投資では運用益や分配金に対して課税されるため、発生した運用益や分配金から20.315%が引かれます。例えば100万円の運用益が得られたとしても100万円×20.315%=20万3150円が課税されますが、NISAは非課税なので100万円がそのまま運用益として受け取れます。
長期的に取り組んでいると税金額も大きくなるため、非課税で運用益や分配金が受け取れるのは大きなメリットといえます。最終的な受取金額が減らないので、投資初心者や投資未経験者はNISAから投資を始めるのがおすすめです。
投資コストが低く抑えられる
投資信託を始めとする各種投資商品は購入時手数料や運用手数料・管理手数料がかかるため、意識していないと思ったよりも支出が多くなります。
NISAは多くの方が積極的に資産形成できるように投資コストが抑えられており、低コストからでも気軽に投資を始めることが可能です。NISAの投資対象商品は金融庁が定めている基準を満たしているものなので、長期・積立・分散の投資に適していると判断されたものになります。
細かい投資コストについては各金融機関が細かく設定しているため、NISA口座を開設する際には各種手数料についても調べておきましょう。
少しでも投資コストを抑えたいと考えている場合、証券会社やネット証券を利用するのがおすすめです。理由としては、証券会社やネット証券は各種手数料が低価格な傾向にあるため、投資商品やNISA口座開設先にこだわりがない場合、証券会社やネット証券を検討してみましょう。
好きなタイミングで売却できる
NISAの主な目的としては資産形成が挙げられますが、資産形成は一般的に急な出費やライフイベントに対応するためにおこないます。
長期的な資産形成がNISAでは前提となっている一方で、必要なタイミングでは売却してまとまった資金として活用する意識も大切です。売却時に運用益が発生していても非課税なので、全額手元に入ってくるのもメリットといえます。
具体的な売却手続きについてはそれぞれの金融機関で異なるため、確認しながら間違えないように進めましょう。また。好きなタイミングで売却できるといっても、売却手続きをした瞬間に現金化されるわけではありません。売却手続きをしてから数日から数週間程度は時間がかかるので、ある程度は余裕を持って手続きをおこないます。
NISAは長期的な資産形成が前提となっている部分もあるため、急な出費やライフイベントなどでまとまった資金が必要になった場合以外で売却するのはおすすめできません。理由としては売却した後には運用資金が少なくなるので、少なくなった分だけ運用効果が低くなります。ただし、もともと急な出費などへの対策として運用しているなら、教育資金・老後資金・住宅資金など使うべきタイミングで使うことは大切です。
非課税保有限度額を何度でも利用可能
新NISAは非課税保有限度額が1800万円に設定されていますが、売却などした後には再利用ができます。
旧NISAでは非課税保有限度額は一度しか利用できなかったため、急な出費などでの売却を積極的におこなえない欠点もありました。非課税保有限度額を何度でも利用可能になったので、まとまった資金が必要になったタイミングで売却がしやすくなります。
他にも、資産形成を続けていると投資方針やライフスタイルが変化するケースは十分に考えられるため、自分自身が置かれている状況に合わせながら投資先の変更をすることも可能です。NISAを始めたばかりの頃はなんとなく人気銘柄を購入していたが、ある程度投資に関する専門的な知識やノウハウを身に付けてくると、自分のこだわりを持って銘柄を選ぶようになるかもしれません。
投資対象商品ごとに異なっているリスクとリターンのバランスなども考慮しながら、何度でも非課税保有限度額を利用できるのは大きなメリットといえます。
少額からでも投資ができる
金融機関によって最低金額設定は異なりますが、NISAは少額からでも始められるのが大きな魅力です。投資金額については自由に変更できるため、余剰資金に余裕ができたら増やして、余裕がなくなったら減らすなど柔軟に対応できます。一般的な投資には数十万円から数百万円のまとまった資金が必要になるといわれていますが、NISAでは100円や1000円などの少額から始められる証券会社も多数あります。
投資初心者や投資未経験者はまず少額から投資を始めて、基本的な流れなどを覚えてから投資金額を増やすケースも多いです。新NISAは非課税保有期間も無期限になっているため、少額から中長期的に資産形成するのもよいでしょう。投資金額について自分で自由に決められるという自由度の高さも魅力といえます。
他にも、ボーナスが支給された時だけ増額投資するなどの設定も可能であるため、状況に合わせながら投資額は決定しましょう。
NISAでリスクを抑える工夫
NISAでリスクを抑える方法はさまざまですが、誰でもできる簡単な方法でありながらも基本的なものとして「長期投資」と「分散投資」が挙げられます。
どちらの方法も、投資を始めたばかりの方でも取り組める内容のため、しっかりと意識しながら行動することが重要です。どのような投資においてもリスクが発生する可能性はゼロではないため、少しでも投資リスクを抑えられるような立ち回りをしなければいけません。
投資に慣れてくると相場の動きなどを確認しながら売買するタイミングが計れるかもしれませんが、専門的な知識やノウハウを持っている投資専門家でも完全に見極めるのは難しいです。投資初心者や投資未経験者がNISAで投資による資産形成を始める場合、基本的な「長期投資」と「分散投資」は抑えておきましょう。
長期投資について
基本的に投資期間が長くなると投資リスクは抑えられるため、長期的な資産形成を考えているなら長期投資を前提としてポートフォリオを目指すのもおすすめです。
長期投資をしていると一時的に評価額がマイナスになる可能性は十分に考えられますが、一般的に評価額は上がり下がりを繰り返しながら推移するので問題ありません。
NISAでは複利を活用しながら運用益を出して資産形成をサポートする制度なので、一時的な損失や運用益に振り回されて売買を繰り返すとその強みが生かせません。長期投資を基本として資産形成に取り組む場合、価格変動などに焦らず振り回されない意識が大切です。
分散投資について
分散投資は特定の金融商品だけに投資を集中させず、複数の金融商品に投資してリスクを抑える方法となります。基本的な投資リスクを抑える方法として投資初心者や投資未経験者から投資上級者まで取り組んでいる方法であり、さまざまな事情で相場価格が変動した際に対応可能です。
もしも、分散投資せずに国内株式1銘柄にだけ投資している場合、金融危機や経済不況・企業不祥事などで株価が下がると損失も大きくなります。昨日までは順調に株価が推移していても、いきなり株価が大きく下がるケースは過去にも多くありました。突然のリスクにも対応できるように、1つの銘柄に集中させず分散投資することは大切です。
投資信託はそれ自体に分散投資の仕組みが組み込まれており、投資の専門家がそのときの状況を確認しながら投資する金融商品を入れ替えています。そのため、簡単に分散投資をしたいと考えているなら投資信託はおすすめです。ただし、具体的にどのような対象に投資しているかはそれぞれの投資信託によって異なるので、事前に確認しておくことが必要です。
運用益を多くするには早く始めたほうがいい?
「運用益を多くするにはNISAを早く始めたほうがいいか」という疑問はよくあると思いますが、結論からいうと早く始めたほうが多くなる可能性が高いです。
毎月の積立金額が1万円で年間の利回りが5%と仮定して、10年間投資した場合と20年間投資した場合の運用益について比較します。
投資元本 | 運用収益 | 合計額 | |
---|---|---|---|
10年間投資した場合 | 120万円 | 35.3万円 | 155.3万円 |
20年間投資した場合 | 240万円 | 171万円 | 411万円 |
同じ金額を投資しても投資期間が長くなれば長くなるほど運用収益も増えるため、少しでも早いタイミングから始めるとよいでしょう。
また、今回は積立金額が1万円で年間の利回りが5%で計算しましたが、積立金額を多くするとさらに運用収益も多くなります。
あわせて積立金額が2万円で年間の利回りが5%と仮定して、10年間投資した場合と20年間投資した場合の運用益についても比較するので参考にしてみてください。
投資元本 | 運用収益 | 合計額 | |
---|---|---|---|
10年間投資した場合 | 240万円 | 70.6万円 | 310.6万円 |
20年間投資した場合 | 480万円 | 342.1万円 | 822.1万円 |
基本的には投資する金額が多いほど運用益も多くなりますが、あくまでも余剰資金の範囲内で取り組む意識を持ちましょう。
まとめ
NISAは誰でも簡単に始められる非課税制度として、投資初心者から投資未経験者まで多くの方に注目されています。しかし、実際にはリスクやデメリットも数多く存在しているため、理解できていない状態で始めると思わぬトラブルや問題に発展するかもしれません。少しでもリスクやデメリットを抑えるためにも、ある程度は投資に関しての知識についての勉強することが大切です。
専門的な知識やノウハウを身に付けながら、投資リスクを抑えるために長期投資や分散投資などの工夫も求められます。NISAは内容について理解できていれば、リスクやデメリットを上回るメリットを感じられるでしょう。中長期的な視点で資産形成したいと考えている場合、NISA口座の開設も視野に入れて考えるのがおすすめです。
よくある質問
NISA口座はどんな人が開設できますか?
日本国内にお住まいの18歳以上の方であれば、誰でも利用することができます。証券会社・銀行・郵便局などの取扱金融機関で、NISA口座の開設が可能です。
特定口座の上場株式や株式投資信託等をNISA口座に移せますか?
NISA口座に移すことはできません。(証券会社などの口座(特定口座・一般口座)にお預けになっている上場株式や株式投資信託等)NISA口座には新たな資金が必要となっております。
NISA口座で投資した上場株式や株式投資信託等はいつでも売却できますか?
いつでも売却できます。
NISAでは、預金や国債、社債は対象ですか?
つみたて投資枠・成長投資枠ともに対象外です。
株式投資信託の分配金は非課税ですか?
分配金により異なります。株式投資信託の分配金には、
普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の2種類があります。それぞれの説明について以下の図を参考にしてください。
普通分分配金は、元本の運用によって生じた収益から支払われる利益です。一方で、元本払戻金に関しては、投資した元本の一部の払い戻しになるため、そもそも課税されません。
課税の有無 | NISA口座で非課税 | |
---|---|---|
普通分配金 | 投資信託の元本の運用により生じた収益から支払われる利益 | |
元本払戻金 | (特別分配金) | 投資した元本の「一部」払い戻し |
そもそも課税の対象外 |
NISA口座を以前閉鎖したのですが、自動的に開設しますか?
しません。再度、開設の申込が必要になります。
旧NISA口座から新NISAを開設するには何か手続きが必要ですか?
不要です。旧NISAを開設されていた場合は、新NISA口座は自動で開設されています。
出典
金融庁 新しいNISA
金融庁 資産運用シミュレーション
国税庁 株式・配当・利子と税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー