資産運用に気合いを入れすぎない! しっかり勉強してからよりもはじめられる近道とは?

配信日: 2024.01.15

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資産運用に気合いを入れすぎない! しっかり勉強してからよりもはじめられる近道とは?
2024年から、新しくNISAの仕組みが更新されました。新年を迎え、私たちも、「新年がスタートした。やることをやっておかなければ」と焦る気持ちになるかもしれません。しかし、気持ちばかりが先走っていませんか?
柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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スマホの使い方は覚えられるけど金融商品は覚えられない……なぜか?

「そうはいっても、そもそも『NISAって何?』というところから勉強しなくてはいけないので、時間が足りない」という方もいらっしゃるでしょう。
 
例えば、保険商品などを思い起こしてください。ご自身が現在加入されている保険商品はどのような商品で、どういったときに保険金が支払われるのか、それを人に説明できる人はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
 
かつて生命保険のセールススタッフを経験したことがある筆者でも、1年に1度のお知らせを確認しないと分かりませんし、それを見てもすぐに忘れてしまいます。なぜかというと、答えは簡単で、毎日使うものではないからです。
 
では、スマホの場合はどうでしょう。購入したときは知らなかった便利な機能があることを使っているうちに知ったり、人と話して気が付いたりして詳しくなっていきますよね。これが、金融商品とスマホの違いです。使い慣れているかそうでないか、という差ですべて説明できます。
 
「経済なんて、なじみがないから全然分からない」という方がいますが、本当の理由は毎日接する必要がないからということでしょう。為替レートの動きを把握していなくても、日常生活で困ることはまずありません。
 
ですが、スマホでアプリによって異なる情報共有の仕組みが分からなければ、今日の仕事や勉強にそのまま影響をきたします。
 

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「しっかり勉強してから投資をしよう」これでは、いつまでたってもその時は来ない

もう少し、スマホと金融商品、それぞれの私たちの付き合い方について考えてみましょう。
 
機種変更したとき、新しいアプリを使わなければならなくなったとき、何時間もかけて説明を見たり聞いたり、ワークショップに参加したりしても、終わった後はたいていこんな感想を抱くのではないでしょうか。
 
「えーっと、たくさん情報がありすぎて、結局よく分からなかった」
「取りあえず使ってみて、徐々に慣れていこう」
 
これは、金融商品も同じです。セミナーに参加したり、販売担当者から説明を聞いたり、メモをとったりしても「結局なんだっけ?」となることがあります。時には自分でとったはずのメモを見返しても、よく分からないということもあるでしょう。
 
つまり、「しっかり勉強してから投資をしよう」と考えているのであれば、いつまでたってもその時が来ない可能性があります。スマホと同じで、「取りあえずはじめてみて、徐々に慣れていけばいこう」という気持ちでゆるくはじめてみるのが近道です。
 

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はじめてみれば、バーチャルがリアルになる

机やパソコンの画面上でシミュレーションをやっても、しょせんはバーチャルですから、ゲームみたいなものです。通常、自分のお金が本当に増えたり減ったりするのでなければ、真剣には取り組めないものです。
 
最近では100円から積み立てOKというような、少額でのオンライン投資の仕組みを提供している金融機関も増えています。かつてに比べて、投資に対するハードルはぐっと低くなりました。
 
しかしここでまた、新しいことをやるのにとまどう気持ちが湧いてくるかもしれません。「分からないことがあっても、ネット証券の場合はコールセンターにつながらない」「電話で聞いても結局よく分からない」などということもあるでしょう。
 
ですが、不明なことが出てくるたびに、店頭に行って番号札をとって長い時間待って、ということができるでしょうか。通常、金融機関は土日休みですし、営業時間も仕事や学校の時間と重なっていますから、気軽に質問に行くことは難しいです。
 
分からないことに出くわしたら、「よくある質問」やチャットボックスを利用して確認する、それでも分からない場合はネット検索で調べる、と自分で少しずつ行動を起こしていきましょう。
 
こうやって自分で調べた知識は、忘れずに蓄積されていきます。またごく少額ではじめていけば、仮に若干のマイナスが出てもそれほど大きな痛手にはならないでしょう。まずは、資産運用に対し気合を入れすぎず、極少額で脱バーチャルを目指してはいかがでしょうか。
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者

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