新NISAで投資デビュー! なぜ、安定運用が投資初心者には向いているといえるのか?
配信日: 2024.01.17
資産運用では、「株価指数などに連動するインデックスファンドに投資すると、個別株に投資するよりも安定的に運用することができる」といわれます。本記事では、この意味について簡単に説明していきたいと思います。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
インデックスファンド(指数連動型投資信託)とは
インデックスは指数という意味ですが、株価指数の場合、代表的なものには日経平均株価指数やTOPIX(東証株価指数)、S&P500などがあります。
インデックスは指数であるため、いくつもの個別株の平均的な動きを示します。例えば、日経平均株価指数では225銘柄が採用されていますが、これらの銘柄に適用される構成比率に応じて株価がならされ、指数化されています。
こうした株価指数と連動するように設計されているのがインデックスファンド(指数連動型投資信託)で、日経平均株価連動型投資信託、TOPIX連動型投資信託、S&P500連動型投資信託などとよばれます。
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インデックスと個別株の値動きの違い
それでは、インデックスファンドと個別株の値動きがどのように異なっているのか、実際のチャートで見てみましょう。図表1のチャートでは、米国を代表する株価指数のS&P500(黒)と米マイクロソフト社の株価(オレンジ)について、基準日(コロナショック後の底値付近)を100として表示しています。
図表1
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
S&P500は、主要な米国株500銘柄の平均値と考えてみてください。平均値であるS&P500に対して、マイクロソフトの株価は似たような値動き(上下運動)を示しており、おおむねS&P500よりも高い位置にあることが分かります。
これは、マイクロソフトの株価が米国株の平均値であるS&P500よりもパフォーマンスが高いことを意味しています。つまり、マイクロソフトに個別に投資したほうが、500社の米国株を買うよりも運用成績が良かったということです。
ただし、タイミングによってはマイクロソフトの株価よりもS&P500のほうが高い時期もあります。その場合はマイクロソフトよりもS&P500のほうのパフォーマンスが良かったといえ、個別株を買うよりも指数で運用したほうが利益を出せたということになります。
このようにインデックスで運用するか、個別株で運用するかは、その時々の状況によって異なります。考え方としては、両者にどのような関係性があるのか見極めることです。
例えば、ある個別株の値動きが、特定の指数の値動きよりも高い位置にあることが多いなら、個別株に投資したほうがいいといえますし、逆に個別株の値動きが指数よりも低い位置にあることが多い場合、インデックス投資をしたほうがいいと考えることができます。
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投資初心者に安定運用が推奨される理由
インデックス投資は、さまざまな株価の平均値に投資することになるため、個別株への投資と比べると安定的(平均的)といえます。一方、個別株投資は個々の企業単体を投資対象とするため、仮にその企業に高い成長性があると見込むなら、インデックス投資よりも高いパフォーマンスを期待することができます。
前者を「安定運用」、後者を「積極運用」といいますが、ある程度投資に慣れてくると、この違いをしっかり意識し、相場の局面ごとに安定運用とするか、積極運用とするかを切り替えていくことができるようになります。
しかし、これから投資を始める、または投資を始めて間もない初心者にとっては、その見極めは難しいでしょう。こうした理由から、投資初心者向けに「安定運用をしましょう」といわれることが多く、金融機関や証券会社では安定運用を期待できるインデックスファンドがよく案内されています。
まとめ
投資初心者に対してはインデックスファンドが推奨されることが多いですが、成長性の高い個別株と比べると、商品設計の構造上、高い収益性は期待できません。
投資でもうけたいなら個別株などで積極運用をするほうがいいといえますが、利益を出すにはそれだけの知識や技術、経験が必要になります。初めのうちは安定運用を心掛け、慣れてきたら積極運用も取り入れるといった方法で、経験値を少しずつ上げていくのがいいでしょう。
出典
TradingView Inc. TradingView
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)