更新日: 2024.01.29 その他資産運用

【iDeCo】本当はデメリットしかない? FPから見たメリットは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 大久保 美伽

【iDeCo】本当はデメリットしかない? FPから見たメリットは?
iDeCoは国から認められている節税制度として多くの方から注目を集めていますが、本当はデメリットしかないと聞いたこともあるかもしれません。
 
実際にメリットだけでなくデメリットも存在しているため、理解しないまま取り組んでしまうと思わぬトラブルや問題に発展する可能性も考えられます。そうならないためにもiDeCoの制度概要やメリット・デメリットについて、理解してから始めることが大切です。
 
本記事では、FP(ファイナンシャル・プランナー)から見たメリット・デメリットについて解説するので、気になる方は参考にしてみてください。
 

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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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大久保 美伽

監修:大久保 美伽()

◆経歴
元銀行員 大手外資系金融機関勤務歴15年。
2019年末退職
2020年独立
2021年マネレボ株式会社設立
真に中立な立場で資産運用と保険、家計の見直しを行いお金と時間から自由になり自分らしく生きる女性を増やすべくFPとして独立。
多くのお客様の資産運用やライフプランニングの悩みを解決すべく尽力しています。
老後に3000万円差がつく投資講座主宰

◆保有資格
ファイナンシャルプランニング技能士1級
CFP
証券外務員1種
トータルライフコンサルタント
DCプランナー2級

iDeCoが導入された背景

iDeCoは国民が老後資金を自分で積み立てるために導入された制度であり、毎月自分で設定した掛け金を拠出して積み立てながら金融商品の運用をおこないます。
 
近年では少子高齢化社会の影響もあって公的年金だけでは老後資金が不足するリスクも挙げられ、私的年金制度であるiDeCoと組み合わせることでの老後資金の準備が目的です。多くの方が積極的に取り組めるように税制上の優遇措置も講じられているため、会社員や個人事業主・主婦(夫)など幅広い方が利用しています。
 
自分で掛金額を設定できるので余裕があるときには掛金額を多く設定して、余裕がないときには掛金額を少なく設定するなども可能です。また、拠出したお金は自分で選んだ金融商品(定期預金・保険商品・投資信託)で運用して、運用結果によっては最終的に受給できる金額が多くなるかもしれません。
 
人生100年時代に備えて老後資金を確保することが大切と考えられている今、豊かな老後生活を送るための資産形成方法としてiDeCoは注目されています。
 
近年では老後資金として退職金や老齢基礎年金や老齢厚生年金だけを当てにせず、私的年金制度や投資なども活用しながら資産形成することが必須になってきています。
 

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iDeCoは職種によって積み立てできる金額が決まっている

iDeCoはすべての方に共通して定められている項目以外にも、職種によって積み立てできる金額が決まるなど個々で定められている項目もある点は把握しておきましょう。
 
基本的な部分として20歳以上60歳未満のすべての方が加入できる制度であり、65歳まで拠出できて60歳以降に老齢給付金を受け取れる点が挙げられます。しかし、加入するタイミングによって拠出できる期間の長さが異なったり、老齢給付金を受け取れる年齢が違ったりするので注意しましょう。
 
iDeCoは職種によって積み立てできる金額が決まっていますが、自営業者が加入する国民年金の第1号保険者・お勤めの方や公務員などが加入する国民年金の第2号被保険者・お勤めの方や公務員の被扶養者が該当する国民年金の第3号被保険者で大きく異なります。また、国民年金の第2号被保険者はその中でも企業年金の有無などで細分化されるため、自分自身が置かれている状況については確認が必要です。
 
この積み立てできる上限額をiDeCoでは「拠出限度額」といい、拠出限度額までなら月々5000円以上で1000円単位(6000円、7000円、8000円など)での設定ができます。
 
それぞれの職種や企業年金の有無などに応じて積み立てできる金額についても解説するので、これからiDeCoを始めようと考えている方は参考にしてみてください。
 

国民年金の第1号被保険者の拠出限度額

国民年金の第1号被保険者は「個人事業主」などが該当しており、厚生年金に加入していないため、年金額は少なく特に老後資金の資産形成が重要です。また、売上から経費を引いた所得などを考慮しながら掛金額を上手に設定できれば、税制上の優遇措置の恩恵も大きくなります。
 
拠出限度額は月額6.8万円・年額81.6万円と3つの被保険者種別の中で最も大きいため、しっかりと拠出できると老後資金としてまとまった金額を準備できるでしょう。
 
注意点としては、老後資金を拠出するために設定金額を高くしすぎれば、日常生活や事業にも悪影響を与える点です。無理をした設定ではなく、生活や事業が安定する範囲での金額設定を意識しましょう。また、拠出限度額は国民年金基金か国民年金付加保険料と合算した金額で設定することができます。
 

国民年金の第2号被保険者の拠出限度額

国民年金の第2号被保険者は「会社員や公務員」などが該当しているため、国民年金以外にも厚生年金に加入していることになり、企業型DC(企業型確定拠出年金)・DB(確定給付企業年金・厚生年金基金・石炭興業年金基金・私立学校教職員共済)などに加入しているケースもあります。
 
拠出限度額はこれらの加入している制度によって変わるので、会社員や公務員として働いている方は図表1を参考にしてみてください。
 
図表1

加入資格 拠出限度額
会社に企業年金がない会社員 月額2.3万円・年額27.6万円
企業型DCだけに加入している会社員 月額2.0万円・年額24.0万円
DBだけに加入している会社員 月額1.2万円・年額14.4万円
企業型DCとDB両方に加入している会社員 月額1.2万円・年額14.4万円
公務員 月額1.2万円・年額14.4万円

厚生労働省 iDeCoの概要 「(1)対象者(制度に加入できる者)、拠出限度額等」を基に筆者作成
 
iDeCo加入時には会社からも必要書類に対応してもらう必要があるため、先に人事部や経理部など担当部署に確認しておくことが大切です。
 

国民年金の第3号被保険者の拠出限度額

国民年金の第3号被保険者は専業主婦・専業主夫が対象となっており、国民年金の第2号被保険者に扶養されている方を指します。各種年金保険料を自分自身で納付する必要がなく、あまり年金準備をしている感覚がない方も少なくありません。
 
自分自身が働いている際にiDeCoに加入していた場合、国民年金の第3号被保険者になったタイミングで各種手続きをする必要があります。
 

iDeCoのデメリット

iDeCoは上手に活用できると老後資金準備に大きく貢献してくれる制度ですが、デメリットについても把握しておくべきです。デメリットについて理解できていない状態でiDeCo加入すると思わないトラブルや問題に発展する可能性も少なくありません。
 
iDeCoのデメリットとしては、以下の4点が挙げられます。

●原則60歳まで引き出せない
 
●運用結果がマイナスになるリスクがある
 
●自分自身で金融機関を調べる必要がある
 
●加入するためには一定の条件を満たさなければいけない

具体的なデメリットについて解説するので、加入を検討している方は参考にしてみてください。
 

(1)原則60歳まで引き出せない

iDeCoは毎月自分で決めた拠出額を積み立てる制度ですが、原則60歳まで引き出せないので緊急時の資金としては期待できません。
 
考え方としては私的年金制度なので老後資金として現役時代の資金として当てにすることはできず、老齢基礎年金や老齢厚生年金が決められた年齢まで受給できないのと同じです。また、60歳でiDeCoから引き出すためには加入期間が10年以上あることも条件として挙げられ、60歳になったタイミングで加入期間が10年未満なら最高65歳まで引き出しできる時期が伸びていきます。
 
iDeCoを脱退し、一時金を受け取れるケースもありますが、一時金を受け取るための要件はかなり厳しいので基本的には引き出せないと考えて間違いないです。急にまとまったお金が必要になった場合でも、iDeCoで積み立てたお金は引き出せない点がデメリットといえます。
 
加入期間に応じた受給開始年齢については、以下の図表2を参考にしてみてください。
 
図表2

加入期間 受給開始年齢
10年以上 60歳
8年以上10年未満 61歳
6年以上8年未満 62歳
4年以上6年未満 63歳
2年以上4年未満 64歳
1ヶ月以上2年未満 65歳

厚生労働省 iDeCoの概要 「(4)給付」を基に筆者作成
 
加入期間次第では受給開始年齢が最大65歳まで延長されるため、少しでも早いタイミングで受給したいと考えているなら加入年齢については考えておきましょう。60歳からiDeCoを受給して老後資金として使用したい場合、50歳までにはiDeCoを始めなければいけません。
 

(2)運用結果がマイナスになるリスクがある

iDeCoでは拠出したお金を投資信託などで運用しますが、投資信託などで資産運用した結果がマイナスになるリスクも把握しておきましょう。
 
資産運用は原則として自己責任なのでマイナスになっても補償はないため、投資信託商品などは慎重に選ばなければいけません。金融商品にはそれぞれ特徴があり、ハイリスクハイリターンのものからローリスクローリターンのものまでさまざまです。
 
運用結果でマイナスを出したくないと考えているなら元本保証型の金融商品を選ぶこともできますが、元本保証型はローリスクローリターンの金融商品で運用益についてはあまり期待できません。運用結果がマイナスになると積み立てた拠出額よりも、最終的な受取額が少なくなるのがデメリットです。
 

(3)自分自身で金融機関を調べる必要がある

自分自身で金融機関を調べて加入する必要があるため、書類準備や資料請求についても対応しなければいけません。
 
どこの金融機関でも変わらないと思うかもしれませんが、実際には運用できる金融商品数や運用管理手数料・口座管理手数料などが違います。iDeCoは基本的な考え方として中長期的に運用するため、それぞれの金融機関の特徴については調べて把握することが大切です。
 
他にも、iDeCoに関してのサービスが充実しているかも判断基準として挙げられ、アプリやWebサイトから資産内容について確認できる・保有商品入れ替えがオンラインでできるなどサービス内容についても確認しましょう。
 
加入したい金融機関が決定した後には自分自身で手続きが必要になるため、国民年金や厚生年金のように会社が手続きしてくれるものと比較すると手間や負担も大きくなります。
 

(4)加入するためには一定の条件を満たさなければいけない

iDeCoは原則として満20歳以上60歳未満なら誰でも加入できますが、一定の要件を満たしていることが大前提です。
 
例えば、国民年金保険料を支払っていない方はiDeCoに加入できず、私的年金制度を利用するためには公的年金制度への対応をしなければいけません。未納以外でも免除や一部猶予・納付猶予をしている場合でもiDeCo加入対象外なので、基本的には国民年金保険料は支払っている必要があります。
 
他にも農業者年金に加入している方、iDeCo加入年齢に該当していない方、企業DCのマッチング拠出を利用している方なども加入できません。このように自分自身が加入できるかについてわからない場合、金融機関やiDeCoに相談するようにしましょう。
 

iDeCoメリット

iDeCoは先述したようにいくつかデメリットが存在していますが、「iDeCoのメリット」についても理解しておくことが大切です。デメリット・メリットそれぞれを把握しておいて、自分にとってメリットが大きいと判断した場合、iDeCoに加入するのがおすすめです。
 
注意点としては、iDeCoのメリットはすぐに体感できるものではなく、実際にiDeCoを受け取るタイミングになってわかるようになるものもあります。
 
短期的にメリットが実感できないからと考えるのではなく、中長期的な視点でデメリット・メリットの比較をしなければいけません。具体的なメリットについては、以下の5点が挙げられます。

●iDeCoの掛け金が全額所得控除
 
●iDeCoの運用益は非課税になる
 
●最終的に受け取るときにも控除がある
 
●退職・転職時にも引き継げる
 
●複数の金融商品から選択できる

iDeCoのメリットについても解説するので、気になる方は参考にしてみてください。
 

(1)iDeCoの掛け金が全額所得控除

iDeCoの「掛け金が全額所得控除できる」点が最大のメリットとして挙げられます。自分自身の所得などに合わせながら拠出額を決めましょう。
 
全額所得控除の対象なのに加えて将来的な老後資金準備にも効果的なので、計算しながら拠出額について考えるのが大切です。所得税は働いて稼いだお金にかかるものであり、所得控除は所得から一定の金額を差し引けます。
 
iDeCoの掛け金は全額所得控除として所得から差し引けるため、1年間の所得が少なくなると最終的な所得税と住民税の負担も少なくなるのがメリットです。例えば、毎月の掛け金が1万円なら年額12万円となり、住民税と所得税がそれぞれ10%課税なら住民税が1.2万円所得税が1.2万円で合計2.4万円が軽減されます。
 
iDeCoの掛け金が多くなれば多くなるほど所得控除の恩恵も大きくなるのに加えて、そもそもの所得が多くて所得税率が高い場合も恩恵は大きくなるのも特徴です。具体的にどれくらい自分自身が税制の優遇を受けられるか知りたい場合、iDeCo公式サイトからかんたん税制優遇シミュレーションで計算できます。
 

iDeCoの運用益は非課税になる

iDeCoの運用益は非課税になるので将来的に老後資金についてもメリットが大きく、税金を気にせずに投資信託などが可能です。普通なら投資信託などで運用益が発生して売買すると20.315%(所得税+復興特別所得税15.315%・住民税5%)が課税されるため、運用益と実際に受け取れる金額は違います。
 
同じように投資信託なら運用益が非課税のiDeCoを活用するのがおすすめであり、発生した運用益を再投資すると効率的に資産が増える可能性もあるでしょう。
 
注意点としては、一般的な投資信託ではお金が必要になった際に売却できますが、iDeCoは原則60歳までは投資信託などの金融商品を売却できない点です。
 
最初から中長期的な視点でiDeCoを利用している場合、運用益を再投資できるのも大きなメリットといえます。
 

最終的に受け取るときにも控除がある

iDeCoは最終的に受け取るときにも控除がありますが、年金として受け取る場合は公的年金等控除・一時金として受け取る場合は退職所得控除の対象です。
 
年金として受け取る際には定期的に資産を分割して、一時金として受け取る際には60歳以降に一括で受け取ります。どちらの方法でも一定金額までは非課税対象であるため、自分自身の条件などを照らし合わせながら選択しましょう。
 
公的年金等控除は老齢基礎年金や老齢厚生年金を受け取る際に適用される控除、退職所得控除は退職金などまとまったお金を受け取る際に適用される控除です。人によってどちらの控除のほうがメリットが大きいか違うだけでなく、ライフスタイルやライフプランに合わせながら選ばなければいけません。
 
注意点としては、60歳以降に退職時に会社からの退職金とiDeCoを両方受け取ると、合算して退職所得控除が適用されます。
 

退職・転職時にも引き継げる

近年ではずっと同じ会社で働き続けるのではなく、独立や転職なども一般的なのに加えて時代の流れとともに働き方は変化しているのが特徴です。
 
iDeCoはそのような独立や転職にも対応できるように決められている手続きをすれば、引き続きiDeCoの加入者として掛け金を拠出して資産運用ができます。
 
具体的な手続きについては転職先の会社が加入している企業年金、国民年金の被保険者種別によって異なるため、しっかりと引き継ぐためにも把握しておきましょう。
 
退職・転職時にiDeCoを引き継ぐ際には加入資格によって拠出限度額が変わるのに加えて、年収額の変動に合わせて所得控除についても見直すのが大切です。また、加入資格が変わった際には忘れないように手続きしなければ、後から問題やトラブルが起こるかもしれません。
 

複数の金融商品から選択できる

iDeCoは拠出したお金を投資信託や定期預金などの金融商品で運用することが基本ですが、選択できる金融商品は金融機関によって違います。
 
金融機関が選定した金融商品の中から自分自身で自由に選択して、人によって1商品だけを選択したり、複数商品を選択したりとさまざまです。リスク管理を考えると1商品だけで全額運用するよりも、複数商品で分散して運用するほうがよいとされています。
 
例えば、ハイリスクハイリターン商品を70%運用して、定期預金などのローリスクローリターンの商品を30%運用する方法などです。具体的にどのような割合や金融商品を選択するかは自分自身の運用方針を考慮しながら決める必要があり、わからない場合はインターネットで調べる・FPに相談するなどの対策も求められます。
 
金融機関などの運用管理機関は各金融商品について説明はおこないますが、中立の立場なので特定の金融商品を勧めることはできません。
 

iDeCoに取り組むのが向いている人の特徴

iDeCoはさまざまなデメリット・メリットが存在していますが、基本的には自分にとってメリットが大きいと判断した場合に取り組むのがおすすめです。
 
ただし、すべての人がiDeCoに向いているわけではなく、いくつかのポイントについて押さえておくことが大切です。老後資金形成としてiDeCoは優れた制度であるといえますが、無理をして取り組んでしまうとストレスやプレッシャーを感じてしまうでしょう。
 
具体的に向いている人の特徴としては、以下の5点が挙げられます。

●中長期的な視点で取り組める
 
●所得が多くて所得控除の恩恵が大きい
 
●余剰資金で取り組む意識を持てる
 
●金融商品について調べることができる
 
●老後資金形成をしたいと考えている若者

iDeCoに取り組むのが向いている人の特徴についても紹介するので、自分が向いているかどうかの判断材料にしてください。
 

(1)中長期的な視点で取り組める

iDeCoは原則60歳まで受け取りができないので、中長期的な視点で取り組む必要があります。
 
また、資産運用の損益についてはアプリやWeb上からでも確認できますが、一時的にマイナスになってしまうこともあります。一時的にマイナスになっている状態を気にしすぎるとストレスになりますし、引き出せるのは60歳以降なのでそこまで気にする必要はありません。
 
投資信託などではずっとプラスで推移せず、プラスとマイナスを繰り返しながら推移するのが普通です。また、選択している金融商品によっても動きは違うので、短期での損益よりも中長期的な動きのほうが重要といえるでしょう。
 
そのため、一時的なプラス・マイナスに影響されずに、中長期的な視点で取り組める方は向いています。短期的な損益に一喜一憂するのはストレスになるため、ときどき確認するくらいでも問題ありません。
 

(2)所得が多くて所得控除の恩恵が大きい

所得が多くて所得控除の恩恵が大きい方はおすすめであり、累進課税によって課税額が大きい場合は積極的に拠出額を増やしてもいいといえます。拠出額を増やしたとしても老後資金準備として活用できるため、毎月の資金繰りに余裕があるなら運用しながら最終的な運用益を増やせるように取り組みましょう。
 
特に個人事業主の方などが該当する国民年金の第1号被保険者は拠出限度額が多いため、年間を通してかなりの金額を所得控除として計上できます。会社員の場合は加入している企業年金の種類などで変動しますが、それでも数十万円を所得控除可能です。
 
注意点としては退職・転職した際には拠出限度額が変わる可能性もあるため、拠出限度額と所得控除の申請方法については忘れないように確認しておきましょう。
 

(3)余剰資金で取り組む意識を持てる

余剰資金で取り組む意識を持つことも大切であり、生活資金を削ってまでiDeCoを拠出するのはおすすめできません。
 
老後資金準備のためには非常に有効な制度ですが、あくまでも日常生活を守りながら余剰資金で拠出するのが基本です。iDeCoは上手に活用できると運用益も期待できるため、人によっては生活資金を削って取り組むケースも挙げられます。
 
iDeCoに限らずに投資の世界では生活資金を削ってまで投資するのはリスクが高いとされており、原則として生活費や万が一に備えて残しておくべきお金以外で投資に取り組まなければいけません。
 
資金の中でも使っても生活に影響がほとんどない資金を余剰資金といい、iDeCoを始めとする各種投資は余剰資金を活用します。また、iDeCoの場合は原則として60歳まで資金を引き出せないため、一度拠出すると中長期的に使用できない点は理解しておきましょう。
 
このような関係から、iDeCoにも余剰資金で取り組む意識を持つことが大切です。
 

(4)金融商品について調べることができる

金融機関によって取り扱っている金融商品は異なっているだけでなく、それぞれの運用方針や特徴が違います。どれを選択するかについては自分自身で決定するため、なんとなく選ばずに内容について確認してから決定することが大切です。
 
一口に投資信託といっても具体的な投資先は違っているので、国内株式を中心として選定されたものもあれば、外国株式を中心として選定したものなど幅広いです。
 
他にも、国内債券・海外債券・国内外株式なども挙げられ、どの金融商品にもデメリットとメリットが存在しています。自分自身の運用方針と合致しているものを選ぶのが大切であるのに加えて、それぞれをどれくらいの割合で運用するかも考えなければいけません。
 
リスクとリターンのバランスについても視野に入れて、金融商品を調べてどれにするか決めましょう。
 

老後資金形成をしたいと考えている若者

近年では「老後2000万円問題」なども取り上げられていることから、幅広い年代で老後資産形成が求められています。iDeCoを始める年齢は満20歳以上60歳未満が対象になっていますが、効果的に資産形成をしたい場合は少しでも早いタイミングで始めるのがおすすめです。
 
理由としてはiDeCoは中長期的な視点を持ちながら資産形成に取り組むのに加えて、拠出額については加入期間が長いほど複利効果も働き、積み立てられる金額も多くなります。
 
時間的なアドバンテージを得るためには、少しでも若い年齢からiDeCoを始めるのがおすすめといえ、さまざまなメリットを活用しながら拠出金を運用するようにしましょう。
 
始める年齢は少しでも早いほうがいいとされていますが、中高齢から始めても所得控除や資産形成には十分に活用できます。
 

まとめ

iDeCoは上手に活用できると所得控除を受けられたり、資産運用で運用益が発生したりとさまざまなメリットがあります。
 
しかし、メリットがあるということはデメリットも存在しているため、それぞれを比較して納得してからiDeCoを始めることが大切です。自分自身の国民年金被保険者種別について把握して、それぞれで決められている方法で申し込みしましょう。
 
また、金融商品に関してもなんとなく選択するのではなく、デメリット・メリットを確認して自分の運用方針と合っているものを選択することも大切です。
 

【監修者一言コメント】

少子高齢化による年金不安が進むこれからは、老後は公的年金だけに頼るのではなく自助努力をしないと豊かな老後は過ごせなくなっています。
 
こういった環境の中で国が用意しているiDeCoも、節税しながら将来に向けた資産形成ができる制度そして活用していきたいところです。
 
ただ60歳まで引き出せない、勤務先の企業年金の導入状況によって毎月の拠出金が異なるなど注意点もございますので、まずはメリット・デメリットを理解しご自身にとってメリットが大きいと判断した際には早くからスタートしましょう。
 

出典

厚生労働省 iDeCoの概要
厚生労働省 iDeCoとNISA
国税庁 株式・配当・利子と税
国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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監修者;大久保 美伽
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