更新日: 2024.03.10 NISA
新NISAが気になりますが、損をするのが怖いです。どんな商品を買えばよいでしょうか。
今回は新NISAの概要を説明し、初心者の人はどんな運用商品を買ったらよいのか解説します。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
新NISAの概要
株式や投資信託などに投資をすると、課税口座(一般口座、特定口座)では、得られた利益に約20%の税金がかかります。一方、NISA口座で資産運用を行うと、利益にかかる税金は非課税となります。
また、2023年までの旧NISAでは、非課税となる期間が限定されていたり、NISAで購入できる金額に大きな制限があったりしました。しかし、2024年からスタートした新NISAでは、非課税期間が無制限となり、一生涯資産運用を続けることが可能です。
さらにNISAで運用できる非課税枠が大幅に拡大し、最大1800万円まで、非課税での運用ができるようになりました。
なお新NISAのうち、毎月一定の金額を積立投資していく「つみたて投資枠」では、あらかじめ金融庁が厳選した、比較的安全に資産運用ができる商品がラインナップされています。初心者の方でも、安心して資産運用にチャレンジできるでしょう。
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新NISAでおすすめの商品の選び方
「損をするのが怖い」「商品の仕組みが分からない」など、資産運用に踏み出せない方もいるかもしれません。そんな方は、新NISAのつみたて投資枠で実際に商品を選ぶ際、次のポイントに注目するようにしましょう。
1.インデックス型投資信託(インデックスファンド)を選ぶ
2.手数料が低い商品を選ぶ
3.人気商品ランキング20位以内の商品を選ぶ
4.先進国に投資をしている商品を選ぶ
インデックス型投資信託とは、東証株価指数やアメリカのS&P500指数のような、主要な経済指標と同じように値動きをする商品です。商品の仕組みが分かりやすく、投資初心者にぴったりです。インデックス型投資信託の中でも、手数料(信託報酬)が0.5%以下など比較的低い商品を選びましょう。
さらに、ネット証券の売上ランキングなどで、上位20位以内に入るような、人気商品がおすすめです。人気商品は、他の投資家も購入しているケースが多く、情報量も豊富です。流通性が高く純資産総額が多いので、比較的安心して投資ができます。
そして、できるだけ損をしたくないという方は、アメリカや日本などの先進国に投資をしているインデックス型投資信託に注目してみましょう。
先進国に投資をしている商品の方が、ブラジルや中国、インドのような新興国よりも、ローリスク・ローリターンです。長期的に堅実に利益を殖やしていきたい場合は、先進国のインデックス型投資信託を購入し、少し攻めた投資をしてみたいという場合は、新興国のインデックス型投資信託を選んでみましょう。
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いくら投資するべき? 何銘柄投資する?
毎月積立投資をする金額は、あくまで家計に負担がないようにしましょう。例えば、毎月10万円を貯蓄している家庭の場合は、30%に当たる月3万円くらいから始めてみてはいかがでしょうか。資産運用でどのくらいお金が増えていくのかが分かってきたら、徐々に投資額を増やしていくとよいでしょう。
また、投資先としては、インデックス型投資信託を2つほど購入してみるのがおすすめです。例えば、先進国のインデックス型投資信託とアメリカS&P500指標のインデックス型投資信託を、毎月1万5000円ずつ分散させて買うと、堅実に少しずつ利益を殖やしていける可能性があります。
「少しリスクを取りながら、ハイリターンを目指したい」という場合は、先進国と新興国のインデックス型投資信託をそれぞれ毎月1万5000円ずつ分散させて買う方法もあります。
始めは2つほどの商品に少額投資をしてみて、資産運用に慣れていきましょう。
まとめ
NISAは、非課税で長期的に資産を運用していくことができる、大変お得な制度です。ネット証券などを使えば、簡単に口座を開設して、すぐに始めることができます。
今回紹介した商品選びのポイントを見ながら、ぜひNISAで資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者