更新日: 2024.04.11 その他資産運用

何かを決めるときに迷ったら、リスクマネジメントの発想で考えよう! 例えば、投資をすべきかどうか…

執筆者 : 重定賢治

何かを決めるときに迷ったら、リスクマネジメントの発想で考えよう! 例えば、投資をすべきかどうか…
人生において、私たちは決断をしなければならない場面に遭遇します。大きな決断でも、小さな決断でも、何かを決めることは精神的に負荷がかかります。精神的な負荷とは、迷ったり、心配したり、不安になったりするでしょう。このような気持ちになってしまうと、何かを決めることは難しく、物事が前に進まなくなります。
 
そんなとき、どのように物事を決めていけばよいのでしょうか。今回は「リスクマネジメント」という視点から、人生の決断について、一緒に考えていければと思います。

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重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

プラスのシナリオを描き、短所について対策を考える

例えば、最近ブームが起きている「新しいNISA」を巡る、「投資をすべきかどうか」という議論について考えてみます。
 
図表1を見てみましょう。これは「不確実性(リスク)にどのように対応するか」という「リスクマネジメント」について簡単に示したものです。中心軸に今があり、そして、そこから将来に向かって矢印が伸びています。この中心軸を起点に将来を捉えたうえで、投資をすべきかどうかについて考えていきます。
 
図表1

図表1

※筆者作成
 
例えば、「将来、物価が少しずつ上昇していくなら、お金の価値が目減りしていくわけだから、それを防ぐために投資をして資産を増やそう」というストーリーを描いたとします。
 
これを「+シナリオ1」としましょう。+(プラス)は、「今の時点から将来に向かう人生の軌道上で、何らかの良い効果を生み出す可能性がある」という意味であり、このシナリオには「プラスの不確実性(リスク)」があるものとします。
 
そして、このプラスの不確実性(リスク)には長所と短所があります。長所は、投資をすることで資産が増える可能性があることです。これに対し短所は、投資をすることで損失を被る可能性があることです。長所については「良いこと」なので、極端にいえば考える必要はありません。
 
問題は短所です。短所は「悪いこと」なので、何らかの対策を講じる必要があります。つまり、このシナリオでは投資をすることで損失を被る可能性があるわけです。そのため、例えば、損失を被る可能性を減らすために、分散投資などを行うことが「リスクマネジメント」になります。
 

マイナスのシナリオを描き、短所について対策を考える

一方、「将来、物価が少しずつ上昇し、お金の価値が目減りしたとしても、損失を被る可能性があるので投資はしない」というシナリオを描いたとします。これを「-シナリオ1」としましょう。
 
-(マイナス)は、「今の時点から将来に向かう人生の軌道上で、何らかの悪い効果を生み出す可能性がある」という意味です。このシナリオには、「マイナスの不確実性(リスク)」があるものとします。
 
マイナスの不確実性(リスク)にも、長所と短所があります。長所は、投資をしないため損失を被らないということです。これに対し短所は、物価上昇でお金の価値が目減りするということです。長所については、そもそも投資をしないわけですから、考える必要はありません。
 
しかしながら、短所である「物価上昇によるお金の価値の目減り」については、何らかの対策を講じる必要があります。この場合は例えば、副業をする、配偶者とともに働く、資格などを取得し自分の労働価値を高める、などの方法で収入を増やすことが「リスクマネジメント」になります。
 

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投資をすべきかどうかの結論は、自分で納得できればそれでよい

上記の両方のシナリオをもとに、どちらを選ぶほうがよいかを考え、行動を決めていきます。
 
経済行動としては、どちらの選択も間違いではありません。なぜならば、投資をする場合は資産が増える可能性がありますが、一方で投資をせずに収入を増やすことも、資産の増加につながる可能性があるからです。
 
重要なことは、自分のライフスタイルや人生観、家族観、労働観、健康面などに照らし合わせて、どちらを選ぶかを決めることです。自分で納得できるなら、それでよいわけです。
 

まとめ

このように、人生の選択においては不確実性(リスク)を想定し、手順を追って考えていくと、頭の中が整理され、決断しやすくなります。
 
できれば周辺知識や方法などを身につけながら考えるのがベターといえますが、仮にそのようなものがなくても、ある程度調べれば解決できる日常生活の問題や課題はたくさんあります。誰かに相談するのもよいでしょう。
 
なるべく頭の中を整理し、客観的に物事を組み立てていくと、物事の決断に役立ちます。人生に迷うことや、何か心配ごとがあったら、リスクマネジメントの発想で物事を捉えてみるのも、ひとつの大切な方法といえるでしょう。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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