金券ショップで鉄道会社の株主優待券を買って旅費を節約していたら、「いっそのこと株主になって優待を受けたら?」と言われました。投資初心者でもできますか?
配信日: 2025.01.26
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
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金券ショップを上手に使って節約
魚釣りが趣味のNさんは、旅費を節約するため金券ショップで某鉄道会社の株主優待券を4500円で購入しています。この優待券では、1乗車(片道)利用が6回分できます。つまり3往復分を使えるのですが、Nさんは下記のように使ったとのことです。
最寄り駅~A港:1010円 + 1010円 = 2020円
最寄り駅~B港:1430円 + 1430円 = 2860円
最寄り駅~A港:1010円 + 1010円 = 2020円
※3回分の運賃合計 2020円 + 2860円 + 2020円 = 6900円
6900円 - 4500円(購入金額) = 2400円
「今回は2400円の節約になった!」とのことです。
金券ショップには、航空会社やJRをはじめとする電鉄会社の株主優待券や割引チケットがずらりと並びます。デパートで使える1000円分の買い物券も、990円などで販売されています。展覧会のチケットなどは、このショップで開催中の展覧会情報が得られるかもしれません。
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優待券を目当てに株式投資するメリットと注意すること
Nさんは、「こんなに株主優待券を利用しているのなら、いっそのこと株主になってはどうか?」と友人にアドバイスを受けたそうです。Nさんは投資初心者ですが、優待目的で株主になるのなら、長く持ち続ける理由になりますので、短期的な株価の動きに惑わされることは少ないかもしれません。
もちろん、当該企業の業績その他の投資判断は必要です。Nさんの場合は、この路線を利用しているので、会社は身近な存在です。個別株に投資するにあたり、「当該企業の事業内容をよく知っている」ことは必須条件です。ネットなどで“値上がりが期待できる会社”と情報をキャッチして、よく知らない会社を投資対象にするのは言語道断です。
本来、株主優待は株主に対して、会社が提供している商品やサービスを知ってもらうことを目的としています。ただし会社の業績によっては、優待をなくしたり、少なくしたりする可能性はあります。
投資初心者にとって“個別株式に投資することはハードルが高い”と思われがちです。株価の変動にドキドキすることもありますが、次の優待券を楽しみに待つことで無理なく長期保有のきっかけになります。せっかくですから、NISAの投資枠を使って投資してみてもいいかもしれません。
最近はネットのフリマでも、株主優待券が出品されています。サイトやアプリを見ると、実にさまざまな優待券が出品されています。見ていると楽しいサイトですが、「出品しているものは、その株主にとって使わない優待券」と考えると少し複雑です。
Nさんのように、まずは金券ショップなどで優待券を買って使い方を熟知してから、次のステップとして投資を考えるのが良策ではないでしょうか。
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
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