NISAの「成長投資枠」で“月3万円・年率7%”で運用したいです。でも少額なら「つみたて投資枠」と変わらないですか?“20年後の利益・メリット”を確認
実は、少額投資でも成長投資枠の非課税メリットを最大限に生かすことで、大きな差が生まれます。本記事では、成長投資枠を効果的に使うための商品選びと投資戦略を分かりやすく解説します。
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毎月3万円の投資で「非課税メリット」を享受する仕組み
NISAでは、成長投資枠は年間240万円、生涯1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)の非課税投資枠が設定されています。年間投資枠は240万円ですが、使い切る必要はありません。重要なのは、継続性と非課税枠内での利益最大化です。
非課税のメリットは投資額の大小で決まらない
非課税メリットは、投資額の大小ではなく、「将来得られる利益」の大小で決まります。たとえ毎月の投資額が3万円と少なくても、選んだ商品が将来的に大きな成長(高いリターン)を遂げれば、その利益すべてが非課税です。
仮に毎月3万円を年率7%で20年間投資すると、合計投資元本720万円が、将来約1500万円になります。この場合、利益は780万円ほどです。もしNISA以外でこの投資をしていたら、利益の約20%(約156万円)が税金として引かれます。
NISAの成長投資枠を使えば、この156万円がそのまま手元に残るのです。これは大きなメリットです。投資額が少なくても、このメリットをぜひ活用しましょう。
成長投資枠の商品の選び方
成長投資枠は、つみたて投資枠と異なり、よりリスク・リターンの高い商品や、個別株にも投資が可能です。そこで、少額投資でも効果が得られやすい商品の選び方のポイントを紹介します。
1. 高い成長を目指す「テーマ型投資信託」
つみたて投資枠では選べない、特定の成長テーマに集中投資するファンドを選びましょう。例えば、「AI」「クリーンエネルギー」「半導体」といった将来的な高成長が見込まれる分野に特化したテーマ型ファンドです。
少額投資の場合、多くの資産に分散する必要性が低いため、集中投資によるリターンの爆発力を期待できます。ただし、テーマ型ファンドは一般的にリスクが高いことを理解しておきましょう。
2. ETF(上場投資信託)による低コストな分散投資
成長投資枠では、ETF(上場投資信託)の購入も可能です。例えば、「S&P500」や「全世界株」といった指数に連動するETFは、信託報酬(運用コスト)が一般的な投資信託よりも低く設定されています。
毎月3万円という少額でも、長期間にわたる運用コストの負担を減らせるため、利益を最大化できます。
3. 高配当株・連続増配株への投資(インカム狙い)
将来的に安定した配当金(キャッシュフロー)を狙うなら、高配当株や連続増配株も有効です。成長投資枠で配当金を受け取った場合、通常約20%引かれる税金が非課税になります。
この配当金を再投資に回すことで、複利効果を高め、少額投資でも将来的な資産の柱を築くことが可能です。ただし、個別株投資は倒産リスクも考慮し、少額分散が基本です。
成長投資枠ならではの「投資タイミングの考え方」
つみたて投資枠は、自動的に「時間分散」(ドルコスト平均法)が行われます。それでは、成長投資枠での投資タイミングは、どのようにしたら少額投資には効果的なのでしょうか。
「毎月同額の積立」でドルコスト平均法を活用する
成長投資枠であっても、毎月3万円を定期的に購入する「積立投資」の形をとりましょう。これは、ドルコスト平均法により、価格が高いときは少ない口数を、価格が安いときには多くの口数を購入することになり、平均購入単価を抑える効果があるためです。
市場の変動に応じて調整するよりも、決めたタイミングでコツコツ投資を続けることが成功につながります。
集中投資(サテライト)は「ボーナス時期」を利用する
毎月3万円の積立をベースとしつつ、ボーナスなどでまとまった資金が入った場合は、成長投資枠の残り枠を使って一括投資(スポット購入)にする方法もおすすめです。
例えば、テーマ型ファンドや個別株など、高いリターンを期待する商品にボーナス資金を投入することで、資産全体の成長スピードを高められます。このスポット購入は、価格が急落したタイミングを見計らうと、より効果的です。
少額でも「成長性」と「継続性」で資産を増やそう
毎月3万円の投資でも、新NISAの成長投資枠は十分に活用できます。非課税メリットは投資額ではなく、得られる利益への税金がゼロになる点にあります。少額でも大きな成長が得られれば、その効果は非常に大きいものになるでしょう。
成長性の高い商品(テーマ型ファンド、低コストETFなど)を選び、積立を継続することが重要です。さらに、ボーナスなどで余裕資金があるときは、スポット購入を加えると、効率的に資産を増やせます。
「成長性」「継続性」「非課税メリット」を組み合わせれば、少額でも資産形成は十分可能です。ぜひ成長投資枠を活用して、資産形成を目指してみてはいかがでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
