もし1月に「任天堂株を100万円分」買ってたら…価格下落で“35万円の損失”に!? それでも業績好調で「営業利益3000億円」なら今買っておくべき? リスクとメリットを確認
本記事では、価格下落が続く任天堂の株を年初に買っていたら、損失がどれくらい発生するのか、あるいは現時点で任天堂の株を買って、株価が回復したらどうなるのかを試算します。併せて個別株投資の魅力や注意点も解説しますので参考にしてください。
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任天堂の株価はどれくらい下がった?
任天堂の株価は2025年8月には一時1万5000円に迫る水準まで上昇しました。しかし、その後は下落に転じ、2026年冒頭は1万880円まで下落し、5月下旬時点では7000円程度の水準です。
つまり、昨年の最高値から半額未満になっており、今年だけでも35%ほど下落しています。もし年初に100万円分の任天堂の株を購入していたら、35万円ほどの損失になるでしょう。
なぜ急落した?
任天堂の株価が下落した大きな要因として考えられるのは、世界で起きている生成AIブームによる高性能半導体メモリーの爆発的な需要増でしょう。需要増に伴い、半導体メモリーに大きな需給ギャップが生じたことで、半導体メモリー価格が高騰しています。
つまり、価格高騰によって、任天堂の主力商品「Switch2」などの製造コストが上昇したり、生産台数が減少したりして、利益が圧迫されるのではないかと考えられているわけです。
株価下落にはほかの複合的要素もありますが、ライバル会社のソニーもおおむね同様の傾向にあり、半導体メモリーの需給ギャップが株価急落要因の1つと考えて差し支えないでしょう。
任天堂の株は早く売ってしまうべきか
それでは、下落した任天堂の株は早めに売ってしまったほうがいいのでしょうか。確かに損失がこれ以上広がらないよう、早めに売却して損失を確定させるのも1つの対処法です。ただ、今後も株価の下落が続くと決めつけるのは、少し早計かもしれません。
実際、現状における任天堂の業績が不振かと言えば、そのようなことはなく、2026年3月期の決算では営業利益が3000億円を超えるなど増収増益です。
2027年3月期の予想では、多少利益などが減少に転じる見込みですが、業績が極端に落ち込んでいるとまでは言えないでしょう。さらに、80%近くもある自己資本比率を見ても、任天堂の財務体質は依然強固だと考えて差し支えありません。
確かに、メモリー不足および調達コスト上昇という経営環境は、任天堂にとって難しい状況であることは間違いありません。そして、株価の下落はその状況が一定期間続くことを、市場が価格に反映させているのかも知れません。
今は買い時?
時間はかかったとしても、全世界的な半導体の需給ギャップが今後改善に向かえば、任天堂の株価が反転する可能性は十分考えられます。そう考えると、長い目で見れば株価が大きく下がっている現状は、株式投資の基本の1つである「安いときに買う」という意味で良い機会なのかもしれません。
仮に現在の水準で任天堂の株を100株購入し、最高値だった2025年8月の水準まで株価が戻ったとしたらどれくらい利益が発生するでしょう。購入する株価を7000円と想定すれば、100株で70万円になります。一方、最高値の1万5000円水準まで株価が戻れば、100株の評価額は150万円です。つまり、購入金額以上となる80万円くらいの含み益を得られます。
今後の値動きは誰にも分からない
任天堂の株価が、このまま下落を続ける可能性はゼロとは言い切れません。ただ、株価が下げ止まるだけではなく、中長期的には従前の株価まで戻る、あるいはそれ以上の水準まで成長するといったシナリオも十分考えられます。
もちろん、任天堂の株価が今後どのように推移するのか、回復するにしてもそれがいつなのかは誰にも断言できません。任天堂に限らず、市場全体に投資するインデックス投資に比べ、企業固有のリスクがある個別株への投資で安定した収入を得るのは、専門家でも難しいものです。
特に、1社だけに集中投資すると取り返しが付かない事態にもなりかねません。株価が下がった際の不安も、長期積立分散が基本のインデックス投資とは比較にならないほど大きいでしょう。
それでも、株主になれる個別株への投資は、短期間で大きな利益を得られる可能性や、自分で投資先企業を選ぶ楽しみもあります。投資初心者が個別株に投資する際は、多少損失が出ても問題ない資金を活用し、よく知っている企業や応援したい企業をターゲットにするのも楽しみ方の1つかもしれません。
まとめ
世界的な生成AIブームのあおりを受け、任天堂の株価は大きく下落しており、年初に100万円分の株を購入していたら、35万円ほどの損失が発生しています。一方、現時点で100株購入し、昨年の最高値まで株価が戻れば、含み益は80万円近い金額になるでしょう。
いずれにしても、個別企業の株価が今後どうなるのかは、誰にも分かりません。もし、個別株に投資するのであれば、事前にリスクの大きさやメリット・デメリットを理解することが重要です。個別株の投資に関心がある人は、リスクの把握とともに、まずは興味のある企業の業績や財務状況、将来性を調べてみてはいかがでしょうか。
執筆者 : 松尾知真
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