NISAで「年利1%の銘柄」は“選ぶ意味ナシ”!? 月5万円を「オルカン・S&P500」に積み立てれば、年利6%で“180万円差”に! それでも「守りの資産」のメリットはある? 10年後の結果を比較
確かに元本割れのリスクは抑えられますが、限られた資金のなかで、その選択は本当に正解なのでしょうか。本記事では、月5万円の積み立てを10年間続けた場合を想定し、年利1%と年利6%が期待できる「オルカン(全世界株式)」や「S&P500」を選んだ場合とで、将来の資産にどれほどの差が生まれるのかを解説します。
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月5万円を年利1%で10年間運用した結果
NISAで毎月5万円を10年間積み立てた場合、元本は「5万円✕12ヶ月✕10年」で600万円になります。銀行預金にそのまま置いておけば、低金利のため10年後もほとんど増えず、600万円のままです。
「できるだけリスクを取りたくない」と考え、年利1%程度が期待できる手堅い銘柄を選んだとします。投資の利益がさらに利益を生む「複利効果」により、10年後の資産額は約631万円になります。元本に対して約31万円の利益が上乗せされる計算です。
銀行預金よりは資産が増えているものの、10年という長い期間をかけた結果としては、やや物足りなさを感じる人は多いかもしれません。
年利6%のオルカンやS&P500を選んだ場合
世界中の企業に分散投資するオルカンや、アメリカの主要企業に投資する「S&P500」といった株式型投資信託を選んだ場合はどうなるのでしょうか。これらは価格変動リスクがある一方、過去の実績から、長期運用では年利5~7%程度のリターンが期待できるとされています。
年利6%で運用できたと仮定し、同じく月5万円を10年間積み立てた想定で計算すると、10年後の資産額は約812万円に成長します。元本600万円に対して、約212万円もの利益が上乗せされる計算です。
200万円以上増えれば、子どもの大学進学費用などの、大きな支えにもなるでしょう。
利回りの違いがもたらす組み合わせの重要性
年利1%と年利6%の結果を比較してみましょう。年利6%の場合は約812万円、年利1%の場合は約631万円です。毎月同じ5万円を、同じ10年間積み立てたにもかかわらず、銘柄の選択だけで約180万円もの差が生まれています。
複利効果は、利回りが高いほど雪だるま式に膨らんでいくため、低利回りの銘柄を選択すると、この恩恵を十分に受けられなくなる可能性があります。また、低利回りの銘柄ばかりを選んでしまうと、将来の物価上昇やインフレなどによってお金の価値が目減りした際に対応できなくなる、という別のリスクが生じるため注意が必要です。
ただし、投資によって資産を減らすリスクは、可能性として避けられません。そこで、どちらか一方に偏るのではなく、資産形成の目的に応じて使い分ける視点を持つことが大切です。
年利1%程度の銘柄は、大きな成長こそ期待しにくいものの、元本を大きく減らさずに守る「守りの資産」として、近い将来の支出に備えるのに適しています。
また、老後資金のように長期で大きな資産形成を目指す場合は、オルカンやS&P500といった「攻めの資産」を活用し、複利効果の恩恵を生かすことが重要です。このバランスを整えることが、資産寿命を延ばし、家計の安定を守ることにつながります。
自分に合った「守り」と「攻め」のバランスを見つけよう
NISAで月5万円の積み立てを行う際、年利1%程度の銘柄を選んだ場合、10年後の資産は約631万円です。一方、年利6%が期待できるオルカンやS&P500を選んだ場合は約812万円にまで成長し、約180万円もの差が生じます。
もちろん、低利回りの銘柄が「無意味」というわけではありません。教育費など、確実に使うことが決まっているお金については、減らさないことを重視した「守りの運用」が適しています。
しかし、20年や30年先を見越した老後資金づくりでは、適切なリターンが期待できる銘柄を選び、複利効果を味方につけながら資産を十分に伸ばすことで、物価上昇などのリスク回避にも期待できます。
大切なのは、目的に応じて「守り」と「攻め」を組み合わせることです。不安を和らげながら、将来の家計を安定させる鍵となるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
