夫が「オルカン40万円が、3日で5000円増えた」と大喜び! 私の“パートの日給分”ですが、NISAってそんなに儲かるんですか? 短期間で増えても、結局は“長期投資が大事”な理由

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夫が「オルカン40万円が、3日で5000円増えた」と大喜び! 私の“パートの日給分”ですが、NISAってそんなに儲かるんですか? 短期間で増えても、結局は“長期投資が大事”な理由
夫が、NISAで買った「オルカン」がわずか3日で5000円も増えたと喜んでいると、妻は自分のパート1日分の稼ぎとほぼ同じ金額で、うらやましいと感じるかもしれません。投資を始めたばかりのころは、目先の増えた減ったが気になってしまいがちなものです。
 
そもそも、NISAはそんなにもうかる仕組みなのでしょうか? 短期間で増える理由や、知っておきたい注意点を分かりやすく解説します。
金子賢司

CFP

NISAは「もうかる制度」ではなく利益が非課税になる仕組み

まず押さえておきたいのは、NISAそのものが利益を生む制度ではないという点です。
 
NISAとは、投資で得た利益(売却益や配当・分配金)にかかる税金が、非課税になる制度です。通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座ならその分が手元に残ります。
 
例えば、利益が10万円なら通常は約2万円が税金で引かれますが、NISAなら10万円をそのまま受け取れる計算です。利益を生むのはNISAという「器」ではなく、あくまでもその中で買った投資信託などの商品です。
 
NISAの成長投資枠では、オルカンのような投資信託を年間240万円まで一括で購入できます。ただし、非課税になるのは利益が出たときの話で、増えること自体が約束されているわけではありません。
 

オルカン40万円が3日で5000円増えるのは「普通」?

「オルカン」は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)という投資信託の愛称です。日本を含む世界中の株式に幅広く投資し、MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)という全世界の株価指数に連動するように運用されています。
 
40万円が3日で5000円増えたということは、上昇率にすると約1.25%です。株式に投資する投資信託では、数日でこの程度の値動きが起こることは珍しくありません。3日で5000円ほど増えるのは特別なことではなく、ふだんの値動きの範囲内といえるでしょう。
 

毎日5000円ずつ増える? 逆に大きく減ることもある

しかし、このまま毎日5000円ずつ増えていくかというと、そうとは限りません。株価は上がる日もあれば下がる日もあり、増えた翌日に同じくらい減ることもあります。投資信託には、預貯金と違って元本割れのおそれもあります。
 
また、増えた5000円も、売却するまでは「含み益」と呼ばれる評価上の利益にすぎず、実際に受け取れるお金ではないため注意が必要です。3日で5000円増えたという事実は、裏を返せば3日で5000円減る可能性もあるということです。
 
過去には、リーマンショックやコロナショックのように、世界の株価が短い期間で大幅に下落した局面もありました。含み益が5000円になったとしても、こうした局面では大幅に損失(含み損)に転じるケースも起こり得ます。したがって、短期の値動きに一喜一憂しすぎないことが大切になります。
 

NISAで資産形成するときの注意点

こうした値動きとつき合ううえで参考になるのが、金融庁が挙げる「長期・積立・分散」という3つの考え方です。長く持ち続け、こつこつ積み立て、値動きの異なる複数の資産に分けて投資することで、価格の変動をある程度抑える効果が期待できます。
 
金融庁は、長期投資をうまく活用することで安定した収益の確保が期待できるとしています。
 
また、すぐに使うお金を投資に回すのは避けたいところです。生活費や近い将来に使う資金は預貯金で確保し、当面使う予定のない余裕資金で取り組むことで、短期の下落局面でも続けやすくなります。
 
例えば、「スマートフォンの通信料を投資に充てて、支払日までに少しでも増やしてやろう」と考えたとします。しかし、このケースでは支払日までに換金せざるを得ず、もし下落していたら、支払いのために含み損を確定しなければなりません。
 
価格が下がった局面はむしろ安く買える機会ととらえ、積み立てを止めないことも、長い目で見れば役立ちます。
 

まとめ

オルカン40万円が3日で5000円増えるのは、全世界株式のふだんの値動きの範囲内といえます。
 
NISAは利益を非課税にする「器」であり、もうけを約束する制度ではありません。値上がりする日もあれば、元本割れする日もあるでしょう。目先の増減に振り回されず、長期・積立・分散を意識して、余裕資金でこつこつ続けていくことが大切です。
 
執筆者 : 金子賢司
CFP

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