【こどもNISA】教育資金は「オルカン」「S&P500」どちらにすべき?“米国株は高リターン”の期待は危険?「月1万円×18年積み立て」と「預金だけ」の家庭で“100万円以上”の差が出る理由
こうした中、2027年からスタート予定の「こどもNISA(仮称)」に注目が集まっています。
「預金だけで教育資金を準備するのと、投資で積み立てるのでは、どれくらい差が出るの?」「オルカンとS&P500、初心者ならどちらを選ぶべき?」こうした疑問を持つ人も多いでしょう。
今回は、毎月1万円を18年間積み立てるケースを例に、預金だけの場合と投資した場合でどれほど差がつくのかを試算し、教育資金づくりの考え方を解説します。
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目次
2027年から始まる「こどもNISA」とは? 教育資金づくりで注目される理由
こどもNISAは、未成年の子どもの将来資金づくりを後押しする制度として注目されています。制度の詳細は今後変更される可能性がありますが、教育資金や将来資金を非課税で運用できるとして期待されている制度です。
通常、投資信託や株式で利益が出ると約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座で運用した場合、運用益が非課税になります。例えば、100万円の利益が出た場合、通常なら約20万円が税金として差し引かれますが、NISAではその分をそのまま受け取れる可能性があるのです。
教育資金づくりでは10年以上の長期運用になるケースも多いため、この非課税メリットは小さくありません。
月1万円を18年間、「預金だけ」と「投資する家庭」でいくら差がつく?
ここでは、以下の条件で比較します。
・毎月1万円積立
・積立期間18年
・元本合計216万円
まず、預金だけの場合です。現在の普通預金金利は非常に低く、大きく増えることは期待しにくいでしょう。
【月1万円×18年 = 216万円】
元本どおりであれば、216万円の貯金額となります。一方、投資で年3%、年5%で運用できた場合はどうでしょうか。
【年3%で運用できた場合:約285万円】
【年5%で運用できた場合:約345万円】
このように、預金のみと比べると、運用次第では100万円以上の差が生まれる可能性があります。教育資金準備において、この差は決して小さくないといえるでしょう。
なぜ100万円以上差がつく? ポイントは「複利効果」
約100万円の差を生む大きな要因が「複利」です。複利とは、運用で得た利益を再投資し、その利益にもさらに利益がつく仕組みのことです。
例えば、100万円を年5%で運用した場合、1年後は105万円になります。さらに翌年は、100万円ではなく105万円に対して5%の利益がつきます。この仕組みが長期間続くことで、資産が大きく増えていく可能性があるのです。
特に教育資金づくりは、「子どもが0歳」「小学校入学前」など、早いタイミングで始めるほど時間を味方につけやすくなります。投資では元本割れリスクもありますが、長期積立は価格変動リスクをならしやすいとされています。
初心者が迷う「オルカン」と「S&P500」何が違う?
こどもNISAで積立投資を始める際、投資先として多くの人が迷うのが「オルカン(オールカントリー)」と「S&P500」ではないでしょうか。オルカンとは、一般的に全世界株式インデックスファンドを指し、日本、米国、欧州、新興国など、世界中の株式に幅広く投資します。
一方、S&P500は米国の代表的な株価指数です。米国の主要企業500社に投資する形になります。特徴を整理すると、図表1のようになります。
図表1
| オルカン | S&P500 |
|---|---|
| 全世界に分散投資 | 米国株中心 |
| 地域分散しやすい | 過去リターンは高め |
| 比較的安定性重視 | 米国集中リスクあり |
筆者作成
どちらも長期投資で人気ですが、値動きの特徴は異なります。
教育資金づくりなら、オルカンとS&P500どちらが向いている?
教育資金づくりにどちらが向いているかは、何を重視するかで変わります。安定性や分散を重視するなら、オルカンを選ぶ人が多いでしょう。世界全体に分散投資できるため、特定の国の景気悪化による影響を受けにくい特徴があるためです。
一方、より高いリターンを期待するなら、S&P500を選ぶ人もいます。米国企業の成長力に期待する投資スタイルです。
ただし、初心者の場合は、「値動きに耐えられるか」「長期で続けられるか」が重要です。教育資金づくりでは、短期間で大きく増やすよりも、長く積み立てる視点が大切になるでしょう。
教育資金づくりは「何を買うか」以上に「いつ始めるか」が重要
2027年開始予定のこどもNISAは、教育資金づくりを考える家庭にとって注目の制度といえます。毎月1万円を18年間積み立てるだけでも「預金なら約216万円」「年3%運用なら約285万円」「年5%運用なら約345万円」と、将来的に大きな差が生まれる可能性があります。
また、オルカンとS&P500はどちらも人気の投資先ですが、重視するポイントによって向き不向きは異なります。
大切なのは、商品選びだけではありません。教育資金づくりでは、長期で積み立てる時間そのものが大きな武器になります。早く始めるほど複利効果を生かしやすくなるため、「いつ始めるか」も重要なポイントになるでしょう。
出典
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
