【実録】「楽天日本株4.3倍ブル」を“10万円分”「日経平均爆上がり」と信じて買って後悔…「ボーナスから出したのに、一気に12%下がるなんて!」株高でも安心できない? レバレッジ型と付き合う基本
ただし、この商品には独特のリスクがあります。本記事では、楽天日本株4.3倍ブルを10万円分購入して後悔しているAさんの実例をもとに、レバレッジ型投資信託との付き合い方を解説します。
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目次
楽天日本株4.3倍ブルとはどんな投資信託?
楽天日本株4.3倍ブルは、楽天投信投資顧問株式会社が運用する投資信託です。
日本の株価指数を対象とした先物取引を活用し、日々の基準価額の値動きが、日本の株式市場全体の値動きのおおむね4.3倍程度となることを目指して運用されています。現在は、日経225先物が使われています。
例えば、株式市場が1日に1%上昇すれば基準価額は約4.3%上昇し、1%下落すれば約4.3%下落するイメージです。上昇局面では利益が膨らみやすい半面、下落局面では損失も同じ倍率で拡大する、ハイリスク・ハイリターンの商品です。
【実録】最高値更新の報道を信じて10万円分購入したAさん
日経平均株価は2026年5月7日に過去最大の上げ幅を記録し、6月下旬には終値で7万2000円を超えました。
株高の報道が連日流れるのを見て、最近投資を始めたAさんは、レバレッジ型は慎重に扱うべきだと思いつつもボーナスの時期だったこともあり、この波に乗って利益を狙おうと楽天日本株4.3倍ブルを10万円分購入しました。
購入後、数日は基準価額(投資信託における価格のこと)が上がっていました。しかし、投資は保有だけしていても、売却しなければ実際の利益になりません。
もっと利益を狙いたいと、そのまま保有していたところ、数日後に基準価額が約12%下落してしまいました。10万円分の購入なので、約1万2000円の含み損が出た計算です。その後も基準価額は元の水準に戻らず、Aさんは不安を抱えたままだといいます。
基準価額が1日で約18%下落した日もあった
楽天投信投資顧問の基準価額データによると、2026年6月22日に17万6620円だった基準価額は、翌23日には14万4801円へと1日で約18%下落しました。さらに7月8日には11万5116円となり、6月22日と比べて約35%低い水準まで下がっています。
4.3倍の値動きを目指す商品では、例えば市場全体が1日に3%下がるだけで、基準価額は単純計算で約13%下落します。Aさんが経験した約12%の下落は、この商品では十分起こり得る値動きといえるでしょう。
この下落は仕方ない? 金融庁も注意するレバレッジ型の弱点
金融庁は、レバレッジ型の金融商品について、主に短期売買で利益を得ることを目的とした商品であり、2日以上の期間では値動きが指数の倍率どおりにならない可能性があると注意を促しています。
この注意点は、上場商品のETFに限らず、楽天日本株4.3倍ブルのような公募型の投資信託にも当てはまるものです。
また、楽天投信投資顧問は、株式市場が一定の範囲で上げ下げを繰り返す「もみ合い」の局面では基準価額が押し下げられるため、当ファンドは中長期の投資には向かず、比較的短期間の投資に向いた商品だと説明しています。
つまり、基準価額が戻るまで何年でも待つという持ち方は、商品の性質上、不利になりやすい点に注意が必要です。
売る? 持ち続ける? 判断の前に整理したい3つのポイント
売却するか持ち続けるかに一律の正解はありませんが、判断の前に次の3点を整理することをおすすめします。
・投資したお金は当面使う予定のない余裕資金か。生活費に影響するなら、損失の拡大を防ぐことを優先する
・「あと何%下がったら売る」「ここまで戻ったら売る」という損切り・利益確定のラインを決める(本来は購入時点で決めておくのが理想的)
・中長期の資産形成が目的なら、レバレッジのかかっていない投資信託など、目的に合った商品への切り替えを検討する
運用会社である楽天投信投資顧問自身も、購入したら持ちっぱなしにするのではなく、利益確定・損切りのルールを自分で決めて取引するよう勧めています。
レバレッジ型投資信託は、短期の相場観をもとに、期間と金額を区切って使う商品であり、株高のニュースへの期待だけで保有し続けることは避けたいところです。
まとめ
レバレッジ型投資信託は、日々の値動きを増幅する仕組み上、短期間で10%を超える下落も起こり得ます。株高のニュースだけを根拠に購入すると、Aさんのように心の準備がないまま急落に直面しがちです。
購入前に商品の仕組みを理解して、損切りと利益確定のルールを決めておくこと、そして、中長期の資産形成とは切り分けて考えることが、レバレッジ型と付き合う基本といえるでしょう。
執筆者 : 金子賢司
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