オルカン「月1万円」なんて増えないと思っていたら、過去1年は「年率38%」!? こんなに増えるなら高額を入れたほうがいい? オルカン投資へのメリット・注意点を解説
オルカンは、過去1年は年率約38%と好調ですが、積み立てるなら長期的な目線で見る必要があります。本記事では、オルカンを積み立てたときのシミュレーションや、メリット・注意点などを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
目次
オルカンの年率はどのくらい?
「NISAで積み立てるならオルカン」と考えている人は多いでしょう。オルカンは、日本を含む先進国から新興国まで、約50ヶ国・数千社におよぶ企業にまとめて投資ができる商品です。
オルカンのトータルリターンは、特に去年からの1年間で38.24%も上がっており、「早めに始めておけばよかった」と思う人もいるでしょう。オルカンは、長期的に見れば右肩上がりになる可能性が高く、老後資金の準備に適しています。
月1万積み立てていたらどのくらいになった?
1年・3年・5年に月1万円ずつ積み立てていたら、どのくらいになっていたのでしょうか。それぞれの期間をシミュレーションした結果は、図表1の通りです。
図表1
| 積立期間 | 資産総額 | 利益 |
|---|---|---|
| 1年 | 約16万円 | 約4万円 |
| 3年 | 約46万円 | 約10万円 |
| 5年 | 約89万円 | 約29万円 |
筆者作成
毎月1万円積み立てるだけで、年間約4万円、5年間で約29万円も利益が出ていることが分かります。当然ながら月1万円でも20年、30年と積み立てれば老後資金の足しにはなるでしょう。
ただし、NISAで老後資金を用意したいのであれば、積立額を見直す必要があるかもしれません。投資に慣れていないなら月1万円の積み立てから始め、値動きに慣れてきたら金額を上げるのも選択肢です。
年率がすごいなら大きい金額を入れたほうがいい?
「1年で38%も上がるなら、成長投資枠で100万円くらい投資したほうがいいのでは?」と考える人がいるかもしれません。しかし、直近1年の成績がよかったといって、来年もいいとは限らないことに注意が必要です。
新型コロナウィルスの流行やリーマンショック時のように、20~30%暴落する可能性もあります。NISAでの積み立ては長期的に見る必要があり、「年率がいいから大きな金額を入れよう」となるのはリスクが高すぎるでしょう。
オルカンのメリット・注意点
全世界に投資できるオルカンのメリットは、次のとおりです。
・1つで分散投資ができる
・自動でリバランス(銘柄入替)される
・コストが業界最低水準
・予想や分析をする必要がない
積立設定をしておけば、自動的に投資し続けられ、資産を増やしていける点がオルカンの魅力です。一方、次のような注意点もあります。
・アメリカの依存度が高い
・為替リスクがある
・暴落するときもある
・短期で大きな利益は狙いにくい
前記のとおり、オルカンに限らず投資信託には暴落のリスクがあるため、短期的には元本割れするケースも考えられます。オルカンは「楽してすぐもうけられる」ものではないと理解しておく必要があるでしょう。
オルカン投資が向いている人・やらないほうがいい人
オルカンへの投資が向いている人の特徴は、以下のとおりです。
・15年以上運用する予定
・毎月コツコツ積み立てられる
・世界全体に分散投資したい
・値下がりしても慌てて売らない
数年間の値動きにとらわれず、15年以上積み立てられるのであれば、オルカンへの投資がおすすめできます。一方、オルカンに投資しないほうがいい人の特徴は、次のとおりです。
・数年以内に使うお金を増やしたい
・短期間で大きくもうけたい
・必ず増えると考えている
・大きく下落すると眠れない
上記のような人は、オルカンへの投資は向いていないため、積み立てはしないほうがいいでしょう。NISAは、ギャンブルではなく投資です。長期的な目線で見られないのであれば、損をする可能性が高くなるため、しないほうが無難でしょう。
まとめ
オルカンは直近1年で約38%も伸びていますが、長期的にコツコツ積み立てるのがおすすめです。投資信託は暴落するリスクがあるため、短期的にもうけようとすると大きな損失が出る可能性があります。
15年以上コツコツ積み立てられるのであれば、オルカンへの投資が向いています。「年金だけでは老後の生活が苦しくなるかも」と考えているのであれば、NISAを始めてみるとよいでしょう。
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

