NISAで「取りあえずオルカン」を買ったら「eMAXIS Slimじゃないの!?」と言われビックリ!「100万円」投資したばかりですが、オルカンに違いってあるんですか? 注意点を確認
ただし、「オルカン」と一口にいってもいくつかの種類があるため、購入する前に注意する必要があります。本記事では、オルカンの基本情報や種類、仮に間違えて買ったらどのくらいの差が出るのかなどを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
目次
オルカンとは
オルカンとは、「オール・カントリー」の略称で、日本を含めた先進国から新興国まで、世界数十ヶ国の約2000~3000銘柄の企業に投資ができる商品です。1本で世界中に分散投資ができ、経済状況や各国の市場規模に合わせて、自動的にバランスを調整するのが特徴です。
数年単位で見れば元本割れのリスクはありますが、長期的に積み立てれば資産形成をしやすい点が魅力でしょう。一般的に言われているオルカンの正式名称は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で、運用会社は三菱UFJアセットマネジメントです。
オルカンは1種類だけではない
「NISAを始めるならオルカン」と考えて購入する人もいるかもしれませんが、オルカンと呼ばれるものは1種類だけではありません。例えば、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)以外にも、次のようなオルカンがあります。
・eMAXIS 全世界株式インデックス(除く日本)
・楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
・SBI・全世界株式インデックス・ファンド
つまり「取りあえずオルカンを買った」と思っていても、人気があるオルカンではない可能性があります。どのファンドも世界中に投資できますが、信託報酬(運用管理費用)が異なります。
なぜ「eMAXIS Slim」が人気なの?
いくつかあるオルカンのなかで、なぜ「eMAXIS Slim」が人気なのでしょうか。人気がある最大の理由が、信託報酬の低さです。eMAXIS Slimの信託報酬は、0.05775%で100万円を1年間運用しても、約578円です。
eMAXISは0.66%のため、信託報酬が10倍以上高く設定されています。楽天は0.0561%、SBIは0.0682%で、楽天のほうが低く設定されていますが、eMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の運用コストを目指し続ける」をコンセプトにしているため、今後引き下げられる可能性もあるでしょう。
100万円を20年間放置するとどのくらいの差が出る?
前記のとおり、eMAXIS SlimとeMAXISの信託報酬は、10倍以上の差があります。100万円を運用しているときの、信託報酬の差は図表1を参考にしてください。
図表1
| eMAXIS Slim | eMAXIS | |
|---|---|---|
| 運用1年 | 約578円 | 6600円 |
| 運用10年 | 約5780円 | 6万6000円 |
| 運用20年 | 約1万1560円 | 13万2000円 |
筆者作成
仮にeMAXIS SlimとeMAXISのオルカンを間違えて購入した場合、10年間で約6万円、20年間で約12万円の差が出る計算になります。実際には積み立てて運用していくケースが一般的なため、差額はさらに大きくなるでしょう。
選ぶ際のポイント・間違ったときの対処法
人気のあるオルカンを選ぶ際は、商品名と運用会社を確認してください。購入している人が多いのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で、運用会社は三菱UFJアセットマネジメントです。
楽天やSBIのオルカンを購入してしまった場合でも、信託報酬が大きくは変わらないため、焦る必要はありません。そのまま運用を続けても問題ないですが、1番人気のものにしたければ、全部売却して買い直すとよいでしょう。次から積み立てるのをeMAXIS Slimにするのも選択肢です。
ただし、eMAXIS SlimとeMAXISを間違えて購入した場合は、できる限り早く買い換えてください。前章で紹介したように、eMAXISは信託報酬が高いため、長期的に運用すると割高なコストがかかります。「取りあえずオルカンを買った」という人は、自分が購入したオルカンが人気のものなのかを確認し、必要に応じて買い換えましょう。
まとめ
「NISAを始めるならオルカン」と考え、深く考えずに購入すると、人気のeMAXIS Slimではない可能性があります。全世界に分散投資できる点は大きく変わりませんが、信託報酬が大きく異なるケースもあるため注意が必要です。
自分の購入したオルカンが「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」なのかを確認してください。別の投資信託を購入していたという人は、信託報酬をチェックして、割高すぎる場合は買い換えましょう。
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

