「老後資金を仮想通貨で運用する」のはアリ? 夫は退職金のうち半分の1000万円を仮想通貨で運用しようとしています。実際のところ投資としてどうなのでしょうか?

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「老後資金を仮想通貨で運用する」のはアリ? 夫は退職金のうち半分の1000万円を仮想通貨で運用しようとしています。実際のところ投資としてどうなのでしょうか?
退職金は、老後の生活を支える大切な資金です。一方で、預貯金だけでは十分に増えにくいため、投資による運用を検討する人もいるでしょう。
 
特に暗号資産は、価格上昇への期待から注目されることがありますが、老後資金の運用先として考える場合は、特徴や注意点を正しく理解する必要があります。
 
本記事では、退職金の一部を暗号資産で運用する場合のリスクや、老後資金を守るために押さえておきたい考え方について解説します。
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退職金1000万円を暗号資産で運用する前に知っておきたいこと

退職金2000万円のうち、半分にあたる1000万円を暗号資産へ投じる場合、老後資金の運用としては慎重な判断が求められます。
 
暗号資産は、大きな値上がりが期待される一方、短期間で価格が大幅に下落する可能性もある資産です。金融庁も、暗号資産は法定通貨ではなく、価格が変動することがあると注意を促しています。また、国や中央銀行が価値を保証しているわけでもありません。
 
例えば、1000万円を投資した後に価格が50%下落すると、資産価値は500万円まで減少します。その後に価格が戻る可能性はありますが、いつ回復するかを予測するのは困難です。
 
生活費が必要な時期と値下がりが重なれば、損失を抱えたまま売却せざるを得ないケースも考えられます。
 
現役世代であれば、給与から損失を補うことも可能です。ただし、退職後は収入が年金中心になるため、大きく減った資産を取り戻すことは簡単ではありません。
 
そのため、老後の生活に必要なお金まで暗号資産へ集中させず、余裕資金の範囲で検討することが大切です。
 

老後資金の運用で考えたい資産配分のポイント

老後資金を運用するときは、最初に今後の生活にいくら必要になるかを整理することが大切です。そのうえで、年金収入だけではどの程度不足するのかを確認しておきましょう。
 
例えば、生活費が月25万円で年金収入が月20万円の場合、毎月5万円が不足します。年間では60万円、20年間では単純計算で1200万円です。また、医療費や介護費、住宅の修繕費などが発生する可能性もあるため、ある程度の余裕を持たせておく必要があります。
 
こうした生活資金まで暗号資産に投じると、価格が下落したときに必要なお金を確保できないおそれがあります。そのため、数年分の生活費や近い将来に使う資金は、預貯金など値動きの小さい方法で確保しておくと安心です。
 
残った資金を運用する場合も、一つの資産に集中させるのではなく、預貯金や債券、株式、投資信託などに分ける方法が基本となります。異なる資産に分けて運用すれば、一つの資産が値下がりした場合でも、資産全体への影響を抑えやすくなります。
 
暗号資産を保有したい場合は、生活に必要なお金とは明確に分け、価格が大きく下がっても老後の暮らしに支障が出ない範囲にとどめることが重要です。
 

暗号資産へ投資する前に夫婦で決めておきたいこと

退職金は夫本人が受け取るお金ですが、老後の生活を夫婦で送るのであれば、運用方針についても2人で話し合うことが重要です。
 
まず確認したいのは、投資した1000万円が大きく減った場合でも、今後の生活を維持できるかどうかです。「いずれ価格は戻るだろう」と楽観的に考えるのではなく、資産価値が半分以下になった状態が数年間続く可能性も想定しましょう。
 
そのうえで、投資額の上限や売却する条件、保有期間などをあらかじめ決めておくと安心です。1000万円を一度に投じるのではなく、投資額を抑えたり、購入時期を分けたりする方法も考えられます。
 
ただし、購入のタイミングを分散しても、暗号資産そのものの価格変動リスクがなくなるわけではありません。
 
また、税金についても理解しておくことが大切です。個人が暗号資産を売却して得た利益は、原則として雑所得に区分され、所得税の対象になります。確定申告が必要になる場合に備え、取引履歴や取得価格を確認できる年間取引報告書などは、きちんと保管しておきましょう。
 
さらに、取引所を選ぶ際は、金融庁や財務局に登録されている事業者かどうかを確認してください。あわせて二段階認証を設定し、SNSなどを通じた「必ずもうかる」といった勧誘には応じない姿勢も重要です。
 

老後資金を守るなら暗号資産への集中投資は避けよう

暗号資産は大きな利益を得られる可能性がある一方、短期間で価格が大きく下がることも珍しくありません。
 
退職金の半分にあたる1000万円を投じる場合、値下がりによって老後の生活資金まで減らしてしまうおそれがあります。そのため、まずは年金額や生活費、医療費などを確認し、必要な資金を預貯金などで確保することが重要です。
 
暗号資産へ投資する場合は、価格が下がっても生活に影響しない余裕資金の範囲にとどめ、ほかの資産にも分散しながら慎重に運用しましょう。
 

出典

金融庁 暗号資産に関するトラブルにご注意ください!
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) 分散投資の意義3 卵を一つのかごに盛るな
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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