50歳夫婦が「1000万円」をオルカンに投資!「一括投資派」の夫VS「毎月積み立て派」の妻…“10年後の安心”を手にするのはどっち? 年利5%で結果をシミュレーション
本記事では、年利5%を前提に一括投資と積立投資の違いについて解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
一括投資と積立投資は何が違う?
一括投資とは、手元にある資金を最初にまとめて投資する方法です。全額が早い段階から運用されるため、相場が上昇すれば利益を得やすくなります。
一方、積立投資は毎月一定額を少しずつ投資する方法です。1000万円を10年間で投資するなら、毎月約8万3334円を積み立てる計算になります。
1000万円を一括投資した場合の10年後
1000万円を年利5%で10年間運用できた場合、10年後の資産額は約1629万円です。つまり、利益は約629万円となります。
最初から1000万円全てが運用されるため、運用益にもさらに利益が付く複利の効果を受けやすくなります。ただし、実際は毎年5%ずつ安定して増えるわけではありません。投資直後に相場が急落すれば、一時的に数百万円の含み損を抱える可能性もあります。
毎月積み立てた場合の10年後
次に、毎月8万3334円を10年間、年利5%で積み立てた場合を考えてみましょう。この場合、積立元本は約1000万円で、10年後の資産額は約1292万円です。そのため、利益は約292万円となります。
同じ1000万円を投資しても、積立では後半に投資した資金ほど運用期間が短いため、一括投資と比べると最終的な金額に差が生じます。
なぜ一括投資のほうが有利になりやすい?
今回、一括投資のほうが多くの利益を生み出した理由は、株式市場が長期的に上昇するという前提では、できるだけ早く資金を投じたほうが有利になりやすいためです。一括投資では1000万円全額が10年間運用されますが、積立投資では最終月に投じる約8万3334円は、ほとんど運用されません。
ただし、一括投資が有利なのは、投資後に相場が上昇した場合です。相場が上がるタイミングによっては、積立投資のほうが安い価格で買い増せる可能性があります。
今回は、あくまでもずっと5%で運用した場合という点には注意が必要です。
NISAで1000万円を運用する場合はどう考える?
NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度ですが、ここまでのシミュレーションではNISAを前提としていませんので、実際の利益には約20%の税金がかかります。
NISAでは、1人あたり年間360万円まで投資できますが、内訳はつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円です。そのため、1人のNISA口座では、その年に1000万円をまとめて投資できません。
NISAを活用する方法としては、オルカンなどを成長投資枠で240万円購入し、残り760万円を課税口座で一括投資する方法があります。つみたて投資枠も利用すれば、前出の通り合計で年間360万円まで、NISAで投資可能です。
また、NISA枠を使いながら数年に分けて投資する方法や、夫婦それぞれが自分の資金を自分名義のNISAで運用する方法も考えられます。
一括投資には注意も必要
一括投資は、相場が上昇すれば資産を効率よく増やせる一方、投資直後に大きく値下がりすると、まとまった含み損を抱える可能性があります。一方、積立投資は、購入時期を分散できるため、高値づかみのリスクを抑えやすい点がメリットです。
また、「一括か積立か」の二択ではなく、1000万円の一部を先に投資し、残りを数年かけて積み立てる方法もあります。50代は、老後まである程度期間があるとはいえ、20代や30代と比べると株式市場の暴落に対して回復期間が限られます。
期待リターンとリスクのバランスを考えつつ、両方を組み合わせるのも選択肢といえるでしょう。
まとめ
相場が長期的に上昇するなら、資金を早く運用できる一括投資のほうが有利になりやすい傾向にあります。とはいえ、一括投資には、購入直後の暴落によって大きな含み損を抱えるリスクがあります。積立投資は、期待できる利益が小さくなる可能性がある一方、購入時期を分散できる点がメリットです。
NISAでは、年間投資枠が決まっているため、1000万円を1人の口座へ一度に全額入れることはできません。50代では、どちらがより増えるかだけでなく、老後に必要な現金を確保できているか、下落しても保有を続けられるかを踏まえて、判断することが大切だといえるでしょう。
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
