43歳で「預金1000万円超」に喜んでたら、友人に「S&P500なら月10万円×8年で2000万円超」と聞きショック! 2倍以上違いますが、自分も投資すれば“倍増していた”でしょうか?
本記事では、1000万円を単純に貯蓄していた場合と、数年間「S&P500」に積立投資していた場合を比較し、どの程度差がつくのか考察します。
さらに、40代単身世帯の金融資産保有額や投資に回している金額、投資している人の割合などを紹介しながら、資産運用の必要性についても解説しますので参考にしてください。
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貯蓄と積立投資ではどれくらい差がつくのか
1000万円をシンプルに銀行に貯蓄するのと、その資金を元手に投資に成功した場合ではどれくらい差がつくのでしょうか。ここでは貯蓄と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の積立投資で比較してみます。
月10万円を8年間貯蓄し続けると、月10万円×8年×12ヶ月=960万円となり、貯蓄はほぼ1000万円に到達するでしょう。一方、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の年間平均利回りは、販売開始された2018年7月からの8年間でおおむね20%です。
そのため、毎年20%の利回りがあったと想定して簡易的に計算すると、図表1のとおり、元本の960万円に運用益1195万円が加わり、評価額は2155万円になります。つまり、単純に貯蓄した場合の2倍以上です。
図表1
金融庁 つみたてシミュレーター
このような試算を聞くと、「自分も投資しておけばよかった」と後悔してしまい、貯蓄が大台になった喜びが半減するかもしれません。ただ、この試算はあくまで結果論であり、極端な成功例の1つです。
8年前に「S&P500」がこれほど大きく成長し、円安も進むと予測するのは簡単なことではありません。逆に投資タイミングが悪く、銘柄選びも誤ると、元本割れどころか資産が大きく減少することもあり得るのです。
少なくとも株式や投資信託といったリスク商品は、リターンが大きくなりやすい反面、それ相応のリスクを許容しなければなりません。
40代の単身世帯は金融資産をどれくらい投資に回している?
では、40代の単身世帯の場合、資産のどれくらいを投資に回しているのでしょうか? 金融教育経済推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」のデータによれば、40代の単身世帯では約7割の人が金融資産を保有しています。
そして、金融資産を保有している世帯の金融資産平均額は1281万円です。しかし、そのうち将来に備えた預貯金は定期預金を含めても471万円で、金融資産の約36%に過ぎません。
一方、株式や投資信託といったリスク商品は、それぞれ371万円と196万円で合計567万円です。預貯金を100万円ほど上回っており、金融資産のうち44%程度はリスクを取ってリターンを求めていることになります。
40代の金融商品を選ぶ基準は「収益性」が40%を超え、「安全性」などを大きく上回っています。また、年代が若くなるほど「収益性」で選択する人が多く、若い人ほど多くのリスク覚悟で、運用していることが分かります。
やはり投資や運用は必要か
次に投資している人の割合はどうなっているでしょう。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2025年 金融とICT調査」によれば、図表2のとおり、投資している人の割合は全体で約4割、40代の男性に限れば2人に1人が投資を実践しています。
図表2
NTTドコモ モバイル社会研究所 2025年金融とICT調査
つまり、投資は特定の人が行うものではなく、かなり一般的なものです。では、投資は誰にでも必要なのでしょうか。
現在の日本では、社会保険料や税金の負担増に加え、さまざまな要因で物価上昇が続いています。そのため、金利の低い銀行預金だけでは、その価値が目減りしてしまうでしょう。
また、ライフステージが進むにつれて、結婚資金、マイホーム購入、子どもの学費、老後資金など、将来に向けた備えを作る必要性も大きくなります。特に、老後は誰にでも備えが必要です。
そのようなことから、少なくとも使う予定がしばらくないような資金などは、何らかの運用により、「貯める」から「増やす」にシフトすることが大切かもしれません。
当然、投資や運用にはリスクがあります。特に、収益性を重視し、株式や投資信託などリターンの大きい商品を選択すると、期待に反して損失が生じる可能性も少なくはないでしょう。
そのため、長期積立投資でリスクを軽減したり、個人向け国債などリスクの小さい商品を組み合わせたりする対策も考えられます。場合によってはリターンが小さくても、債券などの低リスク商品だけで、安全性を重視して運用する選択肢もあるでしょう。
まとめ
単純に1000万円を貯金するのに比べ、過去8年間に亘って月10万円ずつ「S&P500」の投資信託に積立投資していれば、同じ元手でも資産に倍以上の差が生じることになります。
この試算は極端な例かもしれませんが、物価上昇が続く昨今の状況などを考えると、投資の必要性は増しているといえるでしょう。
もちろん、投資にはリスクがあり、元本割れや大きな損失を抱えることもあります。それでも多くの人が投資を実践しており、手元に余剰資金があれば、何らかの形で運用を模索する必要はあるでしょう。
まずは、投資手法によってどの程度のリターンやリスクがあるのか、調べてみてはいかがでしょうか。
出典
金融庁 つみたてシミュレーター
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2025年
NTTドコモ モバイル社会研究所 2025年 金融とICT調
執筆者 : 松尾知真
FP2級



