NISAで毎月「5万円」を積み立てています。友人から「NISAは買ったら放置でいい」と聞いたのに、毎日の値動きが気になって落ち着きません…。本当に“ほったらかし”でよいのでしょうか?
そこで本記事では、NISAで積立投資をする際に毎日の値動きをどのように捉えればよいのか、「ほったらかしでいい」といわれる理由や運用の際に意識したいポイントなどについて解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
毎月5万円積立で30年後におよそ6000万円? 「ほったらかし運用」が推奨される3つの理由
NISAで投資信託の積立を始めたものの、日々の価格変動が気になってスマートフォンで何度も評価額を確認してしまうという悩みを持つ方もいるかもしれません。しかし、NISAによる積立投資では、日々の値動きに過度に反応せず、いわゆる「ほったらかし運用」を続けることも選択肢のひとつです。
金融庁のつみたてシミュレーターによると、毎月5万円を30年間積み立てた場合、元本合計は1800万円です。
これを想定利回り(年率)3%で運用できた場合、運用収益は1094万円となり、最終的な運用資産額は2894万円に成長します。年利5%の場合は運用収益2277万円で資産額4077万円となり、年利7%で運用できた場合には運用収益4047万円、資産総額は5847万円にまで達する可能性があります。
このような長期投資において、「ほったらかし運用」が適している理由としては、主に次の3つが挙げられます。
1つ目は、毎月あらかじめ決めた日に自動で買い付けが行われる点です。「いま購入すべきか」と売買タイミングに悩む必要がありません。
2つ目は、口座開設時に一度買い付けの設定をしておけば、その後は購入にかかる手間が発生しない点です。
3つ目は、「ドル・コスト平均法」の仕組みによって時間のリスク分散が期待できる点です。毎月一定金額を買い続けることで、価格が高い時期には少ない口数を買い、価格が安い時期には多くの口数を買い付けることになります。
これにより全期間の平均購入単価が平準化され、高値掴みや安値での買い逃しを防ぐリスク軽減効果が働きます。そのため、日々の細かな値動きに過度に反応せず、長期的な視点で運用を続けることが大切です。
NISAが長期の積立投資に向いている制度上の理由
制度の面からも、NISAが長期の「ほったらかし運用」に向いている理由が分かります。
通常、株式や投資信託などの金融商品で得た売却益や配当金、分配金には約20%の税金が課せられます。しかし、NISA口座で運用して得られた利益はすべて非課税になる点が最大のメリットです。
2024年1月からスタートしたNISAの新制度では、それまでの制度と比べて非課税保有期間や投資可能額などが拡充され、より長期的な資産形成に活用しやすい仕組みとなりました。
2023年までの旧制度では非課税で保有できる期間に制限がありましたが、新制度では非課税保有期間が無期限化され、口座開設期間自体も恒久化されました。これにより、保有期限を心配することなく何十年にもわたる長期的な視点で資産形成を続けることが可能となっています。
さらに、新制度では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠の併用が可能になりました。年間投資枠は「つみたて投資枠」が年間120万円、「成長投資枠」が年間240万円に設定されており、両枠を合わせると最大で年間360万円まで投資できます。
生涯にわたる非課税保有限度額(総枠)は1800万円(そのうち成長投資枠は1200万円まで)となっています。
加えて、NISAではNISA口座内の商品を売却した場合、売却した商品の取得金額(簿価)の分だけ翌年以降に非課税投資枠が復活し、再利用できる仕組みが導入されました。毎月5万円の積立投資を行う場合、年間での投資額は60万円となるため、1800万円の生涯非課税枠をじっくりと時間をかけて有効に活用していくことができます。
相場急落でも慌てないために、「ほったらかし運用」で意識したい2つのポイント
いくら制度や理論上ほったらかしでよいと知っていても、相場が大きく急落した局面では不安になるものです。過去の金融市場では、リーマンショックやコロナショックなど、一時的に価格が大幅に下落する局面があり、投資信託の基準価額も影響を受けました。一方、大幅な下落後に市場が回復した例もあり、長期的に成長してきた市場もあります。
相場が一時的に下がった際に最も避けるべき行為は、不安から焦って資産を売却してしまうことです。値下がりした局面は、ドル・コスト平均法により同じ金額で多くの口数を購入できる絶好の機会でもあります。目先の下落に過度に反応せず、資金が必要になる時期を見据えて長期的に保有することが大切です。
「ほったらかし運用」を無理なく続けるために、意識しておきたいポイントは2つあります。
まず1つ目は、投資に回す資金は基本的に余剰資金のみとし、万が一の急な支出に備えて生活費の6ヶ月分程度を「生活防衛費」として現金で残しておくことです。生活費まで投資に回してしまうと、暴落時に現金が必要になった際、値下がりした状態のまま売却を余儀なくされるおそれがあります。
2つ目は、資産状況を確認する頻度をあらかじめ決めておくことです。日々の値動きを追い続けるのではなく、例えば年に1回程度、評価額や運用状況、保有商品のコストなどを確認する機会を設けることで、必要以上に値動きに振り回されにくくなります。
毎月5万円のNISA積立は日々の値動きを過度に気にせず長期目線で続けよう
毎月5万円というまとまった金額を積み立てていると、日々の値動きが気になることもあるでしょう。しかし、NISAの制度や積立投資の仕組みを理解することで、短期的な値動きに過度に反応せず、長期目線で運用を続けやすくなります。
暴落時や下落局面であっても焦って売却せず、当面の生活に必要な資金を確保したうえで、長期的な視点を持つことが大切です。また、運用状況を確認する頻度をあらかじめ決めておけば、日々の値動きに振り回されにくくなります。
出典
金融庁 つみたてシミュレーター
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAを知る
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

