貯金「1000万円」を米国高配当ETF「VYM」に一括投資! 10年後に「年間40万円の配当金生活」と思ったら、友人に「二重課税で30%近く取られる」と言われた! 日本株のほうが得ですか?

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貯金「1000万円」を米国高配当ETF「VYM」に一括投資! 10年後に「年間40万円の配当金生活」と思ったら、友人に「二重課税で30%近く取られる」と言われた! 日本株のほうが得ですか?
貯金を米国高配当ETFのVYMに投資して配当金だけで暮らす生活に憧れるものの、二重課税に不安を感じている人もいるのではないでしょうか。結論からお伝えすると、二重課税を理由にVYMをあきらめる必要はなく、日本株との優劣は手取りと成長性の両面で決まります。
 
今回は、VYMの基本から1000万円を投じた場合の配当シミュレーション、そして二重課税と日本株との比較までを順を追って解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

米国高配当ETF「VYM」とは?

VYMは、米国の高配当株へ幅広く分散でき、初心者にも扱いやすい低コストのETF(上場投資信託)です。正式名称はバンガード・米国高配当株式ETFで、2006年の設定以来、長い運用実績を積み重ねてきました。
 
FTSEハイディビデンド・イールド指数に連動し、REITを除く約500~600銘柄へ投資するため、特定の企業へ偏るリスクを抑えられます。経費率は年0.04%と非常に低く、直近の分配利回りは約2.3%前後です。配当は3月・6月・9月・12月の年4回に分けて受け取れます。
 
組み入れの中心は金融やヘルスケア、生活必需品といった景気に左右されにくい業種で、値動きの荒い成長株の比率は控えめに抑えられています。
 

貯金1000万円をVYMに入れると10年後の配当は40万円?

仮に1000万円を投資しても、初年度からいきなり配当40万円は難しく、税引き後の手取りはさらに目減りします。現在のVYMの分配利回りは年2.3%前後のため、1000万円を一括投資した場合、初年度の配当は税引き前でおよそ23万円が目安です。
 
もっとも、VYMは増配の実績もあり、増配が続けば投資元本に対する利回りはさらに上がる可能性もあります。一方、米国で10%が課税された後の金額に対して、日本国内で20.315%が課税されるため、実質的な税負担は合算で約28.3%となります。友人の言う「30%近く取られる」というのは、まさにこの二重課税の仕組みを指しています。
 
仮に10年後の配当金の額面が40万円でも、手取りは29万円ほどにとどまり、為替相場の変動や減配の影響で、受取額はさらに上下する前提で見積もりましょう。
 

二重課税を加味すると日本株のほうがお得?

受け取りの効率だけを見れば、日本株が有利な場面もありますが、ひと手間かければ両者の差は縮まります。日本株の配当にかかる税金は国内の20.315%のみで、二重課税は生じません。
 
一方、VYMの配当は、米国で10%が引かれた後に日本でも課税されるため、何もせず放置すると手取りは7割程度まで下がってしまいます。ただし、確定申告で外国税額控除を申請すれば、米国で引かれた分の一部または全部を取り戻せ、実質の負担を日本株に近い水準まで抑えられます。
 
増配のペースや株価の成長性まで含めれば、VYMのトータルリターンには依然として魅力があるため、手取りの効率と将来の伸びしろの両面で見比べる姿勢が欠かせません。
 

まとめ

米国高配当ETFのVYMは、約500~600銘柄へ低コストで分散でき、年4回の配当を受け取れる初心者向きの商品です。1000万円を一括投資した場合、初年度の配当は税引き前でおよそ23万円が目安です。
 
ただし、米国と日本で合計約28.3%が課税されるため、額面40万円でも手取りは29万円ほどにとどまります。日本株なら二重課税は生じませんが、VYMも確定申告で外国税額控除を使えば負担を日本株に近づけられ、増配や成長性まで含めた総合力には依然として魅力があります。
 
焦って一括投資に踏み切るより、税金と増配の仕組みを押さえ、無理のない範囲で買い付けていくのが、安定した資産形成への近道といえるでしょう。
 

出典

国税庁 No.1240 居住者に係る外国税額控除
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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