手元の“100万円”は「オルカンに入れる」「JTで配当金 年4万円」では、どちらが得? オルカンは年率7%なら10年で“197万円”になるけど、老後は「配当収入の安心感」も貴重? リスクも比較

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手元の“100万円”は「オルカンに入れる」「JTで配当金 年4万円」では、どちらが得? オルカンは年率7%なら10年で“197万円”になるけど、老後は「配当収入の安心感」も貴重? リスクも比較
100万円を「オルカンで長期運用」「JTのような高配当株で配当金をもらう」のどちらのほうが良いか迷う人も多いでしょう。どちらも魅力的に思えますが、利益の出方やリスクは大きく異なります。
 
「配当金があるから安心」「オルカンなら絶対に増える」と考えて投資すると、思わぬ落とし穴にはまるかもしれません。
 
本記事では、100万円をオルカンへ投資する場合と、JT株を購入して年間4万円の配当金を受け取る場合を比較し、それぞれのメリットや注意点を解説します。
三浦大幸

2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

オルカンとJTの魅力

オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))は、日本を含む世界中の株式へ分散投資する投資信託です。最大の魅力は、資産価格が上昇することで利益を得る「キャピタルゲイン」です。
 
一方、JT(日本たばこ産業株式会社)は高配当株として知られており、株価の値上がりだけでなく、毎年受け取る配当金(インカムゲイン)を目的に保有する投資家も少なくありません。
 

100万円を10年間運用するとどうなる?

それでは、NISAを使って100万円を10年間運用するとどうなるのか見ていきましょう。まず、オルカンへ100万円を投資し、年平均7%で10年間運用できたと仮定します。
 
この場合、10年後の資産は約197万円になりますので、利益は約97万円です。一方、JT株へ100万円投資し、株価は変わらず、年間4万円の配当金を10年間受け取れたとすると、利益は40万円(4万円×10年)となります。
 
配当金を使わず、そのまま受け取るだけなら、資産は株式100万円に配当金40万円の合計140万円相当です。そのため、今回の試算では、オルカンのほうが約57万円多く資産が増える計算になります。
 
しかし、これはオルカンが毎年7%で成長し、JTは株価が全く動かないという条件で比較した結果です。実際の投資では、この通りになる保証はありません。
 

オルカンの注意点とは?

オルカンは世界中へ分散投資できるため、1社へ集中投資するよりリスクは抑えられます。しかし、「分散=値下がりしない」という意味ではありません。
 
世界的な株価急落が起きれば、オルカンも大きく下落する可能性があります。また、日本から投資する場合は、為替の影響も受けます。海外株価が変わらなくても、円高が進めば日本円で見た評価額は下がります。
 
100万円投資した翌年に、評価額が80万円になっても不思議ではありません。長期投資では回復する可能性もありますが、値下がりしても保有し続けられるかどうかが重要になります。
 

JTの注意点とは?

一方、JTにも注意点があります。JTは株主還元を打ち出していますが、それでも将来にわたって現在の配当金の水準が永続的に保証されているわけではありません。JTの配当金は、過去実績では安定していますが、業績が悪化すれば、減配や無配になる可能性があります。
 
また、JTに限らず、個別株は株価が下落することもあります。例えば、100万円で購入した株が80万円になり、年間配当も4万円から2万円へ減れば、


・株価は20万円下落
・10年間の配当も予定より少なくなる

という可能性も考慮したほうが良いでしょう。
 

「どちらが得か」ではなく目的で選びたい

オルカンとJTは、目的が異なる投資先です。資産をできるだけ大きく増やしたい人や、世界中へ分散投資したい人にはオルカンが向いています。
 
一方、毎年一定の配当金を受け取りたい人や、「配当収入を老後の生活費に充てたい」という人には、JTのような高配当株が選択肢になるでしょう。どちらが優れているというより、「何のために投資するのか」を先に決めることが重要です。
 

両方を組み合わせる方法もある

必ずしも100万円をオルカンとJTのどちらか一方へ投資する必要はありません。例えば、オルカン50万円、JT50万円というように分ければ、世界経済の成長による値上がりを期待しながら、配当金も受け取れます。
 
投資先を分散することで、一方が不調でももう一方が支える可能性があります。もちろん、それぞれの値動きやリスクは異なるため、定期的に資産配分を見直すことも大切です。
 

まとめ

100万円をオルカンへ投資し、年7%で10年間運用できれば約197万円になります。一方、JT株を100万円購入し、株価が変わらず年間4万円の配当金を10年間受け取れば、配当金は合計40万円です。
 
今回の試算では、オルカンのほうが資産は増えますが、株価下落や円高のリスクがあります。また、JTは配当金を受け取れる安心感があるものの、減配や株価下落のリスクは避けられません。
 
「どちらが得か」を考えるよりも、「資産を増やしたいのか」「配当収入を得たいのか」という投資の目的を明確にしたうえで選ぶことが、後悔しない投資への第一歩といえるでしょう。
 

出典

日本たばこ産業株式会社 JT 株主還元方針・配当
 
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

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